今回ご紹介する言葉は「悍(おぞ)ましい」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「悍ましい」をざっくり言うと……
読み方 | 悍(おぞ)ましい |
---|---|
意味 | 身震いするほどいやな感じであるさま、我が強いさま、勇ましくて恐ろしいさま |
語源 | 古語「おぞし」 |
類義語 | 不吉、厭(いと)わしい、忌々(いまいま)しい、禍々(まがまが)しい、疎(うと)ましいなど |
対義語 | 愉快、逸楽(いつらく)、快哉(かいさい)、吉兆(きっちょう)、幸先(さいさき)がいいなど |
英語訳 | horrible(恐ろしい)、frightful(ぞっとするような)、frightening(ぞっとさせる) |
このページの目次
「悍(おぞ)ましい」の意味をスッキリ理解!
「悍(おぞ)ましい」の「悍」は常用漢字ではないため、ニュースや新聞ではひらがなで「おぞましい」と表記されます。
「悍(おぞ)ましい」の意味を詳しく
「悍(おぞ)ましい」には三つの意味があります。
- 身震いするほどいやな感じであるさま
- 我が強いさま
- 勇ましくて恐ろしいさま
①がメインの意味ですが、そこから派生した②や③の意味で使うこともあります。
「悍(おぞ)ましい」の使い方
- 廃墟で悍ましい事件が起きた。
- 自分の意見を押し通す彼は会社で悍ましい存在として煙たがられている。
- スポーツ大会で会った強豪校の選手は体が大きく悍ましい姿をしていた。
①の例文は「身震いするほどいやな感じであるさま」という本来の意味での「悍ましい」の使い方です。廃墟で起きた事件を恐れる気持ちを表しています。
②の例文は「我が強いさま」という意味での「悍ましい」の使い方です。「強情」と言い換えることもできます。
③の例文は「勇ましくて恐ろしいさま」という意味での「悍ましい」の使い方です。
「悍(おぞ)ましい」の語源
「悍(おぞ)ましい」の語源は、古語の「おぞし」です。以下は「おぞし」の解説です。
- 勝ち気である、強情である
- 恐ろしい、怖い
- 悪賢い、ずるい
以上の意味が合わさり「悍ましい」は現代の「いやな感じである」という意味で使われるようになりました。
「悍(おぞ)ましい」の類義語
「悍(おぞ)ましい」には以下のような類義語があります。
- 不吉:縁起が悪いこと
- 厭(いと)わしい:不愉快であること
- 忌々(いまいま)しい:不吉なことを連想させるさま
- 禍々(まがまが)しい:悪いことが起こりそうな予感がするさま
- 疎(うと)ましい:気味が悪いさま
いずれの語も「不愉快であること」「不吉な予感がするさま」を表しています。
「悍(おぞ)ましい」の対義語
「悍(おぞ)ましい」には以下のような対義語があります。
- 愉快:楽しくて気持ちがいいこと
- 逸楽(いつらく):気ままに遊び楽しむこと
- 快哉(かいさい):胸がすっとするように気持ちがいいこと
- 吉兆(きっちょう):良いことが起こる前触れ
- 幸先(さいさき)がいい:物事の始めが今後の成功を予感させる様子であるさま
「悍(おぞ)ましい」の対義語には、楽しく、良いことが期待できることを意味する表現が挙げられます。
「悍(おぞ)ましい」の英語訳
「悍(おぞ)ましい」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- horrible
(恐ろしい) - frightful
(ぞっとするような) - frightening
(ぞっとさせる)
“frightful” や “frightening” は「恐怖」という意味の名詞 “fright” に “ful” と “ing” が付くことで形容詞になった単語です。
まとめ
以上、この記事では「悍(おぞ)ましい」について解説しました。
読み方 | 悍(おぞ)ましい |
---|---|
意味 | 身震いするほどいやな感じであるさま、我が強いさま、勇ましくて恐ろしいさま |
語源 | 古語「おぞし」 |
類義語 | 不吉、厭(いと)わしい、忌々(いまいま)しい、禍々(まがまが)しい、疎(うと)ましいなど |
対義語 | 愉快、逸楽(いつらく)、快哉(かいさい)、吉兆(きっちょう)、幸先(さいさき)がいいなど |
英語訳 | horrible(恐ろしい)、frightful(ぞっとするような)、frightening(ぞっとさせる) |
「悍ましい」という言葉は三つの意味を持ちます。文脈に応じた理解ができるよう、意味をしっかり理解しておくことが大切です。