ディレクションとは「方向・指導」という意味です。
ディレクションは、さまざまな場面で耳にする機会のある言葉ですが、詳しい意味や語源を知っている人は少ないです。
この記事では、語源や場面ごとの意味を詳しく解説します。
☆「ディレクション」をざっくり言うと……
英語表記 | ディレクション(direction) |
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意味 | 方向・指導 |
語源 | 「方向」「指導」などの意味を持つ英単語 “direction” |
類義語 | マネジメント インストラクションなど |
対義語 | ミスディレクション |
このページの目次
「ディレクション」の意味
方向・指導
例:彼はディレクションを失敗した。
ディレクションには、「方向」「指示」という意味があります。
それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。
意味➀:方向
ディレクションは、方向や方角という意味を持つ言葉です。
例えば、バスケで使われるディレクションは「方向」という意味を持ち、具体的にはドリブラーを追い込むときに使われます。
「ディレクションして!」と指示された場合、自分がマークしているドリブラーをサイドライン際に追い込むようにディフェンスするよう指示されているということです。
しかし、カタカナ語のディレクションが方向や方角という意味で使われることは非常に少ないです。
意味➁:指示
ディレクションは、指示や進行という意味を持つ言葉です。
ここから派生して、作品やイベントのための業務全般を表すようにもなりました。
具体的には、以下のような業務がディレクションに当たります。
- 現場の業務進行
- メンバーの指導
- 日程調整やスケジュール管理
実際の業務と、現場を統括するような管理の仕事両方の意味を持つのがディレクションです。
上記のような業務を表すディレクションは、メディア業界で使われることが非常に多いです。
テレビ番組や映画を制作に際して、ディレクションが使われます。
「ディレクション」はアメリカ英語での発音をカタカナ表記したものです。
そのため、イギリス英語の発音から「ダイレクション」という表記が使われることもあります。
しかし、ビジネスシーンで使用する場合は、「ディレクション」を使用するのが一般的です。
「ディレクション」の使い方
ディレクションは、以下のような形で使われることが多いです。
- ディレクションする
- ディレクションを受ける
「ディレクションを受ける」とは、方向性などについて指導を受ける、教えてもらうという意味です。
実際に、ディレクションを使った例文を見ていきましょう。
- 一本の映画をディレクションするのは大変だ。
- 番組制作についてディレクションを受けた。
- 目的地のディレクションがわからなくなってしまった。
➀と➁のディレクションは、「指導・管理」という意味で使われています。
➂のディレクションは、「方向」という意味で使われています。
「ディレクション」の語源
ディレクションの語源は英語の “direction” です。
英語の “direction” には、以下のような意味があります。
- 方向
- 方角
- 傾向
- 指揮
- 指導
カタカナ語と同じ意味を持ちます。
そして、英語の “direction” をカタカナで表記したものが「ディレクション」です。
「ディレクション」の発音
“direction” はイギリスとアメリカで発音が異なります。
イギリス英語では「ダイレクション」と読み、アメリカ英語では「ディレクション」という発音です。
つまり、カタカナ語はアメリカ英語の読み方を採用していることがわかります。
「ディレクション」の類義語
ディレクションには以下のような類義語があります。
- マネジメント
経営などの管理をすること - インストラクション
指示すること - プロデュース
演劇・映画・放送・音楽などの作品を企画し作ること
「ディレクション」と「マネジメント」の違い
「マネジメント」とは「管理すること」という意味のカタカナ語です。
部下の行動を管理して、修正や進行の指示を出すことを表します。
管理するという点では、マネジメントとディレクションは同じ意味を持っているように見えます。
しかし、両者には以下のような違いがあるのです。
- ディレクション
管理しながら手も動かす作業も行う - マネジメント
経営者視点から管理をすること
つまり、ディレクションは、単なる管理ではなく、自分も作業に参加しながら管理することを表すのです。
それに対してマネジメントは、より上の立場からの経営者的な管理を行うことを表します。
「ディレクション」と「インストラクション」の違い
インストラクションとは、「指示」「指導」という意味のカタカナ語です。
特に教育研修の分野における指示のことをインストラクションと言います。また、スポーツでも使います。
- ディレクション
作品の制作の管理を行う - インストラクション
スポーツなどを指導して教えること
インストラクションは、スポーツの分野で使われることが非常に多いです。
また、インストラクションには「管理」という意味はなく、「教える」「指導する」というニュアンスが強いのです。
「ディレクション」と「プロデュース」の違い
ディレクションとプロデュースには以下のような違いがあります。
- ディレクション
作品の制作に関する管理を行う - プロデュース
作品の方向性など全体的な管理を行う
作品を作ることになった際に、その方向性などの全体的なことを決めるのがプロデュースです。
作品を実際に作る過程を管理し、指揮をとるのがディレクションです。
「ディレクション」の対義語
ディレクションには以下のような対義語があります。
- ミスディレクション
誤った指示
「ミスディレクション」の意味
「ミスディレクション」は「誤った指示」という意味のカタカナ語です。
「誤った」という意味のミスと「指示」という意味のディレクションで構成されている単語です。
「ディレクション」の関連語
ディレクションには以下のような関連語があります。
- ディレクター
指導者、重役、演出家、監督、指揮者 - ディレクション業務
企画や制作から管理まで幅広くかかわる業務 - ディレクションスキル・ディレクション能力
管理力・進行力 - webディレクション
売り上げにつながるようなWebサイトを作り上げる仕事
「ディレクション」に必要な能力
ディレクション業務には、以下のような能力が必要になります。
- スケジュール・タスク管理能力
- コミュニケーション能力
- 人心掌握術
人の心をつかみ、人の心を意のままに操るための術 - 課題発見能力
業務の中の課題や問題を発見する能力 - 問題解決能力
「ディレクション」のまとめ
以上、この記事ではディレクションについて解説しました。
英語表記 | ディレクション(direction) |
---|---|
意味 | 方向・指導 |
語源 | 「方向」「指導」などの意味を持つ英単語 “direction” |
類義語 | マネジメント インストラクションなど |
対義語 | ミスディレクション |
ディレクションには、複数の意味があることがわかりましたね。
類義語との違いまで、しっかりと理解しておきましょう。