「挫折」の意味とは?使い方から英語や類語や対義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「挫折(ざせつ)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「挫折」をざっくり言うと……

読み方挫折(ざせつ)
意味途中でだめになること
語源「挫」と「折」の組み合わせから
類義語頓挫(とんざ)、蹉跌(さてつ)、落胆(らくたん)
対義語達成、貫徹(かんてつ)、完遂(かんつい)
英語訳failure

「挫折」の意味をスッキリ理解!

挫折(ざせつ):途中でだめになること

「挫折」の意味を詳しく

「挫折」には、三つの意味があります。

「挫折」の意味
  1. 途中でダメになること
  2. 勢いを弱めること
  3. 身体への損傷

「挫折」は、一般的に「力を入れて頑張っていた仕事や計画が途中でダメになってしまうこと」という意味で使用されます。「ダメになったことで気力を失ってしまうこと」も「挫折」で表現できます。

「挫折」は、目標を達成する過程において、何らかの障害で期待通りの結果が得られなかった経験を表す言葉です。

仕事に失敗したり、恋愛に失敗したり、スポーツの大会で敗北をしたりした際に味わう落胆や無力感、失望感や絶望感などが「挫折した感情」です。

 

また、「挫」と「折」には「くじく」という意味を持っており、同じ意味を持つ「挫」と「折」があわさってさらに意味合いを強める用法が使われることで「勢いを弱める」という②の意味を成すようになりました。

あまり一般的ではありませんが、「挫折」は「無理な力が加わることで骨などに痛みや損傷が生じること」という意味も持っています。

「挫」という文字には、「捻挫」や「挫傷」という熟語からもわかるように「折れる」「損傷する」という意味もあり、「鎖骨の挫折により試合を棄権した」というように身体へのダメージに対しても使用できます。

「挫折」と「失敗」の違い

「挫折」と「失敗」は意味が非常に似ている熟語ですが、意味が若干異なります。

「挫折」と「失敗」の違い
  • 挫折:目的を持って続けてきた取り組みなどなどが途中でダメになること
  • 失敗:方法がまずかったり状況が悪かったりすることで、目的が達せられないこと
「挫折」は、「目標を達する時に、何らかの障害によって期待通りの結果が得られなかったこと」を指すため、「挫折」した時点で将来が閉ざされたことになります。

一方で、「失敗」は「状況が悪く目標が達成できないこと」を指すため、決して将来がなくなるわけではありません。

「挫折」と「失敗」の大きな違いは、何らかのことに挑戦し、目標に向かって自分なりにアクションを起こし、そのアクションや行動が学びや経験となる部分です。

「失敗は成功のもと」という言葉があるように、「失敗」して学んだ経験を、次に失敗しないためにはどうするか考えるための材料となります。「失敗」という事実から成長するための途中経過が「挫折」です。二つの熟語の関係性を頭に入れておきましょう。

「挫折」の使い方

  1. あの挫折があったから、簡単にあきらめるようなことはしなかった。
  2. ライバル社の快進撃を何とか挫折させたい。
  3. 鎖骨の挫折により試合を棄権した。
例文①の場合、「力を入れて頑張っていた仕事や計画が途中でダメになってしまった経験」を挫折で表現しています。「挫折」をすることによって人は成長し、同じような失敗を繰り返さなくなります。

例文②では、「勢いを弱めたい」という意味で「挫折」を使用しています。

例文③では、試合中に鎖骨を「折った・損傷した」という意味で「挫折」が使用されています。このように、怪我をした際に「挫折」という言葉で表現できます。

「挫折」の語源

「挫折」に用いられている「挫」「折」のそれぞれの意味を説明していきます。

「挫」「折」の意味
  • :勢いのあったものを弱らせることや勢いを削ぐこと
  • :折れる・真っすぐ進んでいたものを曲げること
「挫」とは、「くじく・くじける」とも読むように、「勢いのあったものを弱らせることや勢いを削ぐこと」を表した文字です。

「折」は「折れる」という意味が一般的ですが、「真っすぐ進んでいたものを曲げる」という意味から派生して「譲歩する」という意味も持つようになりました。

それぞれ違う意味を持った「挫」と「折」が合わさり「挫折」という熟語が生まれました。

「挫折」の類義語

「挫折」には以下のような類義語があります。

  • 頓挫(とんざ):勢いが途中で急に弱くなること、計画などが途中で急にダメになること
  • 蹉跌(さてつ):失敗してものごとが行き詰まること
  • 落胆(らくたん):物事が期待通りにならず気落ちしてしまうこと

「挫折」の類義語として「物事の途中で思い通りにならず、行き詰まること」を意味する「頓挫」「蹉跌」「落胆」があげられます。

「挫折」の対義語

「挫折」には以下のような対義語があります。

  • 達成:目的の物事をし遂げること
  • 完遂(かんつい):完全にやりとげること、最後まで遂行すること
  • 貫徹(かんてつ):物事をやりとおすこと、貫きとおすこと

「挫折」の対義語には「達成」「完遂」「貫徹」があり、いづれも「途中で諦めることなく、目的のものごとを最後までやり抜くこと」を表す言葉です。

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「挫折」の英語訳

「挫折」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • failure
    (挫折)

「挫折」は英語で “failure” と表現されます。 “experience failure” とつなげることで「挫折を経験する」という意味を持ちます。

例文
  • You have to experience failure if you wanna be successful.
    (成功したければ挫折を知れ)

まとめ

以上、この記事では「挫折」について解説しました。

読み方挫折(ざせつ)
意味途中でだめになること
語源「挫」と「折」の組み合わせから
類義語頓挫(とんざ)、蹉跌(さてつ)、落胆(らくたん)
対義語達成、貫徹(かんてつ)、完遂(かんつい)
英語訳failure

「挫折」は「途中でダメになること」「勢いを弱めること」「身体への損傷」などの多くの意味を持つ言葉です。「挫折」と似た言葉には「失敗」がありますが、「失敗」という事実から成長するための途中経過が「挫折」であるという二つの熟語の関係性を理解して、使い分けていきましょう。