今回ご紹介する言葉は、ことわざの「雀の涙(すずめのなみだ)」です。
言葉の意味、使い方、由来、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「雀の涙」をざっくり言うと……
読み方 | 雀の涙(すずめのなみだ) |
---|---|
意味 | ごくわずかなもののたとえ |
由来 | 雀という鳥が、最小の鳥であることが由来 |
類義語 | 姑の涙汁、蚊の涙、猫の額、蚤の小便 |
対義語 | 枚挙に遑がない、広大無辺、掃いて捨てるほどなど |
英語訳 | Drop in the bucket(バケツの中のしずく) |
「雀の涙」の意味をスッキリ理解!
「雀の涙」の意味を詳しく
「雀の涙」とは、ごくわずかなものを表す時に使うたとえです。
上の画像の彼女は、お金をみて寂しげな表情をしています。「欲しいものがあるのに、これでは足りない」「あといくら必要なのだろうか」という考えをしていたとします。
この時、彼女にとって、このお金は「雀の涙」ほどに過ぎません。
このように、「雀の涙」は、必要な量に全く達していない、全然見込めない、のような否定的な表現で使われるのが一般的です。
「涙」は、感情が高ぶった時の生理的現象なので、「涙」がつくことわざは感情を表すことが多いです。例えば、「鬼も目にも涙」は、「厳しい人が、感情を動かされ、涙を流すこと」を意味します。しかし、「雀の涙」には、感情のニュアンスはありません。
「雀の涙」の使い方
「雀の涙」は、否定的な表現で使われるのが一般的です。
- 雀の涙ほどのボーナスだった。
- 私の財布の中は雀の涙ほどしか入っていない。
「雀の涙」の由来
「雀の涙」は、小さな雀から流れる涙くらい、本当に少量であること、という意味のことわざです。
何故、ニワトリではなく、カラスではなく、「雀」なのでしょうか。
様々な説がありますが、そもそも「雀」と命名された由来が関係している、という見方があります。
スズメの「スズ」は、小さいことを表す「ササ(最小)」が転じたものだと言われています。
一方、スズメの「メ」は、群れるという意味です。
つまり、雀は、名前からして、小ささが特徴として取り上げられている鳥であるといえます。
「雀の涙」の類義語
雀の涙には以下のような類義語があります。
- 姑の涙汁(しゅうとめのなみだじる):とても少ないこと
- 蚊の涙(かのなみだ):とても微量であること
- 猫の額(ねこのひたい):非常に狭いことの例え
- 蚤(のみ)の小便:とても微量であること
「雀の涙」の対義語
雀の涙には以下のような対義語があります。
- 枚挙(まいきょ)に遑(いとま)がない:量が多すぎて数えきれないこと
- 広大無辺(こうだいむへん):広く果てしないこと
- 掃(は)いて捨てるほど:非常に多くて有り余っていること
「雀の涙」の英語訳
雀の涙を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Drop in the bucket
(バケツの中のしずく) - a thimbleful of
(ごく少量の) - a toothful of
(一口ほどの) - chicken feed
(ひよこのエサ)
まとめ
以上、この記事では「雀の涙」について解説しました。
読み方 | 雀の涙(すずめのなみだ) |
---|---|
意味 | ごくわずかなもののたとえ |
由来 | 雀という鳥が、最小の鳥であることが由来 |
類義語 | 姑の涙汁、蚊の涙、猫の額、蚤の小便 |
対義語 | 枚挙に遑がない、広大無辺、掃いて捨てるほどなど |
英語訳 | Drop in the bucket(バケツの中のしずく) |
「雀の涙」は、マイナスの要素が強い表現なので、あまり使わない状況でありたいですね。