「博覧強記」の意味とは?使い方から英語や対義語や類義語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語「博覧強記(はくらんきょうき)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「博覧強記」をざっくり言うと……

読み方博覧強記(はくらんきょうき)
意味広く物事を知っていて、かつよく覚えていること
由来戦国時代の劉邦についての故事
類義語博聞強記、博学多才、博学卓識など
対義語寡聞浅学、浅学菲才など
英語訳Encyclopedic knowledge and strong memory(百科事典的な知識と優れた記憶力)

「博覧強記」の意味をスッキリ理解!

博覧強記(はくらんきょうき):広く物事を知っていて、かつよく覚えていること

「博覧強記」の意味を詳しく

博覧強記とは、「広く物事を知っていて、かつよく覚えていること」という意味です。

「博覧」とは、幅広い種類の書物を読んで、多くの物事を知っていることを指します。「強記」とは、記憶力が優れていることを指します。

近年では、「知識が豊富な一方で柔軟な考え方ができない」「実用的に想像力や決断力が乏しい」など、「知識はあるが使いこなせていないこと」というようなネガティブな意味合いも指すようにもなりました。

「博覧強記」の使い方

  1. 私の上司は博覧強記で、多くの人から頼りにされている。
  2. 物事を多く知っていることは素晴らしいが、知識を活用できなければ博覧強記でも意味がない。
①の例文では、上司が幅広い分野に精通していて、人望が厚い人物であることがわかります。

②の例文では、多くの知識を持っていても、活用する能力がなければ無駄であると述べています。

「博覧強記」の由来

博覧強記は、中国の戦国時代に活躍した劉邦という人物の故事に由来しています。

この言葉は、かつては「古今東西の書物を読んでいて、その知識を蓄え、見識が広くて、それを記憶していること」という意味でした。

 

当時、書物はとても貴重でした。劉邦の軍が敵の城に攻め入ったとき、ある劉邦の家臣は財宝などではなく、書物の山を見て「宝の山だ!」と叫んだと言われています。

そして後に、この家臣は他の家臣たちが全く及ばないほどの知識を身につけました。

このことから、将来について見通す力や、得た知識を忘れずに蓄え、自分のものにした能力を称えて「博覧強記」と言われたのです。

 

「博覧強記」の類義語

博覧強記には以下のような類義語があります。

  • 博聞強記(はくぶんきょうき):広く物事を聞き知って、よく覚えていること
  • 博学多才(はくがくたさい):知識が豊かで、多くの分野の才能に恵まれていること
  • 博学卓識(はくがくたくしき):豊かな学識があり、本質を見通す判断力が優れていること
  • 博学才穎(はくがくさいえい):広く豊かな学識を持ち、知恵の働きも卓越していること
  • 博学能文(はくがくのうぶん):知識が豊富で、文章を作るのがうまいこと

「博覧強記」の対義語

博覧強記には以下のような対義語があります。

  • 寡聞浅学(かぶんせんがく): 学問や知識があまり無く、経験が少ないこと
  • 浅学菲才(せんがくひさい):学問や知識が浅く未熟で、才能が欠けていること

「博覧強記」の英語訳

博覧強記を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Encyclopedic knowledge and strong memory
    (百科事典的な知識と優れた記憶力)
  • extensive reading and tenacious memory
    (あらゆる本を多く読んでいて、かつ強い記憶力があること)

“A person of encyclopedic knowledge and strong memory.” とすれば、「博覧強記な人」という意味になります。

まとめ

以上、この記事では「博覧強記」について解説しました。

読み方博覧強記(はくらんきょうき)
意味広く物事を知っていて、かつよく覚えていること
由来戦国時代の劉邦についての故事
類義語博聞強記、博学多才、博学卓識など
対義語寡聞浅学、浅学菲才など
英語訳Encyclopedic knowledge and strong memory(百科事典的な知識と優れた記憶力)

博覧強記という言葉は、学問の大切さを伝えている四字熟語です。

多くの知識を得て、物事を深く理解し、さらに活用できるよう日々精進しましょう。