「残渣(ざんさ)」とは?意味や使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「残渣(ざんさ)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「残渣」の意味をスッキリ理解!

残渣(ざんさ):濾過(ろか)した後に残った不溶物

「残渣」の意味を詳しく

「残渣」とは、厳密に言うと液体と固体の混合物などを濾過したあとに残った不溶物のことです。しかし、単に「残りかす」という意味でも使われます。

専門用語に近く、科学や医学に関係する場で使われることが多いです。複合語で専門用語になっているものもいくつかあります。紹介します。

「残渣」を含む専門用語
  • 残渣(岩石学における用語):石炭の中の隙間を埋めている物質のこと。石炭を液化したり、燃焼したりしたときに残りかすとして出てくる。
  • 食品残渣(しょくひんざんさ):食品由来のゴミのこと。飲食店が調理した残りや売れ残り、客の食べ残し、消費期限切れの商品などをまとめてこう呼ぶ。
  • 食物残渣(しょくもつざんさ):口の中に残された食べ物のかす。咀嚼(そしゃく)する力や飲み込む力が弱くなると発生するため、高齢者に多い。口の中で細菌が繁殖する原因にもなる。
  • 焼却残渣(しょうきゃくざんさ):焼却処理をした後に残る、可燃物の灰や不燃物などの燃え残り。
このように、「(主に科学的な)なにかの処理を行なったあとの残りかす」を「残渣」と呼ぶことが多いです。

残渣と残滓(ざんし)の違い

意味の似ている単語に、「残滓(ざんし)」という言葉があります。「残滓」も「残りもの」という意味ではありますが、以下の2つが異なります。

「残渣」と「残滓」の違い
  • 「残滓」は日常的な会話でも使う
  • 「残滓」は比喩(ひゆ)的な表現にも使う
たとえば、「魚を食べた後の骨」についてプライベートで話したいときは、「残渣」よりも「残滓」と表すほうが適しています。

また、「かつての体制の残滓が残っているので、一部の書類は手書きで全部書かなくてはいけない。」など、なんらかの概念などで「残っているもの」について比喩的に言いたい場合も「残滓」という言葉を使います。

 

逆に「残渣」はどちらかというと専門的な話をするときに使う言葉であり、比喩表現にはほとんど使われません。使ってはいけないというわけではありませんが、違和感を覚える人も一定数います。

「残渣」の使い方

  1. コーヒーフィルターについた残渣は、生ゴミに振りかけると消臭効果がある。
  2. 石炭を液化したあとの残渣を、別の燃料として利用できないだろうか。
  3. 食物残渣をブラシできちんと取り除かないと、肺炎の原因になってしまう。

上記の例文のように、残渣を使う場合は少し専門性のある文章や科学的な文章になることが多いです。

 

①の例文は、コーヒーフィルターに残ったコーヒーのしぼりかすのことを「残渣」と呼んでいます。コーヒーのしぼりかすが生ゴミの臭いを薄めるのは事実ですので、ぜひ試してみてください。

②の例文では、「残渣」は石炭を液化したあとに残る物質のことを指しています。上でも紹介した通り、岩石学では、「残渣」はもっぱらこの石炭を液化したあとの物質、「石炭液化残渣」のことを指すようです。

③は「残渣」を含む複合語を使った例文です。高齢者や麻痺を持っている方は、食物残渣、つまり食べ物のかすが口の中に残りやすいです。それを取り除かないと、肺炎の原因になってしまうよ、という文です。

このように、残渣は「残り物」と読み替えることができます。

「残渣」の類義語

残渣には以下のような類義語があります。

  • 残り物:あとに残っているもの、取り残されたもの
  • 残留物:残っているもの
  • 残滓:何かが取り残されたあとの残りかす
  • 残余:余っているもの

この中でも「残留物」は「本来残っていてはいけないもの」という否定的なニュアンスを持ちます。また「残り物」もマイナスのイメージが強いです。

それに対して、「残滓」は、場合によっては残っていて欲しいものに使うこともあります。たとえば「元恋人との記憶の残滓」のように、消えてしまいそうだけれど残っていてほしいもの、という形で使います。

「残余」は「残余財産」など、金銭的な話をする際に使われることが多いです。

「残渣」の英語訳

残渣を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • residue
    (残留物、残余財産)
  • debris
    (がれき、ごみ、歯のプラーク)

まとめ

以上、この記事では「残渣」について解説しました。

読み方残渣(ざんさ)
意味液体と固体の混合物などを濾過したあとに残った不溶物
類義語残留物、残滓、残余など
英語訳residue(残留物、残余財産)など

専門用語として出てくることがとても多い単語です。特に科学系の文章を読み書きする際は、きちんと覚えておきましょう。