ことわざ「泥の中の蓮」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「泥の中の蓮(どろのなかのはす)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。

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「泥の中の蓮」の意味をスッキリ理解!

泥の中の蓮(どろのなかのはす):汚れた環境の中でも、周りに染まらず清く正しく生きるさまのたとえ。

「泥の中の蓮」の意味を詳しく

仏教が生まれたインドでは、蓮は極楽浄土に咲くと考えられており、最も神聖な花とされています。日本のお寺でも、お釈迦様の像が蓮の花の上にのっていることがあります。

蓮の花は、泥の中に根を張り、水面に美しく花を咲かせます。そのさまから、「泥の中の蓮」は「汚れた環境の中でも、それに染まらず清く正しく生きるさま」をたとえる表現となりました。

ちなみに、蓮という名前は、中心部が蜂の巣に見えることから、「はちす」と呼ばれていたものがなまって「はす」というとされています。このため、「泥の中の蓮(どろのなかのはちす)」とも言います。

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「泥の中の蓮」の使い方

  1. 遅刻ばかりする生徒が多いクラスの中で、成績優秀の委員長だけが泥の中の蓮だ。
  2. 泥の中の蓮であり続けるためには、強い意志が必要だ。

「泥の中の蓮」の由来

出典は、仏教の教えが書かれている『維摩経(ゆいまきょう)』であるという説があります。この中に、「蓮は高原の陸地には咲かない。泥水の中だからこそ蓮は咲く」という一文があります。

もとは、煩悩に汚れた世の中で、泥の中の蓮のように身を綺麗に保ち、ひたすら修行しなければならないという意味でした。転じて、「汚れた環境の中でも、それに染まらず清く正しく生きるさま」という意味になったのです。

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「泥の中の蓮」の類義語

泥の中の蓮には以下のような類義語があります。

  • 涅すれども緇まず(でっすれどもくろまず):汚れた世の中や環境にいても悪影響を受けず、正しい行いをすること
  • 濁りに染まぬ蓮(にごりにそまぬはちす):汚れた環境でも悪影響を受けず、清らかでいること
  • 掃き溜めに鶴(はきだめにつる):つまらないものの中に、飛びぬけてすぐれた者や美しい者が混じっていること
  • 鶏群の一鶴(けいぐんのいっかく):多くの凡人の中に、一人すぐれた者が混じっていること

「濁りに染まぬ蓮」の中でも、「蓮」は「はす」とも「はちす」とも読みます。

「泥の中の蓮」の対義語

泥の中の蓮には以下のような対義語があります。

  • 朱に交われば赤くなる(しゅにまじわればあかくなる):人は、関わる相手や環境などによって、良くも悪くもなるということ
  • 麻の中の蓬(あさのなかのよもぎ):人は、関わる相手が善良であれば、自然と善人になるということ
  • 藪の中の荊(やぶのなかのいばら):人は、関わる環境や相手が悪いと、悪い人間になってしまうということ

「朱に交われば赤くなる」の「赤くなる」を「赤になる」「朱色になる」というのは誤りです

「麻の中の蓬」は、蓬(よもぎ)のように曲がりやすい植物でも、まっすぐに育つ性質の麻と一緒に育てば、曲がらずまっすぐに伸びることから「人は、関わる相手が善良であれば、自然と善人になるということ」という意味をもちます。

「藪の中の荊」は、藪(やぶ)の中に生えた荊(いばら)は、他の樹木に邪魔されてまっすぐ育たないことから「人は、関わる環境や相手が悪いと、悪い人間になってしまう」という意味をもちます。

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「泥の中の蓮」の英語訳

泥の中の蓮を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • A myrtle among thorns is a myrtle still.
    (茨の中でもギンバイカはギンバイカ)

myrtle (ギンバイカ)は、ギリシャ神話において、美の女神・アフロディーテの神木であり、愛と不死の象徴とされている木のことです。たとえ茨の中であっても、愛と不死の象徴であるギンバイカは美しくあり続けるということから、「泥の中の蓮」の英語訳だといえるでしょう。

まとめ

以上、この記事では「泥の中の蓮」について解説しました。

読み方泥の中の蓮(どろのなかのはす)
意味汚れた環境の中でも、周りに染まらず清く正しく生きるさまのたとえ。
由来一説には、仏教の教え『維摩経』
類義語涅すれども緇まず、濁りに染まぬ蓮など
対義語朱に交われば赤くなる、麻の中の蓬、藪の中の荊
英語訳A myrtle among thorns is a myrtle still.(茨の中でもギンバイカはギンバイカ)

「泥の中の蓮」は、美しい褒め言葉であるといえます。

周りに影響されず、自分の信念を貫いていけたらいいですね。

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