今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「当意即妙(とういそくみょう)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「当意即妙」をざっくり言うと……
読み方 | 当意即妙(しょせつふんぷん) |
---|---|
意味 | その場の状況や変化に応じて、柔軟な対応をすること |
由来 | 仏教語の「当位即妙」 |
類義語 | 臨機応変、才気煥発など |
対義語 | 杓子定規など |
英語訳 | readiness of wit(即座の機転) |
このページの目次
「当意即妙」の意味をスッキリ理解!
「当意即妙」の意味を詳しく
「当意即妙」とは、その場の状況や変化に応じて、柔軟な対応をすることを意味することわざです。雰囲気に合わせて機転をきかすことを表します。
「当意即妙」な人は、地頭がいい、そつがない、頭の回転が速いといった言葉で言い表せることが多いです。
「当意即妙」の「当意」とは、その場に応じて、工夫して適切な対応をすることです。一方、「即妙」とは、とっさに思いつく知恵のことをです。
「当意」を「当為」と書くのは誤りなので、注意しましょう。
「当意即妙」の使い方
- 彼女は入社してまだ4カ月だが、何を聞いても当意即妙に返してくれる。頼もしい限りだ。
- 彼が営業成績トップである秘訣は、なんといっても話術だろう。相手が予想外のことを言ったとしても、当意即妙に返してしまう。
- いくら頭に知識があったとしても、当意即妙に対応するのは簡単なことではない。
「当意即妙」の由来
「当意即妙」は、仏教語の「当位即妙」に由来しています。
「当位即妙」は、仏の教えを理解せず、煩悩をもっている人の行動であっても、その行動は仏の真理にかなっているという意味の言葉です。
この言葉の「当位」が、「その場に応じて、工夫して適切な対応をする」という意味の「当意」に置き換わり、四字熟語「当意即妙」が生まれました。
「当意即妙」の類義語
「当意即妙」には以下のような類義語があります。
- 臨機応変(りんきおうへん):その時々の場面や状況に応じて、適切な行動をすること
- 才気煥発(さいきかんぱつ):頭の回転が非常に速いさま
「当意即妙」の対義語
「当意即妙」には以下のような対義語があります。
- 杓子定規(しゃくしじょうぎ):一定の基準をすべてに当てはめようとする、融通のきかないやり方
「当意即妙」の英語訳
「当意即妙」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- readiness of wit
(即座の機転) - repartee
(気の利いた応答) - ready wit
(即座の機転)
wit は、「機知、機転」という意味です。
まとめ
以上、この記事では「当意即妙」について解説しました。
読み方 | 当意即妙(しょせつふんぷん) |
---|---|
意味 | その場の状況や変化に応じて、柔軟な対応をすること |
由来 | 仏教語の「当位即妙」 |
類義語 | 臨機応変、才気煥発など |
対義語 | 杓子定規など |
英語訳 | readiness of wit(即座の機転) |
どんなに予想し、準備したとしても、予想外のことが起こることもあります。
面接では、聞かれると思わなかった質問が飛んでくることがあります。また、営業では、取引先の人から予想外の要求をされるかもしれません。
そんな時に重要となるのは、「当意即妙」であることです。柔軟な対応により、厳しい場面を切り抜けられるかもしれません。
四字熟語として「当意即妙」を覚えると同時に、日常生活でも「当意即妙」であることを心掛けてみましょう。