「東奔西走」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「東奔西走(とうほんせいそう)」です。

意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「東奔西走」をざっくり言うと……

読み方東奔西走(とうほんせいそう)
意味物事を成功させるために、あらゆる場所を駆け回る
類義語南船北馬、南行北走
対義語右往左往
英語訳busying oneself about something など

「東奔西走」の意味をスッキリ理解!

東奔西走:何かを成し遂げるために、いろいろな場所を動き回ること。

「東奔西走」の意味を詳しく

「東奔西走」という四字熟語のなかで、「奔」と「走」の2文字に注目しましょう。

これらを組み合わせると、「奔走(ほんそう)」という言葉になります。「奔走」とは、「物事がうまく行くように駆け回る」ということです。

次に、「東」と「西」の2文字に注目しましょう。これらも、組み合わせると「東西」という言葉になります。

東と西は、互いに反対の方角を示します。ですから、東から西までの距離はとても長いですね。このため、「東西」は、「あちこち」「いろいろな場所」という意味をもちます。

 

つまり、「奔走」と「東西」が含まれる「東奔西走」という四字熟語は、「物事を成功させるために、あらゆる場所を駆け回ること」を指すのです。

「東奔西走」の使い方

「東奔西走」を用いた例文として、以下のようなものが挙げられます。

  1. 彼女は、新しい会社を立ち上げるために東奔西走している。
  2. 私は、署名を集めるために街じゅうを東奔西走した。

「東奔西走」は、ただ駆け回ることを指すのではなく、「物事の達成」を目指して駆け回ることを指すという点に注意しましょう。

上記の2つの例文でも、動作の主体となる人物は、「会社設立」や「署名募集」といった具体的な目標を達成するために行動していますね。

「東奔西走」の類義語

「東奔西走」には、以下のような類義語があります。

  • 南船北馬(なんせんほくば):各地を忙しく駆け回ること
  • 南行北走(なんこうほくそう):様々な場所を動き回ること

どちらも、「いろいろな場所を駆け回る」という意味が「東奔西走」の意味と共通していますね。

なお、「南行北走」は、「様々な場所を旅する」という意味で使われる場合もあります。

「東奔西走」の対義語

「東奔西走」には、以下のような対義語があります。

動き回ることを指すという点は、「東奔西走」と共通していますね。しかし、「動き回った結果、どうなったのか」という点が異なります。

「東奔西走」は、動き回ったおかげで良い結果が得られた場合に使います。一方、「右往左往」は、動き回ったあとも成果が得られない場合に使うのです。

したがって、「右往左往」は「東奔西走」の対義語であるといえます。

「東奔西走」の英語訳

「東奔西走」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • busying oneself about something
    (何かのために忙しくなる)
  • being on the move
    (物事がうまくいくように、様々な場所を忙しく動き回る)

どちらも、「いろいろな場所を忙しく駆け回る」という意味をもっていますね。また、「何かのために行動する」という目的意識も含まれています。

ですから、これらは「東奔西走」の英語訳として適切ですね。

「東奔西走」の中国語訳

「東奔西走」を中国語に訳すと、次のような表現になります。

东奔西走dōng bēn xī zǒu 
(何かを成し遂げるために、いろいろな場所を動き回ること。)
現代の中国では、従来の漢字を簡略化した「簡体字(かんたいじ)」というものが使われています。「東」は簡体字に直すと「东」になりますから、中国語で「東奔西走」を書くときには気をつけましょう。

まとめ

以上、この記事では「東奔西走」について解説しました。

読み方東奔西走(とうほんせいそう)
意味物事を成功させるために、あらゆる場所を駆け回る
類義語南船北馬、南行北走
対義語右往左往
英語訳busying oneself about something など

目標にむかって一生懸命動き回ることは大切ですね。「東奔西走」という四字熟語を意識して生活してみましょう。