四字熟語「唯々諾々(いいだくだく)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「唯々諾々(いいだくだく)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「唯々諾々」の意味をスッキリ理解!

唯々諾々(いいだくだく):物事の善悪や自分の意見をかえりみることなく、他人の意見にしたがう様子。

「唯々諾々」の意味を詳しく

「唯々諾々」は、「唯」と「諾」という2つの漢字から成り立っている四字熟語です。

「唯」は「ただ」でも「ゆい」でもなく「い」と読みます。「はい」という承諾の返事を意味する漢字です。

「諾」も、同じように承諾の返事を意味する言葉です。

つまり、「唯々諾々」は四字全てが「肯定の返事」を意味する漢字で構成されている四字熟語です。肯定の返事を4つ並べることで、物事の善悪や自分の意見をかえりみることなく、他人の意見にしたがう様子を表しています。

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「唯々諾々」の使い方

  1. 後輩に意見を求めても、唯々諾々と先輩の意見に従うだけで、全く意味がない。
  2. 彼は、私の話に対して1番頷いてくれるが、唯々諾々としているだけで、内容については何も理解していなかった。
  3. 唯々諾々と自分の言うことを聞いてくれる人だけに囲まれていたら、自らの過ちに気づくことができないだろう。
  4. 彼らは今は威張っているが、権力者の前では腰も低く、唯々諾々としているだけだ。
  5. 唯々諾々としているだけでは、あなたの意見は何も伝えられない。

「唯々諾々」は、否定的なニュアンスで用いられることがほとんどです。

「唯々諾々」の由来

春秋戦国時代の思想家である韓非(かんぴ)の著作『韓非子(かんぴし)』における、『八姦(はっかん)』の篇が由来となっています。

『八姦』とは、邪悪な心を持った家来が君主の心を掌握して自身の目的を叶える方法を8通り描いているものになります。

「唯々諾々」はその2つ目に以下のような形で出てきます。

 

「優笑侏儒(ゆうしょうしゅじゅ)、左右近習(きんじゅ)、此(これ)人主(じんしゅ)未(いま)だ命ぜずして唯唯、未だ使わずして諾諾、意に先だち旨を承(う)け、貌(ぼう)を観み色を察し、以て主の心に先だつなり」

 

現代語訳すると、『邪悪な心を持った家来は主人がまだ何も命令していないのに「はい」と言い、何もさせようとしていないうちに「はい」と言い、様子や顔色をうかがって、主君の意思に先回りして意思に添うようにしている』となります。

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「唯々諾々」の類義語

唯々諾々には以下のような類義語があります。

  • 順従謙黙(じゅんじゅうけんもく):自分の意見を主張せず、相手の意見に従うこと。
  • 百依百順(ひゃくいひゃくじゅん):言われるがまま逆らうことなく従うこと。
  • 唯唯連声(いいれんせい):何にでもはいはいと答え、言いなりになること。
  • 附和随行(ふわずいこう):自分というものがなく、他人のするままに同調し、行動すること。

「唯々諾々」の対義語

唯々諾々には以下のような対義語があります。

  • 是是非非(ぜぜひひ):正しいことは正しい、悪いことは悪いと、個人的な感情を抜きにして、公正に判断すること。
  • 無私無偏(むしむへん):自分の利益などを考えずに偏りない行動や判断をすること。
  • 公平無私(こうへいむし):個人的な利害や主観を抜きにして、偏ることなく平等であること。
  • 大公無私(たいこうむし):個人的な意見をはさまず、公平な立場を貫くこと。
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「唯々諾々」の英語訳

唯々諾々を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • at somebody’s beck and call
    (言われるがまま)
  • obediently
    (従順に)
  • too compliant
    (迎合的すぎる)

まとめ

以上、この記事では「唯々諾々」について解説しました。

読み方唯々諾々(いいだくだく)
意味物事の善悪や自分の意見をかえりみることなく、他人の意見にしたがう様子。
由来『韓非子』の『八姦(はっかん)』
類義語順従謙黙(じゅんじゅうけんもく)、百依百順(ひゃくいひゃくじゅん)、唯唯連声(いいれんせい)、附和随行(ふわずいこう)など
対義語是是非非(ぜぜひひ)、無私無偏(むしむへん)、公平無私(こうへいむし)、大公無私(たいこうむし)など
英語訳at somebody’s beck and call(言われるがまま), obediently(従順に), too compliant(迎合的すぎる)

「唯々諾々」は無条件で肯定することを批判的に捉える四字熟語です。

無条件で肯定することが何故批判されるべきかと言うと、「肯定することは、反対することよりずっと簡単であるから」です。

反対するためには、相応の説得力のある理由が必要になります。この理由を生み出すのはなかなかに大変な作業です。

「唯々諾々」としている人にならないためには、この過程を面倒と思わず、自分の頭で相手の意見を受け止めることが求められます。

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