意外と奥が深い!「すみません」と「すいません」の違い

違いのギモン

「すみません」と「すいません」は、様々な場面で口をついて出る言葉ですね。

しかし、違いを聞かれてもなかなか答えられないと思います。

そこで、この記事では、「すみません」と「すいません」の違いについて解説します。

結論:意味は同じだが、使う場面が異なる

「すみません」が会話と文章の両方で使うことができる一方、「すいません」は会話でのみ使うことができるという違いがあります。意味は同じです。

「すみません」と「すいません」の違い


「すみません」と「すいません」は使用できる場面が以下のように異なります。

会話文章
すみません
すいません

「すいません」は「すみません」が発音しづらいことから生まれた話し言葉です。

そのため、発音を気にする必要がない書き言葉では用いられません。

たとえば、会話のなかで「わからない」という言葉を「わかんない」とくだけて言う場合がありますが、文章では正式な言い方である「わからない」を使います。

「すいません」が文章中に使われないのも同じ原理なのです。

 

また、「すみません」は以下のような崩し方をする場合もあります。

  • 【関西弁】すんまへん
  • 【関西弁】すんません
  • 【ネット用語】サーセン
  • 【ネット用語】スマヌ

これらも「すいません」と同じように、書き言葉としては用いられません。

すんません

「すんません」は「すみません」の「み」がなまってできた言葉です。

「すいません」よりもさらに丁寧度合いが下がるので、ビジネス場面では用いないようにしましょう。

本当に謝っているのか伝わりにくい言葉なので、親しい友人などに使う時にも、使う場面には気をつけたほうが良いでしょう。

本気で謝罪すべき場面で用いると相手を怒らせてしまう可能性があります。

「すみません」と「すいません」の共通点

「すみません」と「すいません」には明確な違いがありますが、以下の点は共通しています。

  1. 意味
  2. 改まった場面には適さない点
  3. 語源
  4. 類義語
  5. 英語訳

それぞれの点について詳しく見ていきましょう。

共通点①:意味

「すみません」と「すいません」には以下の3つの意味があります。

  • 謝罪
  • 依頼
  • 感謝

それぞれの意味について詳しく見ていきましょう。

意味①:謝罪

「すみません」「すいません」の一番メインの意味は「謝罪」です。

相手に対して何か申し訳ないことをしてしまった場合に、反省の気持ちを伝えるために用います。

例文
  • すみません、書類に不備がありました。
  • 先ほどは提出する書類を間違えてしまってすいませんでした。

意味②:依頼

「すみません」「すいません」には「依頼」の意味もあります。

相手に何かを依頼する時に、依頼内容の前に「すみません」「すいません」をつけることがあります。

例文
  • すみません、荷物を持ってくれませんか?
  • すいません、注文いいですか?

意味③:感謝

「すみません」「すいません」は「感謝」の意味で用いられることがあります。

感謝する時の「すみません」「すいません」には「私の利益になることをしてくださったのに、私からあなたにお返しできることがなく、申し訳ありません」という意味がこめられています。

例文
  • (席を譲ってもらって)「すみません
  • (お土産をもらった時に)「わざわざすいません

共通点②:改まった場面には適さない

「すみません」「すいません」はどちらも改まった場面には適さない言葉です。

「すみません」「すいません」は敬語ではありますが、敬語の中では丁寧の度合いが低い言葉だからです。

ビジネス場面などフォーマルな場では以下のような言葉に言い換えると良いでしょう。

「すみません」のより丁寧な言い換え
  • 【謝罪】申し訳ありません
  • 【依頼】恐れ入りますが
  • 【感謝】ありがとうございます

共通点③:語源

「すみません」「すいません」の語源は「澄む」です。

「済む」が以下のように変化して「すみません(すいません)」という言葉が生まれました。

澄む

済む

済む + 否定形の語尾 = 済まぬ

済まぬ + 丁寧語の語尾 = すみません(すいません)

「澄む」が「済む」に変化し、これに否定形の語尾と丁寧語の語尾がついて「すみません(すいません)」になったのです。

「澄む」は「にごり、不純物などがなくなって清くなる」という意味です。

そこから、「済む」も「気持ちが収まる」という意味を表すようになりました。

つまり、否定形の語尾をつけた「済まぬ」は「気持ちが晴れない」という意味を表すのです。

 

ここから、謝罪をする時に「相手への申し訳なさで気持ちが晴れない」という意味で「すみません(すいません)」が用いられるようになりました。

共通点④:類義語

「すみません」「すいません」には意味別に以下のような類義語があります。

【謝罪】の意味の類義語
  • ごめんなさい
  • 失礼します
  • 申し訳ありません
  • お詫びします
  • 面目ない
  • 恐縮です
  • 悪いのですが
  • 失敬
  • 勘弁
  • 堪忍
  • 恐縮
【依頼】の意味の類義語
  • 恐れ入ります
  • お手数ですが
  • よろしくお願いします
【感謝】の意味の類義語
  • ありがとうございます
  • 感謝します
  • 深謝申し上げます
  • お礼申し上げます

「すみません(すいません)」と「ごめんなさい」の違い

「ごめんなさい」は謝罪の意味を表す言葉です。

「すみません(すいません)」と「ごめんなさい」には以下のような違いがあります。

  • すみません:謝罪・依頼・感謝の意味がある
  • ごめんなさい:謝罪の意味しかない

「ごめんなさい」のほうが使える場面が狭いのです。

ちなみに、「ごめんなさい」は敬語ではないので、ビジネス場面で用いるのは避けるようにしましょう。

「すみません(すいません)」と「恐れ入ります」の違い

「恐れ入ります」は相手に依頼する時などに使われるクッション言葉です。

「すみません(すいません)」と「恐れ入ります」には以下のような違いがあります。

  • すみません:謝罪・依頼・感謝の意味がある
  • 恐れ入ります:依頼の意味しかない

「恐れ入ります」のほうが使える場面が狭いのです。

「すみません(すいません)」と「失礼します」の違い

「失礼します」は軽い謝罪の意味を持つ言葉です。

「すみません(すいません)」と「失礼します」には以下のような違いがあります。

  • すみません:丁寧度が低い
  • 失礼します:丁寧度がやや低い

「失礼します」のほうが比較的丁寧な言葉なのです。

また、「失礼します」には依頼・感謝の意味はありません。

共通点⑤:英語訳

「すみません」「すいません」の英語訳は意味別に以下のとおりです。

  • 【謝罪】I’m sorry.
  • 【謝罪】I apologize
  • 【依頼】Excuse me.
  • 【感謝】Thank you.

まとめ

「すみません」と「すいません」には以下のような違いがあります。

  • すみません:書き言葉・話し言葉
  • すいません:話し言葉のみ

また、「すいません」と「すいません」には以下のような共通点があります。

意味謝罪、依頼、感謝
場面改まった場面には適さない
語源「澄む」に否定の語尾と丁寧語の語尾がついた
類義語【謝罪】ごめんなさい
【依頼】恐れ入ります
【感謝】ありがとうございます など
英語訳I’m sorry.など

◉参考文献:倉島節尚監修,稲葉茂勝著 (2014) 『言葉は大事だ!じてん あいさつ・マナー・敬語 ②学校生活編』新日本出版社.