「栴檀は双葉より芳し」の意味とは?対義語や英語や類語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。

☆「栴檀は双葉より芳し」をざっくり言うと……

読み方栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)
意味大成する人物は幼少期より優れているということ
由来香木の「白檀(びゃくだん)」
類義語蛇は寸にして人を呑む、竜は一寸にして昇天の気ありなど
対義語大器晩成など

「栴檀は双葉より芳し」の意味をスッキリ理解!

栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし):大成する人物は幼少期より優れているということ

「栴檀は双葉より芳し」の意味を詳しく

「栴檀は双葉より芳し」は「後に大きな成功を収めるような人物は、その幼少時より優れているものだ」という意味を持つことわざです。

しばしばこのことわざは「幼い頃の環境が良ければ、将来の成功につながる」というような意味で誤用されがちです。しかしその本来の意味合いは、大成する本人の素質を指しており、生まれ持ったその才能を幼少期よりはっきしているものだ、という内容になります。

ここで登場している「栴檀」とは「白檀(びゃくだん)」という植物を指しています。古来の日本において、漢名と漢字名、中国名が混同されてしまった為に、こうした表記になったようです。しかし、「栴檀」と「白檀」は全く別種の植物を指しているため、注意が必要です。

「栴檀は双葉より芳し」の使い方

「栴檀は双葉より芳し」の使用例には、以下のようなものが存在します。

  1. 栴檀は双葉より芳し、というが、最近政治家として活躍している彼は、幼い頃より学問に秀でていたようだ。
  2. 小学生の時から天才と呼ばれていた彼女は、栴檀は双葉より芳しの如く、一流大学の研究員として活躍している。

「栴檀は双葉より芳し」の由来

「栴檀は双葉より芳し」は、香木である「白壇(びゃくだん)」の性質に由来します。

上記でも述べましたが、ことわざ内の「栴檀」は「白檀」という別種の植物を指しています。「白檀」は、成長後はもちろん、発芽直後の双葉の時から、香り高い匂いを発生させることで有名な香木です。

この「白檀」の性質にならい、将来大きな成功を収めるような人物は、その幼少時から秀でている、という内容を表したのが、この「栴檀は双葉より芳し」の語源になります。

「栴檀は双葉より芳し」の類義語

栴檀は双葉より芳しには以下のような類義語があります。

  • 蛇(じゃ)は寸にして人を呑む:優秀な人には幼い頃より、人とは異なる部分があるということ
  • 竜は一寸にして昇天の気あり:大成する人は幼い頃より、非凡なところがあるという教え
  • 生(な)る木は花から違う:優れた人物は幼い頃より、凡人とは異なっているということ

他にも多くの類義語が存在しますが、中でも代表的なものは上記の3つです。どれも動物や植物にたとえ、優秀な人物は生来優れているものだ、という内容を示す古事成語です。

「栴檀は双葉より芳し」の対義語

栴檀は双葉より芳しには以下のような対義語があります。

  • 大器晩成:真の成功者は幼少期には目立たず、地道に実力を蓄えていくことで大成するものだということ

「大器晩成」は、遅咲きであることに焦点を当てています。幼少時より優れていることを強調するのとは対照的です。

現在でも成功の秘訣は、本人の先天的な才能によるものか、好転的な努力によるものなのかは議論が絶えませんが、昔から対立概念として存在していたことがここからも伺えますね。

まとめ

以上、この記事では「栴檀は双葉より芳し」について解説しました。

読み方栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)
意味大成する人物は幼少期より優れているということ
由来香木の「白檀(びゃくだん)」
類義語蛇は寸にして人を呑む、竜は一寸にして昇天の気ありなど
対義語大器晩成など

成功を収めている人物や優秀な人物に対し、その非凡な才能を評価する意味で使用されるこの言葉は、その人の努力を蔑ろにしているニュアンスに受け取られてしまう可能性も秘めています。相手に不快な印象を与えないよう、配慮ある使用を心がけましょう。