詳細とは「細部に至るまで、詳しく、細かく表現すること」という意味です。
ビジネスメールや、仕事の書類、あるいはイベントの案内など、さまざまな場で目にする単語です。
その分、意味をきちんと知っておきたい、と思われる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「詳細」の意味や使い方を、例文とともに詳しく解説していきます。
☆「詳細」をざっくり言うと……
読み方 | 詳細(しょうさい) |
---|---|
意味 | 細部に至るまで、詳しく、細かく表現すること |
類義語 | 詳しい 事細か 明細 など |
対義語 | 大まか 雑 ラフ など |
英語訳 | detail(詳細、細部) など |
「詳細」の意味
細部に至るまで、詳しく、細かく表現すること
詳細とは、何かの物事を、細部に至るまで詳しく表現することです。
漢字を分解すると、意味を理解しやすいです。
- 詳
訓読み:詳しい(くわ-しい)
意味:細部にわたってはっきりとさせる - 細
訓読み:細かい(こま-かい)
意味:物事が小さいところにまでわたっている
「詳細」の使い方
詳細には、以下のような言い回しがあります。
- 詳細
- 詳細に〜
- 詳細な〜
それぞれ詳しく見ていきましょう。
「詳細」の使い方
「詳細」は、名詞として単体でも使われます。
単体で使われる場合は、「細部に至るまで詳しく表現されたものの中身」という意味合いが加わります。
この場合、詳細は〜や詳細が〜など、助詞を伴って主語や目的語として使われることが多いです。
「詳細に〜」の使い方
「詳細に〜」という形で、形容動詞としても使うことができます。
この場合は、後ろに動詞などを伴います。
「詳細な」の使い方
「詳細な〜」も形容動詞です。
こちらは後ろに名詞を伴います。
「詳細に」と「詳細な」は、どちらも同じ形容動詞「詳細だ」の活用形にあたります。違いは、活用形の種類です。
「詳細に」は連用形という、後ろに動詞などの用言を伴うときの形です。
それに対し、「詳細な」は連体形といい、後ろに名詞(体言)を伴う時の形になります。
そのため、「詳細に」は動詞などと一緒に使いますが、「詳細な」は名詞と一緒に使います。
「詳細」の類義語
詳細には以下のような類義語があります。
各単語の違いについても見ていきましょう。
「詳細」と「内容」の違い
詳細と内容には、以下の違いがあります。
- 詳細:物事の細部まで伝えること
- 内容:伝えたい物事そのもののこと
それに対し、詳細はあくまで物事を詳しく伝えていることを指すときに限って使える言葉です。
「詳細」「明細」「精細」「精密」の違い
詳細、明細、精細、精密には、以下の違いがあります。
- 詳細
細部に至るまで詳しく表現すること - 明細
ひとつひとつをはっきり示すこと - 精細
きわめて細かいこと、詳しいこと - 精密
きわめて細かいところまで注意が行き届いていること
主に金銭関係でひとつひとつの内訳を明白にする際に使われます。
精細や精密は、詳細と比べてさらに一段と細かいニュアンスがあります。
単なる情報などの詳しさについて使う場合は精細を使い、機械などの作りや心遣いなどシステムや行動について言いたい場合は精密を使うことが多いです。
「詳細」と「事細か」の違い
詳細と事細かには、以下の違いがあります。
- 詳細
ビジネスシーンでよく使う - 事細か
日常生活でよく使う
それに対し、事細かは話し言葉でも書き言葉でも使われるため、日常生活でもよく耳にします。
「詳細」と「綿密」の違い
詳細と綿密には、以下の違いがあります。
- 詳細
情報などが細かいこと - 綿密
細かいところまで注意が行き届いていること
「詳細」の対義語
詳細には以下のような対義語があります。
- 大まか
細かくないこと - 雑
荒っぽく、細部まで行き届いていないこと - 大雑把(おおざっぱ)
性格などが細かくないこと - ラフ
緻密ではないこと、ざっくりしていること
他の3つの言葉に比べて、ラフには多少良い意味合いが含まれていることが多いです。
「詳細」の英語訳
詳細を英語に訳すと、次のような表現になります。
- detail
(詳細、細部) - full
(全部の、完全な) - specific
(具体的な) - minute
(精細な) - particular
(細かいところまで) - elaborate
(詳しく) - more
(もっと詳しく)
それぞれ、例文と一緒に詳しく見ていきましょう。
“detail” の意味
“detail” は、詳細の英語訳としてはもっとも一般的なフレーズです。
名詞として使う場合は “details” と複数形で使うことが多く、「詳細に」という形容動詞のような形で使いたい場合は “in detail” というイディオムを使います。
また、 “go into details” は、これひとつで「詳しく述べる」という意味になるイディオムです。こちらもよく使われます。
(よければ私に詳しく説明してくれる?)
“full” の意味
“full” は「いっぱいの」「たっぷりの」「満杯の」という意味合いのある英単語です。
そのニュアンスが派生して、「十分な〜」という意味で “explanation” (説明)などの単語を修飾する際に使われることがあります。
また、 “in full” というイディオムもあります。こちらは「全て省略せず」というニュアンスから、「詳細に」とほぼ同義で使うことができます。
(君は詳細な報告書を書かないといけないよ)
“specific” の意味
“specific” は「特定の」「具体的な」という意味合いの強い単語です。
例えば “specific explanation” というフレーズは「具体的な説明」という意味になります。これは「詳細な説明」とおおよそ同じ意味で使うことができます。
また、 “be specific” というイディオムは「具体的に〜」というニュアンスを持つため、こちらも「詳細に〜」とだいたい同じ意味合いになります。
さらに、 “specifics” と複数形にした場合は「詳細」という名詞として使うことができます。
(もっと具体的に言ってください)
“minute” の意味
“minute” は、「分」という意味で覚えている人がもっとも多いでしょう。
そこからもわかる通り、 “minute” はなんとなく細かそうなニュアンスを持ち合わせています。他に「瞬間」「議事録」「些細な」などいろいろな意味を持つ言葉です。
そのため、他の言葉と結びつけて、「詳細な〜」という形容詞として使うことができます。
また、 “in minute detail” は “in detail” よりもさらに詳細なニュアンスを出したいときに使えるイディオムです。
(詳細まで漏らさず説明してください)
“particular” の意味
“particular” は、普段は「特定の」という意味の英単語です。
しかし、 “particulars” と複数形にした場合は、「詳細」という名詞として使うことができます。
フレーズとしては “go into particulars” などがよく使われます。「特定の情報まで伝えるほど詳しい」というようなイメージを持つとわかりやすいです。
(そんな細々と説明しなくてもいいよ)
“elaborate” の意味
“elaborate” はもともと「精密な」という意味合いの強い単語ですが、動詞として使う場合は「詳しく述べる」という意味で使うこともできます。
フレーズとしては “elaborate on” がよく使われます。
(もう少し詳しく話してくれるかい?)
“more” の意味
“more” は「もっと」という意味の単語です。
これを “tell” (伝える)や “information” (情報)などの単語と組み合わせることで、「もっと詳しく」という意味合いを表すことができます。
(もっと詳しい自己紹介をお願いします)
「詳細」のまとめ
以上、この記事では「詳細」について解説しました。
読み方 | 詳細(しょうさい) |
---|---|
意味 | 細部に至るまで、詳しく、細かく表現すること |
類義語 | 詳しい 事細か 明細 など |
対義語 | 大まか 雑 ラフ など |
英語訳 | detail(詳細、細部) など |
いろいろな英語表現で表すことができます。
合わせて覚えておきましょう。