今回ご紹介する言葉は、故事成語の「石に立つ矢」です。
この言葉はとても勉強になる言葉です。
そのため、きちんと意味や使い方などを知っておきたいところです。
そこで、「石に立つ矢」の意味、由来、例文、類義語、英訳についてわかりやすく解説します。
☆「石に立つ矢」をざっくり言うと……
読み方 | 石に立つ矢 |
---|---|
意味 | どんなことでも必死になって行えば必ずできるということのたとえ |
由来 | 虎と勘違いして石を射たら矢が刺さったという故事から |
類義語 | 雨だれ石を穿つ、精神一到何事か成らざらん、志ある者はついに成る、など |
英語訳 | Faith can remove mountains |
「石に立つ矢」の意味をスッキリ理解!
石に立つ矢:どんなことでも必死になって行えば必ずできるということのたとえ
「石に立つ矢」の意味を詳しく
「石に立つ矢」とは、どんなことでも必死になって行えば必ずできるということのたとえです。
「石に立つ矢」の由来
「石に立つ矢」の出典は『史記』の「李広(りこう)伝」という章、もしくは『韓詩外伝』という本です。
まず、『史記』の李広伝には以下のような話があります。
昔、漢の国に李広という勇将がいました。
彼は狩猟の最中、草陰の中に虎のような石を見つけたので、思わず弓で射てしまいました。
そして、李広は射たのが石だと気づくのですが、その石には矢じりがめりこみ、見えなくなっていました。
石を射ることもできるのかと思った李広ですが、もう一度射てみても、矢がめりこむことはありませんでした。
そして、『韓詩外伝』にのっている話も、主人公が楚(そ)という国の熊渠子(ゆうきょし)という人物にかわるだけで、ほぼ同じです。
『史記』
『史記』とは、前漢の武帝の時代に司馬遷によって編纂された中国の歴史書です。
中国古代の歴史書としては一番有名です。
そして、歴史的な価値も高い書物ですが、文学的な価値も高い書物です。
「石に立つ矢」の例文
- 石に立つ矢という言葉があるように、あきらめるのはまだ早い。
- めげそうな時には、石に立つ矢という言葉を思い出すようにしている。
- 石に立つ矢という言葉があるように、頑張り続けることは無駄ではない。
「石に立つ矢」の類義語
「石に立つ矢」には以下のような類義語があります。
- 雨だれ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)
- 蟻(あり)の思いも天に届く
- 一念岩をも通す
- 一念天に通ず
- 思う念力岩をも通す
- 志(こころざし)ある者はついに成る
- 成功とは精神の別名なり
- 精神一到何事か成らざらん
- 点滴石を穿つ
- 為せば成る為さねばならぬ
- 継続は力なり
「石に立つ矢」の英語訳
「石に立つ矢」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Faith can remove mountains.
(信仰は山をも動かす) - Set hard heart against hard hap.
(苦難には強い意志をもって立ち向かえ)
まとめ
以上、この記事では「石に立つ矢」について解説しました。
読み方 | 石に立つ矢 |
---|---|
意味 | どんなことでも必死になって行えば必ずできるということのたとえ |
由来 | 虎と勘違いして石を射たら矢が刺さったという故事から |
類義語 | 雨だれ石を穿つ、精神一到何事か成らざらん、志ある者はついに成る、など |
英語訳 | Faith can remove mountains |
「石に立つ矢」は座右の銘にしてもいいかもしれません。
機会があれば、ぜひ使っていきたい言葉ですね。