今回ご紹介する言葉は、ことわざの「猫をかぶる」です。
言葉の意味、使い方、由来、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「猫をかぶる」をざっくり言うと……
読み方 | 猫をかぶる(ねこをかぶる) |
---|---|
意味 | 本性を隠して、大人しそうに振る舞うこと |
由来 | 猫には二面性があることから |
類義語 | 借りてきた猫、猫の目など |
対義語 | 化けの皮が剝がれる、尻が割れる、尻尾を出すなど |
英語訳 | a wolf in sheep’s clothing(羊の服を着たオオカミ) |
このページの目次
「猫をかぶる」の意味をスッキリ理解!
「猫をかぶる」の意味を詳しく
「猫をかぶる」は、本性を隠して、大人しそうに振る舞うことです。自分を良く見せたい相手の前で、普段とは違うふるまいをする時に使用します。
特に、女性に対して使うことが多いことわざです。
例えとして、合コンを想像してみてください。
みんな初対面ですから、無意識に自分をいいように見せようとしているはずです。
いつもアクティブで声が大きく、ジーンズを愛用する元気な印象の女性が、その場では清楚系のワンピースを着て大人しく振舞っていることもあるでしょう。
しかし、それは普段の姿ではありません。これが「猫をかぶる」ということです。
「猫をかぶる」ということわざから派生した言葉
皆さんは以下のような表現を聞いたことがあると思います。
- ぶりっ子をする
- いい子ぶる
- 可愛い子ぶる
全て「猫をかぶる」ということわざの範囲に入ります。
共通して、全てが女性に該当する言葉であることがわかります。
「猫をかぶる」の使い方
- 猫をかぶっていたら本音をいう事ができない。
- 彼氏と出会った頃は無意識に猫をかぶっていたかもしれない。
「猫をかぶる」の由来
猫は種族としてライオンに近く、狩りをしながら木の上で生活する動物でした。
狩猟本能のある猫には、群れではなく、一匹で行動する習性があります。また、縄張り意識が強く、他のものを寄せ付けない習性もあります。
これらの習性から、猫は、自由気ままでマイペースな生き物であるとされています。
しかし、実際に猫を飼ってみると、飼い主のことを信頼し、お腹を見せて甘える事も多いようです。
縄張り意識が強く、一匹で行動する習性がある一方で、心を開いてしまえば、甘えん坊で人懐っこい猫は、二面性があると言えます。
「猫をかぶる」ということわざは、このような猫の二面性を表現したと言われています。
「猫をかぶる」の類義語
猫をかぶるには以下のような類義語があります。
- 借りてきた猫:普段と違ってとても大人しい様子
- 猫の目:物事や状況が非常に変化しやすいこと
「猫をかぶる」の対義語
猫をかぶるには以下のような対義語があります。
- 化けの皮が剝がれる:本性が明らかになること
- 尻が割れる:悪い企みが露呈すること
- 尻尾(しっぽ)を出す:隠していたことやごまかしが露呈すること
- 化けの皮を現す:偽りの外見を表すこと
- 地金(じがね)を出す:普段隠している本性を出すこと
- 馬脚を露す(ばきゃくをあらわす):隠していた本性が明らかになる
「猫をかぶる」の英語訳
猫をかぶるを英語に訳すと、次のような表現になります。
- a wolf in sheep’s clothing
(羊の服を着たオオカミ) - She is fake.
(彼女は偽っている) - She plays the hypocrite.
(彼女は偽善者を演じる)
まとめ
以上、この記事では「猫をかぶる」について解説しました。
読み方 | 猫をかぶる(ねこをかぶる) |
---|---|
意味 | 本性を隠して、大人しそうに振る舞うこと |
由来 | 猫には二面性があることから |
類義語 | 借りてきた猫、猫の目など |
対義語 | 化けの皮が剝がれる、尻が割れる、尻尾を出すなど |
英語訳 | a wolf in sheep’s clothing(羊の服を着たオオカミ) |
猫をかぶっていても、いつかは化けの皮が剥がれてしまいます。ありのままで付き合える人間関係がいいですね。