「シンパシー」の意味とは?使い方から英語や類語や対義語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉はカタカナ語の「シンパシー」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。

☆「シンパシー」をざっくり言うと……

読み方シンパシー(sympathy)
意味同情することや共感すること
語源ギリシャ語の sympathes
類義語同感、同調など
対義語アンチパシー

「シンパシー」の意味をスッキリ理解!

シンパシー(sympathy):同情することや共感すること

「シンパシー」の意味を詳しく

シンパシーとは、誰かに同情することや共感することを意味します。この単語は英語圏で使われていた言葉で、日本でも多用されるようになった言葉です。

「シンパシー」は、相手との気持ちと自分の気持ちに同一の要素を感じる際に使います。特に、相手の悲しい心情に共鳴し、同情するという意味合いが強いです。

一方、政治の世界では、考えに同調するという意味で「シンパシー」が使われます。

また、「シンパシー」と似ている言葉として「エンパシー」や「テレパシー」もあります。以下で、それぞれの違いについて説明します。

「シンパシー」と「エンパシー」の違い

「エンパシー」とは、積極的に他人の気持ちを汲み取り、思いやることを指します。

「シンパシー」は相手の気持ちと同じ要素を感じて同情することを指すのに対して、「エンパシー」は相手の気持ちを積極的にくみ取ることを指します。「エンパシー」は、同情ではなく、自分から感情移入していく時に使います。

「シンパシー」と「テレパシー」の違い

「テレパシー」とは、視覚や聴覚などの感覚を介することなく、直接相手の心情をくみ取る能力を指します。

相手の置かれた状況と自分の経験とがリンクする「シンパシー」とは違い、「テレパシー」は何の感覚的手段にも頼ることなく、相手の気持ちがわかることを指します。

「シンパシー」の使い方

  1. まだ数分しか話していないのに、初対面の人に対してシンパシーを感じた。
  2. 友達が自分と同じような境遇と知り、シンパシーを覚える。
  3. 若くして両親を亡くした彼女に、シンパシーを抱く。

基本的には「共感する」ことを指す場合には「シンパシー」が使えます。「シンパシーを抱く」や「シンパシーを覚える」などの表現はよく使われるので覚えておきましょう。

その中でも、③では「同情する」という意味合いが強く表れています。

「シンパシー」の語源

シンパシーの語源は、ギリシャ語の sympathes です。意味は、「仲間意識を持つ」や「好意に影響される」です。

syn- は「一緒に(together)」という意味を持ち、pathos は「感情」という意味を持ちます。これらの意味を合わせて、sympathes という言葉になりました。

その後、sympatheia (ギリシャ語)、sympathia (ラテン語)、sympathie (14~16世紀のフランス語)、symapthy のように変形しました。

ちなみに、syn-がつく言葉は他に、synchronize(同時であること)、synonym(同義語、類義語)などがあります。

「シンパシー」の類義語

「シンパシー」には以下の類義語があります。

  • 同感:意見や考えに賛成したり、同じように考えたりすること
  • 同調:他と調子が同じこと
  • 意気投合:お互いの気持ちや考えがぴったりと合うこと
  • エンパシー(empathy):共感すること

また、「シンパシーを感じる」という表現はさまざまな言葉で言い換えることができます。それでは、例文を用いて紹介します。

  • このプロジェクトに取り組んでいる同僚とはウマが合うので、仕事が早く進む。
  • 恋人とは波長が合うので、一緒に暮らしていてとても気楽だ。
  • 心が通じ合っているから、言葉がなくても相手の考えがわかる。

どの言葉も、相手と同じ性質を共有していて、それが心地よい状態を表しています。

「シンパシー」の対義語

「シンパシー」には以下の対義語があります。

  • アンチパシー(antipathy):反感や嫌悪、毛嫌いすること

antipathy の字面をよく見ると、sympathyとよく似ていることがわかります。そこで、違いのある、先頭部分に着目して解説します。

anti- とは、「反対」「敵対」「対抗」「排斥」の意味を持つ接頭辞です。接頭辞とを簡単に説明すると、それ自体に意味を持たず、意味のある語幹(※)の語尾につけられることで言葉に新しい意味を持たせるものです。

 

そのため anti- は熟語のはじめにつける「無・未・非・不」などの否定語と同じ役割を持ちます。そして、近年日本で使われるようになった「アンチ」という言葉の由来でもあります。アンチは、誰かに反感を持つ人々や、その考えを意味します。

たとえば、ある芸能人に対して反感を持つ人々を「〇〇のアンチ」と表現します。

(※)語幹:1つの言葉の中で、意味を持つ部分のこと。

まとめ

以上、この記事では「シンパシー」について解説しました。

読み方シンパシー(sympathy)
意味同情することや共感すること
語源ギリシャ語の sympathes
類義語同感、同調など
対義語アンチパシー

あまり親しい間柄ではなかった人と、ふとしたきっかけで仲良くなったことはありますか。仲良くなる要因はさまざまですが、その一つに「シンパシーを感じたこと」があります。

そして、シンパシーを感じるには相手のことを知り、理解しなければいけません。誰かと仲を深めたいと考えているのならば、まずは話しかけることから始めましょう。