「治乱興亡」の意味とは?使い方からリゴや類語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「治乱興亡(ちらんこうぼう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「治乱興亡」をざっくり言うと……

読み方治乱興亡(ちらんこうぼう)
意味国が治まって繁栄することと、国が乱れて滅びること。
類義語一治一乱(いっちいちらん)、治乱興廃(ちらんこうはい)、群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)、栄枯盛衰(えいこせいすい)、盛者必衰(じょうしゃひっすい)など
英語訳peace and war of country(国の平時と戦時),rise and fall of the country(国の浮き沈み),ups and downs of the country(栄枯盛衰)

「治乱興亡」の意味をスッキリ理解!

治乱興亡(ちらんこうぼう):国が治まって繁栄することと、国が乱れて滅びること。

「治乱興亡」の意味を詳しく

「治乱興亡」は「治乱」と「興亡」という2つの単語から構成されています。

 

「治乱」は「治(まる)」と「乱(れる)」という2つの漢字から成り立っています。つまり、「治乱」は「(国や世の中が)平和な状態になり、穏やかに落ち着く」ことと、「騒乱などが起きて(国や世の中が)平和でなくなる」ことのどちらも意味する単語です。

1つの単語で、全く反対の2つの事象を表しています。

 

「興亡」は「興(る)」と「亡(びる)」という2つの漢字から成り立っています。つまり、「興亡」は「(国や世の中が)新しく生まれて勢いが盛んになる」ことと、「(国や世の中が)絶えてなくなる」ことのどちらも意味する単語です。

こちらも1つの単語で、全く反対の2つの事象を表しています。

 

「治乱興亡」はこれら2つの単語を組み合わせた四字熟語です。したがって、「治乱興亡」は、国や世の中が平和な状態になり、勢いが盛んになることと、国や世の中が平和でなくなった結果、絶えてなくなってしまうことを意味します。

「治乱興亡」の使い方

  1. さまざまな国や地域の治乱興亡の末、ヨーロッパは現在のような国境区分になっている。
  2. 治乱興亡という言葉そのものが、盛者必衰の虚しさをよく表している。
  3. 中国大陸ほど国の治乱興亡が激しかった地域もなかなかないであろう。
  4. その舞台は、漢王朝の治乱興亡を見事に描き出したことで高く評価されている。
  5. 私が大河ドラマを好きな理由は、歴史上の治乱興亡の一部始終を体感することができるからである。

「治乱興亡」の類義語

治乱興亡には以下のような類義語があります。

  • 一治一乱(いっちいちらん):世の中が治まったり乱れたりと変化し続ける様子。
  • 治乱興廃(ちらんこうはい):国が平和で繁栄することと、国が乱れて滅びること。
  • 群雄割拠(ぐんゆうかっきょ):多くの実力者が各地で勢力を持ち、互いに対立し合うこと。
  • 栄枯盛衰(えいこせいすい):国家・人・世の中などの勢いは盛んな時もあれば、衰える時もあること。
  • 盛者必衰(じょうしゃひっすい):勢いの盛んな者も最終的には衰えて滅びるということ。

「治乱興亡」の英語訳

治乱興亡を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • peace and war of country
    (国の平時と戦時)
  • rise and fall of the country
    (国の浮き沈み)
  • ups and downs of the country
    (栄枯盛衰)

まとめ

以上、この記事では「治乱興亡」について解説しました。

読み方治乱興亡(ちらんこうぼう)
意味国が治まって繁栄することと、国が乱れて滅びること。
類義語一治一乱(いっちいちらん)、治乱興廃(ちらんこうはい)、群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)、栄枯盛衰(えいこせいすい)、盛者必衰(じょうしゃひっすい)など
英語訳peace and war of country(国の平時と戦時),rise and fall of the country(国の浮き沈み),ups and downs of the country(栄枯盛衰)

国の歴史はそのまま「治乱興亡」の歴史を意味します。古来、「治乱興亡」の始まりと終わりには、戦争がつきものでした。国が始まるときと終わるときには、何千人、何万人という人々が犠牲となったのです。

しかし、戦争の愚かさを学んだ人間は、対話という外交的手段で戦争を避ける手段を学びつつあります。

日本において、まもなく平成が終わろうとしています。平成を戦争を起こすことがなかった理想の時代と捉(とら)え、「治乱興亡」のうち、「治興」だけを次の元号でも受け継いでいきましょう。