「安かろう悪かろう」の意味とは?使い方から英語や対義語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「安かろう悪かろう」です。

言葉の意味・例文・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「安かろう悪かろう」をざっくり言うと……

読み方安かろう悪かろう
意味値段の安い品物は品質も劣るということ
由来高度成長期以降、低価格な商品が広まったことから
類義語安い物は高い物、安物買いの銭失いなど
対義語高かろう良かろうなど
英語訳Cheapest is dearest.(一番安いのが一番高い。)

「安かろう悪かろう」の意味をスッキリ理解!

安かろう悪かろう:値段の安い品物は品質も劣るということ

「安かろう悪かろう」の意味を詳しく


「安かろう悪かろう」は、値段の安いものは、それ相応の品質であるため良いものはないという意味のことわざです。

または、質が悪いが値段が安い品物そのもののことを言います。

このことわざにおける「ろう」は「~だろう」という意味を表す推量の助動詞として使われています。

「安いだろう、(ということはつまり)悪いだろう」ということです。

 

安いという理由だけで商品を選んでしまうこともありますが、安いものには必ず安い理由があるものです。「安かろう悪かろう」は、値段の安さだけを見て買い物をすることを戒めることわざです。

「高かろう良かろう、安かろう悪かろう」とひと続きに言うこともあります。

大量に安売りされている商品などを揶揄(やゆ)したり、問題提起したりするときに使われることもあります。

「安かろう悪かろう」の例文

  • そのパソコンは破格の値段で購入できたものの、やはり安かろう悪かろうというものだった
  • 世の中には安い商品やサービスが溢れているが、「安かろう悪かろう」を見抜く目をきちんと持つべきだ。

「安かろう悪かろう」の由来

「安かろう悪かろう」ということわざは、高度経済成長期以降に多く使われるようになりました。

当時は大量消費社会の時代で、品質よりも低価格を重視した商品が世の中に多く広まりました。

 

しかし、経済が発展するにつれ消費者に余裕が出てくると、値段だけではなく品質も重視するようになっていきました。

そのため、安いというだけでは商品が売れなくなりました。

そして、消費者の需要に合わない低価格・低品質な商品に対する批判として「安かろう悪かろう」という言葉が使われるようになりました。

「安かろう悪かろう」の類義語

「安かろう悪かろう」には以下のような類義語があります。

「安物買いの銭失い」は、「安さにつられて買い物をすると、使い物にならなかったり、すぐに壊れて買いなおすことになったりするから、結局は損をする」という意味です。

例としては、セールで服をたくさん買ったものの結局着ることなく捨ててしまうことや、安い電化製品を買ったもののうまく機能せず買い替えることなどが挙げられます。

 

このことわざは、安い物を目の前にするとつい衝動的に買い物をしてしまうということへの教訓でもあります。

また、このことわざにおける「安物」は、「安かろう悪かろう」のように品質の悪い物だけではなく、品質が悪くなくても安い物を指す場合もあります。

この場合は「安いからといってたくさん買いすぎるとお金を使いすぎてしまう」という意味になります。

「安かろう悪かろう」の対義語

「安かろう悪かろう」には以下のような対義語があります。

  • 高かろう良かろう

「安かろう悪かろう」の英語訳

「安かろう悪かろう」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Cheapest is dearest.
    (一番安いのが一番高い。)

まとめ

以上、この記事では「安かろう悪かろう」について解説しました。

読み方安かろう悪かろう
意味値段の安い品物は品質も劣るということ
由来高度成長期以降、低価格な商品が広まったことから
類義語安い物は高い物、安物買いの銭失いなど
対義語高かろう良かろうなど
英語訳Cheapest is dearest.(一番安いのが一番高い。)

現代の日本では、安くても品質の良い製品が世の中に多く存在します。

しかし、誰しも一度は安いものを購入し失敗をした経験があるのではないでしょうか。

安いものを購入したためにかえって損をしてしまうことのないよう、商品を選ぶときは品質も含めじっくりと検討したいものですね。