「ロイヤリティ」の意味とは?使い方から英語や類語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「ロイヤリティ」です。

「ロイヤリティ」の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。

☆「ロイヤリティ」をざっくり言うと……

ロイヤリティ (royalty)ロイヤリティ (loyalty)
意味特許権、著作権などの使用料特定のブランドや商品に感じる愛着感や信頼
語源英語の “royalty” 「王族」「王権」という意味英語の “loyalty” 「忠誠」「誠実」という意味
類義語ライセンス料、ライセンスフィーエンゲージメント

「ロイヤリティ」の意味をスッキリ理解!

ロイヤリティ(royalty):特許権、著作権などの使用料
ロイヤリティ(loyalty):特定のブランドや商品に感じる愛着感や信頼

「ロイヤリティ」の意味を詳しく


ロイヤリティは主に以下のふたつの意味で使われます。

  • ロイヤリティ(royalty)
    特許権、商標権、著作権などの権利使用料や印税のこと
  • ロイヤリティ(loyalty)
    顧客が特定のブランドや商品に対して感じる愛着や信頼、思い入れのこと

このようにロイヤリティは、日本語では発音が同じですが、“royalty” と “loyalty” という2つの異なる単語であるため注意が必要です。

それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。

ロイヤリティ(royalty)の意味を詳しく

「ロイヤリティ(royalty)」とは、特許権、商標権、著作権などの権利使用料や印税のことです。「ロイヤリティー」と伸ばし棒をつけたり、「ロイヤルティ」など英語の発音に近い表記をしたりすることもあります。

ロイヤリティの例として、コンビニや飲食店などフランチャイズ契約(※)をしている店舗が売り上げの一部を本部に支払う使用料があります。

また楽曲などの知的財産を使用する場合、作曲者や作詞者など著作権を持つ人に対してロイヤリティが発生します。一方で、ロイヤリティフリーのように使用を許可された範囲で、著作権に関係なく自由に何度でも使用できるものもあります。別名、著作権フリーとも言います。

「ロイヤリティ(loyalty)」の意味を詳しく

「ロイヤリティ(loyalty)」とは、顧客が特定のブランドや商品に対して感じる愛着や信頼、思い入れのことです。特に以下の2つのマーケティング用語がよく使われます。

  • 顧客ロイヤリティ (customer loyalty)
    顧客が特定のブランドや商品に対して愛着や信頼を持ち、繰り返し購入をしたりサービスを利用したりすること。ブランド・ロイヤリティ、ユーザーロイヤリティとも言う。
  • 従業員ロイヤリティ (employee loyalty)
    従業員が働いている組織に対して抱く好意的感情や信頼、精神的つながりのこと。
フランチャイズ:店名やロゴなどの商標権やその他経営技術を加盟店に貸す代わりに、加盟店からロイヤリティという収入を得る仕組みのビジネスモデル

「ロイヤリティ」の使い方

ロイヤリティ(royalty)の例文
  1. フランチャイズの契約を結ぶには毎月ロイヤリティを支払う必要がある。
  2. ロイヤリティフリーの素材をダウンロードする。
  3. アーティストの収入にはCMの挿入歌として使われた楽曲のロイヤリティも含まれる。
上の例文のように、権利使用料の支払いなどのビジネスシーンで使われます。

 

ロイヤリティ(loyalty)の例文
  1. 顧客ロイヤリティの向上が業績を上げるために必要だ。
  2. この会社は社員のロイヤリティを重要視している。
  3. リピーターが多い店舗はロイヤリティが高いことがわかる。

上の例文のように、信頼度や愛着度としての「ロイヤリティ」が「高い」「低い」などの表現を後ろにつけて用いられることが多いでしょう。

「ロイヤリティ」の語源

ロイヤリティの語源を “royalty” と“loyalty”のふたつのわけて見ていきましょう。ちなみに、どちらも英語が語源になっています。

「ロイヤリティ(royalty)」の語源

“royalty”は、「王族」、「王族の持つ特権」、「高貴さ」といった意味があります。

“royalty” の形容詞である “royal” は「王族の」「皇族の」という意味があります。

以下のような言葉は日本語でもそのまま使われている言葉です。

  • “royal family (ロイヤルファミリー)”:王室
  • “royal wedding (ロイヤルウェディング)”:王室の結婚式

権威のある人の特権を使用するためにお金を納めることから、「使用料」、「著作権」、「印税」といった意味が生まれました。

「ロイヤリティ(loyalty)」の語源

“loyalty” は、もともと君主や祖国、主義などへの「忠誠」、「忠実」、「誠実」という意味があります。そこから「忠誠心」や「忠実な行為」のことも指すようになりました。

以下のような言葉は日本でも使われています。

  • “loyalty card (ロイヤリティカード)”
    常連のお客様優待カードやポイントカードのこと
  • “loyalty program (ロイヤリティプログラム)”
    常連のお客様の忠誠度を上げるための一連のマーケティング戦略

「ロイヤリティ」の類義語

「ロイヤリティ」の語源はそれぞれ以下のとおりです。

「ロイヤリティ(royalty)」の類義語

  • ライセンス(licence):知的財産の使用・実施を許可すること
ライセンスの使用料のことを「ライセンス料」や「ライセンスフィー」と言います。この2つは「ロイヤリティ(royalty)」と実質的に同じ意味です。

「ロイヤリティ(loyalty)」の類義語

「エンゲージメント(engagement)」には、もともと「約束」や「契約」という意味があります。マーケティング用語としてのエンゲージメントは、「ロイヤリティ(loyalty)」に似ていますが、企業や顧客、従業員同士のより強いつながりのことを意味します。

また、ロイヤリティは一方向の信頼度を表しているのに対し、エンゲージメントは双方向の信頼関係を表現していることが異なります。近年では、SNSを使って「ユーザーと運営者のつながり = エンゲージメント」を指標化する動きもあります。

まとめ

以上、この記事では「ロイヤリティ」について解説しました。

ロイヤリティ (royalty)ロイヤリティ (loyalty)
意味特許権、著作権などの使用料特定のブランドや商品に感じる愛着感や信頼
語源英語の “royalty” 「王族」「王権」という意味英語の “loyalty” 「忠誠」「誠実」という意味
類義語ライセンス料、ライセンスフィーエンゲージメント

同じカタカナ表記でも語源と意味の異なる「ロイヤリティ」についておわかりいただけたでしょうか。状況によってどちらの意味で使われているか判断していきたいですね。