「糠に釘」の意味とは?使い方から類語や英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「糠に釘(ぬかにくぎ)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「糠に釘」をざっくり言うと……

読み方糠に釘(ぬかにくぎ)
意味手応えがなく、効果が感じられないこと
類義語暖簾に腕押し、豆腐にかすがい、馬の耳に念仏など
英語訳Bolt the door with a boiled carrot.(ゆでた人参を使って戸締りをする)

「糠に釘」の意味をスッキリ理解!

糠に釘(ぬかにくぎ):手応えがなく、効果が感じられないこと

「糠に釘」の意味を詳しく

「糠に釘」は、手応えがなく、効果が感じられないことを意味することわざです。

糠とは玄米などの穀物の表皮部分のことです。つまり、精白する時にそぎ落とされる、カスの部分です。

この糠に、塩や水を加え、発酵させたものを「糠味噌」や「糠床(ぬかどこ)」といいます。ここに野菜を入れることで、糠漬けにすると同時に、腐らないように長期的に保存することができます。

 

この糠漬けの原型となるものは、奈良時代には既にあったと言われています。

「糠に釘」の糠は、この「糠味噌」を表しています。

 

「糠味噌」は、非常に柔らかく、釘であれば簡単にめり込んでしまいます。ここから、手応えがなく、効果が感じられないこと、という意味になりました。

ちなみに、「糠味噌に釘」「糠床に釘」といった表現はありません。

「糠に釘」の使い方

  • 彼の集中力はすさまじく、一度作業を始めれば、いくら話しかけても糠に釘だ。
  • 夫に何度浮気を注意しても糠に釘だから、もう離婚してしまおうか。
  • 景気底上げのために大規模な金融緩和を行ったが、景気は一向に改善しない。糠に釘の施策だった。
例文のように、何らかの行動をしたものの、変化がみられない場合に「糠に釘」であると表現します。

「糠に釘」の類義語

「糠に釘」には以下のような類義語があります。

「糠に釘」の英語訳

「糠に釘」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Bolt the door with a boiled carrot.
    (ゆでた人参を使って戸締りをする)
  • All is lost that is given to a fool.
    (愚か者に与えられる全てのものは、無駄になる)
  • It is like beating the air.
    (まるで空気を叩いているようだ)

まとめ

以上、この記事では「糠に釘」について解説しました。

読み方糠に釘(ぬかにくぎ)
意味手応えがなく、効果が感じられないこと
類義語暖簾に腕押し、豆腐にかすがい、馬の耳に念仏など
英語訳Bolt the door with a boiled carrot.(ゆでた人参を使って戸締りをする)

実際に、ナスと一緒に釘を入れると、ナスニンという色素と金属イオンが反応し、ナスの色が鮮やかに保たれます。しかし、それ以外の野菜と一緒に入れても意味はありません。

時には「糠に釘」を入れると、良いこともあるかもしれません。