「取捨選択」の意味とは?使い方から英語や類語まで例文付きで解説

言葉

取捨選択とは「悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選び取ること」という意味です。

ただ「選ぶ」ことと何が違うのだろうと思いますよね。

また、取捨選択ができないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、取捨選択の意味や使い方に加えて、取捨選択のコツまで詳しく解説します。

「取捨選択」の意味

取捨選択しゅしゃせんたく

悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選び取ること

取捨選択は、以下の2語から成り立っています。

  • 取捨
    必要なものを取り、不要なものを捨てること
  • 選択
    多くのものの中から良いものを選ぶこと

つまり、「多くのものの中から、悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選ぶこと」を表します。

ここからは、取捨と選択の意味をそれぞれ見ていきましょう。

「取捨」の意味

取捨しゅしゃ

必要なものを取り、不要なものを捨てること

それぞれの漢字には、以下のような意味があります。


  • 手に取ること

  • 捨てること

つまり、取捨は、必要なものは手に取り、不要なものは捨てることを表します。

取捨は、取舎(しゅしゃ)と表記することもあります。

「選択」の意味

選択せんたく

  1. 多くのものの中から良いものを選ぶこと
  2. 学生が、興味などに応じて自発的に学ぶ科目
  3. (コンピュータ用語で)表の中から、ある特定の条件に合う行を取り出す操作

取捨選択では、①の意味で使われています。

それぞれの漢字には、以下のような意味があります。


  • 多くのものの中から選ぶこと

  • よく調べて選ぶこと

つまり、選択は、多くのものの中からよく調べて選ぶことを表します。

「取捨選択」の表記

取捨選択は、取舎選択と表記することもあります。

拾捨選択、取捨択一は誤り

以下のような表記は誤用ですので、注意しましょう。

  • 拾捨(しゅうしゃ)選択
    「拾う」と「捨てる」が対義語で、取捨選択と発音が似ているため間違えやすい
  • 取捨択一(しゅしゃたくいつ)
    取捨選択と二者択一が混ざったもの

「取捨選択」の使い方

取捨選択は以下のような言い回しで使います。

  • 取捨選択する
  • 取捨選択を行う
  • 取捨選択を迫られる
  • 取捨選択して句集を編む
    ※編むとは、文章を組み合わせて書物を作ること
  • ◯◯の取捨選択

例文を見てみましょう。

例文
  1. 情報が多い現代において、取捨選択する力を養うことは重要だ。
  2. 節約のために、携帯電話のオプションサービスの取捨選択を行った。
  3. 長い人生の中では、取捨選択を迫られる場面が多々ある。
  4. 彼が書いた詩を取捨選択して句集を編む。
  5. 人間関係の取捨選択はなるべくしたくない。
  6. 試験日が目前に迫っているため、試験範囲から取捨選択して勉強しなければならない。
  7. 洋服を取捨選択するのに時間がかかったため、大掃除が長引いた。
  8. 膨大な量の新聞の中から、該当する事件に関する記事のみ取捨選択し、ノートにまとめた。
  9. その独立した作品を取捨選択し、配列を決めて句集にまとめれば、そこに新たな意味が生ずる。
    [出典:青空文庫]
「最も良いものを選ぶ」という意味では使わない

取捨選択を、「最も良いものを選ぶ」という意味で使うことは誤りです。

例えば、「ある小説家の優秀な作品を取捨選択し、一冊の本にまとめた」という文は誤りです。

同じ内容を言いたい場合は、「ある小説家の作品を厳選し、一冊の本にまとめた」などと表現しましょう。

取捨選択は、「本にまとめられなかった作品は、悪いものや不要なもの」というニュアンスになるため、説家に対して失礼になります。

「取捨選択」のコツ

日常生活やビジネスシーンなどには、取捨選択しなければならない時があります。

取捨選択のコツには以下のようなものがあります。

  1. 何を優先すべきか考える
  2. 「捨てる勇気」をもつ

それぞれ見ていきましょう。

方法①何を優先すべきか考える

取捨選択するためには、常に「今、何を優先するべきか」を考えることが大切です

なぜなら、自分が優先するべきことがわかっていないと、今やらなくても良いことをやってしまったり、反対に、今やるべきことを放ったりしてしまうからです。

方法②「捨てる勇気」をもつ

取捨選択するためには、「捨てる勇気」をもつことも大切です

なぜなら、「捨てる勇気」がないと、あれもこれもと手をつけて全て中途半端になってしまうからです。

何かを得るためには、何かを捨てなければならないのです。

「取捨選択」の類義語

取捨選択には以下のような類義語があります。

  • 取捨分別(しゅしゃふんべつ)
    良いものを取り、悪いものを捨てて、ものの区別をつけること
  • 二者択一(にしゃたくいつ)
    2つのうち、どちらか1つだけを選ぶこと
  • 選定(せんてい)
    多くのものの中から選ぶこと
  • 採択(さいたく)
    多くのものの中から選ぶこと
  • 選り抜き(よりぬき/えりぬき)
    多くのものの中から優れたものを選ぶこと
  • 粒選(つぶより)
    多くのものの中から優れたものを選ぶこと
  • 選抜(せんばつ)
    多くのものの中から優れたものを選ぶこと
  • 精選(せいせん)
    多くのものの中から、注意して優れたものを選ぶこと
  • 選考(せんこう)
    よく調べて優れたものを選ぶこと
  • 選別(せんべつ)
    多くのものの中から目的にあったものを選ぶこと
  • 選出(せんしゅつ)
    多くのものの中から代表者などを選ぶこと
  • 厳選(げんせん)
    きびしい基準で選ぶこと
  • 吟味(ぎんみ)
    ①物事をよく調べること。また、よく調べた上で選ぶこと
    ②事実を確認して、罪を調べただすこと
    ③詩歌を作って鑑賞すること
  • セレクション
    選ぶこと
  • 簡抜(かんばつ)
    選んで抜き出すこと
  • 篩に掛ける(ふるいにかける)
    条件や基準に合わないものを除外すること
  • 優勝劣敗(ゆうしょうれっぱい)
    強い者が生き残って栄え、弱い者が滅びること

「取捨選択」と「二者択一」の違い

取捨選択と二者択一は以下のような違いがあります。

取捨選択二者択一
意味悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選び取ること2つのうち、どちらか1つだけを選ぶこと
選択対象複数2つ
行動取るまたは捨てる1つを選ぶ

取捨選択と二者択一は、選択する対象と、何を行うかが異なります

取捨選択は、多くのものの中から、悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選ぶことを表します。

一方、二者択一は、2つのものの中から、どちらか1つだけを選ぶことを表します。

「取捨選択」と「選定」の違い

取捨選択と選定は以下のような違いがあります。

取捨選択選定
意味悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選び取ること多くのものの中から選ぶこと
注目しているもの「取るもの」と「捨てるもの」「選ぶもの」のみ

取捨選択と選定は、何に注目しているかが異なります

取捨選択は、「取るもの」と「捨てるもの」のどちらにも注目しています。

一方、選定は、選び取るものだけに注目しています。

「取捨選択」と「選別」の違い

取捨選択と選別は以下のような違いがあります。

取捨選択選別
意味悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選び取ること多くのものの中から目的にあったものを選ぶこと
注目しているもの「取るもの」と「捨てるもの」「選ぶもの」のみ

取捨選択と選別は、何に注目しているかが異なります

取捨選択は、「取るもの」と「捨てるもの」のどちらにも注目しています。

一方、選別は、選び取るものだけに注目しています。

「取捨選択」と「吟味」の違い

取捨選択と吟味は以下のような違いがあります。

取捨選択吟味
意味悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選び取ること①物事をよく調べること。また、よく調べた上で選ぶこと
②事実を確認して、罪を調べただすこと
③詩歌を作って鑑賞すること
行動取るまたは捨てる調べて選ぶ

取捨選択と吟味は、意味と何を行うかが異なります

取捨選択は、多くのものの中から、悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選ぶことを表します。

一方、吟味は、多くのものの中から、よく調べて選ぶことを表します。

「取捨選択」と「優勝劣敗」の違い

取捨選択と優勝劣敗は以下のような違いがあります。

取捨選択優勝劣敗
意味悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選び取ること強い者が生き残って栄え、弱い者が滅びること

取捨選択と優勝劣敗は、意味が異なります

取捨選択で表現する「捨てられたもの」が弱い者で、「選び取るもの」が強い者だとすれば、優勝劣敗は、取捨選択した後の現象を表しているといえます。

「取捨選択」の対義語

取捨選択には以下のような対義語があります。

  • 選択の余地はない
    目的のためにはそうするしかないさま
  • 選択の幅がない
    目的のためにはそうするしかないさま
  • 為(な)す術(すべ)がない
    行えることがない
  • 術(すべ)がない
    行えることがない

「取捨選択」の英語訳

取捨選択を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • will or choice
    (採用するか拒否するか)
  • select
    (選択する)
  • selection
    (選択)
  • choice
    (選択)
  • choose
    (選択)
  • make a choice
    (選択する)
  • option
    (選択)
  • adoption
    (採択)
  • sort out
    (整理する)
  • decision to adopt or reject
    (採用するか拒否するかの決定)
  • sift through
    (ふるいにかける)
  • eclectic
    (いくつかの異なった考えの良いところを組み合わせて、ひとつにまとめる)

「取捨選択」のまとめ

以上、この記事では取捨選択について解説しました。

読み方取捨選択(しゅしゃせんたく)
意味悪いものや不要なものを捨て、良いものや必要なものを選び取ること
類義語取捨分別
二者択一
選定 など
対義語選択の余地はない
選択の幅がない
為す術がない など
英語訳will or choice(採用するか拒否するか)
select(選択する)
selection(選択) など

現代はインターネットの発達などにより、得られる情報が数十年前とよりも格段に多くなりました。

そのような時代だからこそ、上手に情報を取捨選択して生きられると良いですね。