「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の意味とは?類語や英語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「幽霊(ゆうれい)の正体見たり枯(か)れ尾花(おばな)」です。

言葉の意味、使い方、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「幽霊の正体見たり枯れ尾花」をざっくり言うと……

読み方幽霊(ゆうれい)の正体見たり枯(か)れ尾花(おばな)
意味恐ろしいと思っていると、何でもないものまで恐ろしく見えてくるという意味
由来横井也有の俳文集『鶉衣』にある俳文から
類義語疑心暗鬼を生ず、杯中の蛇影など
英語訳One always proclaims the wolf bigger than himself.(狼を見た人はいつも大きく報告する。)

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の意味をスッキリ理解!

幽霊(ゆうれい)の正体見たり枯(か)れ尾花(おばな):恐ろしいと思っていると、何でもないものまで恐ろしく見えてくるという意味

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の意味を詳しく

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」は、恐ろしいと思っていると、何でもないものまで恐ろしく見えてくるという意味のことわざです。

尾花とは、ススキの穂のことです。つまり、このことわざをそのまま現代語に直すと「幽霊の正体を見てみると枯れたススキの穂だった」となります。

このことわざは、その時の心情次第で、大したことないものにすら恐怖を感じてしまうことを、具体的なエピソードで表現しています。

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の使い方

  1. 幽霊の正体見たり枯れ尾花というが、私は小さい頃、天井の木の節目がお化けに見えて眠れなかった。
  2. 幽霊の正体見たり枯れ尾花というように、必要以上に恐怖心を持っていると、本題に入る前に気持ちで負けてしまうよ。もっと気楽にやってごらん。

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の由来

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」は、俳文が変化してできた言葉だと言われています。

その俳文は、江戸時代に活躍した俳人である横井也有(よこいやゆう)の『鶉衣(うずらころも)』という俳文集にあります。

化物の 正体見たり 枯れ尾花

これが少し形を変えて、「幽霊の正体見たり枯れ尾花」となったとされています。

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の類義語

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」には以下のような類義語があります。

  • 疑心暗鬼を生(しょう)ず:疑いの心を持っていると、必要以上に疑ってしまうということ
  • 杯中(はいちゅう)の蛇影(だえい):疑っていると、何でもないものまで疑わしく見えてくるということ

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の英語訳

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • One always proclaims the wolf bigger than himself.
    (狼を見た人はいつも大きく報告する。)

まとめ

以上、この記事では「幽霊の正体見たり枯れ尾花」について解説しました。

読み方幽霊(ゆうれい)の正体見たり枯(か)れ尾花(おばな)
意味恐ろしいと思っていると、何でもないものまで恐ろしく見えてくるという意味
由来横井也有の俳文集『鶉衣』にある俳文から
類義語疑心暗鬼を生ず、杯中の蛇影など
英語訳One always proclaims the wolf bigger than himself.(狼を見た人はいつも大きく報告する。)

緊張することは色々な場面でありますが、必要以上に怖がる必要はないですよね。このことわざを意識してみると少し気持ちが楽になるかもしれません。