四字熟語「疑心暗鬼(ぎしんあんき)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「疑心暗鬼」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「疑心暗鬼」の意味をスッキリ理解!

疑心暗鬼(ぎしんあんき):疑いの心があると何でもないことまで怪しく見えること

「疑心暗鬼」の意味を詳しく

「疑心暗鬼」とは、「疑いの心があると何でもないことまで怪しく見えること」です。

何かを疑う心があると、すべてのものごとをひねくれた目で見てしまいます。その結果、疑う必要のないものまでを怪しく思ってしまうことが「疑心暗鬼」です。

また、その疑いの深さから、ありもしない妄想に取りつかれてしまう状況を指すこともあります。

「疑心暗鬼」の使い方

「疑心暗鬼」は、以下のような使い方をする場合がほとんどです。

  1. 疑心暗鬼になる
  2. 疑心暗鬼にさせる
  3. 疑心暗鬼に陥る
  4. 疑心暗鬼の状態

それぞれの例文を見ていきましょう。

  1. 彼は、妻の浮気がきっかけですっかり疑心暗鬼になってしまった。
  2. ネガティブな性格が、私を疑心暗鬼にさせる。
  3. 疑心暗鬼に陥るのではなく、客観的にものごとを俯瞰(ふかん)する必要がある。
  4. 疑心暗鬼の状態が続いて、精神が疲れ切ってしまった。

「疑心暗鬼」の由来

「疑心暗鬼」の由来となったエピソードと、漢字の意味をそれぞれ見ていきましょう。

「疑心暗鬼」のエピソード

「疑心暗鬼」は、もともと「疑心、暗鬼を生ず」という慣用句でした。これが四字熟語にもなりました。

また、この慣用句は、中国の思想家の本に書かれた言葉が由来になったと言われています。

禦寇 (ぎょこう)という中国の思想家の著書である『列子(れっし)』のなかに以下のようなエピソードがあります。

ある男が、鉞(まさかり)という斧のような道具ををなくしました。男は、隣の家の息子が自分の鉞を盗んだのではないかと考えました。

すると、隣家の息子の顔つきやあらゆる細かい行動が怪しく見え、ほんとうに盗んだ者かのように見えてきます。

ところがしばらくした後で、男はなくした鉞を山で見つけます。山から帰ると、隣家の息子はまったく怪しく見えなくなりました。

隣家の息子の行動はまったく以前と変わらなかったのにも関わらず、男は怪しく見えたり見えなかったりしたのです。

この物語の最後に、「これが疑心、暗鬼生ずというものだ」という文章がありました。

この分が短くなって「疑心暗鬼を生ず」という慣用句や「疑心暗鬼」という四字熟語になったのです。

「疑心暗鬼」の漢字の意味

「疑心」と「暗鬼」の意味は、それぞれ以下のようなものです。

  • 疑心:ものごとを疑う心
  • 暗鬼:闇の中に生じる鬼・亡霊のこと

「疑いの念に取りつかれると、暗闇の中にいもしない亡霊を見えてしまう」という意味です。

「疑心暗鬼」の類義語

「疑心暗鬼」には以下のような類義語があります。

  • 風声鶴唳(ふうせいかくれい):おじけづいて、わずかなことにも恐れおののくことのたとえ
  • 杯中蛇影(はいちゅうのだえい):ひとたび疑い始めると、何でもないことにも怯おびえ、苦しむ結果になること

「疑心暗鬼」の対義語

「疑心暗鬼」には以下のような対義語があります。

「疑心暗鬼」の英語訳

「疑心暗鬼」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • suspicion begets idle fears
    (疑いが根拠のない恐怖を生じさせる)

まとめ

以上、この記事では「疑心暗鬼」について解説しました。

読み方疑心暗鬼(ぎしんあんき)
意味疑いの心があると何でもないことまで怪しく見えること
由来中国の思想家の著書から
類義語風声鶴唳、杯中蛇影
対義語虚心坦懐
英語訳“suspicion begets idle fears” (疑いが根拠のない恐怖を生じさせる)

「疑心暗鬼」は、有名な四字熟語なので、使いこなせるようにしておきましょう。