今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「一騎当千(いっきとうせん)」です。
言葉の意味、使い方、由来、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「一騎当千」をざっくり言うと……
読み方 | 一騎当千(いっきとうせん) |
---|---|
意味 | 並外れた技術や経験を持っていること。 |
由来 | 古代中国、前漢時代の書物『韓策』から。 |
類義語 | 万夫不当、百戦錬磨、蓋世不抜など |
対義語 | 夏炉冬扇、奢侈文弱など |
英語訳 | match for a thousand(一騎当千の)など |
このページの目次
「一騎当千」の意味をスッキリ理解!
「一騎当千」の意味を詳しく
「一騎当千」は、「一騎」が「千」に「当」たる、すなわち、「1人で1000人の敵と戦うことができるほどの力や技術を持っていること」を意味する四字熟語です。
人並外れた能力や経験を持つ、非常に強力な人材のことを指します。スポーツや武道、戦における強さだけでなく、優れた技術や豊富な経験を持っている人に対しても用いることができる言葉です。
ちなみに「一騎」とは馬に乗った騎馬兵のことを指します。昔の戦では騎馬兵達による騎馬戦が主流でした。
戦国時代の日本を感じさせる四字熟語であるとも言えます。
「一騎当千」の使い方
「一騎当千」の使い方として、以下のような文章が挙げられます。
- 本多忠勝の一騎当千伝説は、いまだに人々の間に広く知られている。
- 大人気漫画の映画化というだけあって、制作スタッフには一騎当千のメンバー達が集められた。
- その転校生は入部するやいなや、一騎当千の活躍をしてみせた。
②の例文に見られるように、「一騎当千」は単純に「強さ」だけでなく、並外れた経験や技術の持ち主に対しても用いられます。
「一騎当千」の由来
「一騎当千」の由来はあまりはっきりとしていません。一説には、古代中国、前漢の時代に書かれた『韓策』という書物にその由来を持つと言われています。
『韓策』のなかに「一人当百」という表現があり、これが日本に伝えられ、「一騎当千」という四字熟語になったと考えられています。
「一騎当千」の類義語
「一騎当千」には以下のような類義語があります。
- 万夫不当(ばんぷふとう):大勢の人間が相手でも倒されないほど、強力であること。
- 百戦錬磨(ひゃくせんれんま):多くの戦いを切り抜け、豊富な経験を積んでいること。
- 蓋世不抜(がいせいふばつ):能力が並外れて抜きん出ていること。
「一騎当千」の対義語
「一騎当千」には以下のような対義語があります。
- 夏炉冬扇(かろとうせん):無用で、役に立たないもののこと。
- 奢侈文弱(しゃしぶんじゃく):贅沢をしており、弱々しい様子。
「一騎当千」の英語訳
「一騎当千」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- match for a thousand
(一騎当千の)
まとめ
以上、この記事では「一騎当千」について解説しました。
読み方 | 一騎当千(いっきとうせん) |
---|---|
意味 | 並外れた技術や経験を持っていること。 |
由来 | 古代中国、前漢時代の書物『韓策』から。 |
類義語 | 万夫不当、百戦錬磨、蓋世不抜など |
対義語 | 夏炉冬扇、奢侈文弱など |
英語訳 | match for a thousand(一騎当千の)など |
たった1人で並外れた活躍をする一騎当千の人物は、今も昔も人々の心を掴んで離しません。私たちもそうした存在に近づけるように、日々努力や経験を積んでいきたいものですね。