「一縷(いちる)」とは?意味や使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「一縷(いちる)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「一縷」の意味をスッキリ理解!

一縷(いちる):ごくわずかであること、ひとすじしかないこと

「一縷」の意味を詳しく


「一縷」とは、物の状態がごくわずかであること、ひとすじしかないことを表す熟語です。一本の糸や、糸のように細い様子を表すこともあります。

「縷」は訓読みでは「縷(いと)」「縷(こま)かい」と読みます。

「一縷」とは糸が「一本しかないこと、ひとすじであること」から、ごくわずかしかない様子を表すようになりました。

「縷」の意味

「縷」は大きく分けて3つの意味を持っています。

1つ目の意味は、糸のように長く細いものを示します。「一縷」はこの意味で使われています。

2つ目の意味は、細かいことや、詳しいことを示します。この意味で用いられる言葉には、「縷言(るげん)」「縷述(るじゅつ)」「縷説(るせつ)」などの熟語があります。これら3つの熟語は全て、「詳細に説明する」といった意味を持ち、それぞれ同じように用いることができます。

3つ目の意味は、ぼろぼろなものやその様子を表します。この意味で用いられる熟語には「襤縷(らんる)」などがあります。これは、破れてぼろぼろになった服を表します。

 

普段はあまり使われない漢字ですが、知識として覚えておきましょう。

「一縷千鈞」とは

「一縷」を含む四字熟語として、「一縷千鈞(いちるせんきん)」があります。これは一本の糸でとても重いものを支えるという様子から、非常に危険であることを表す言葉です。

「鈞(きん)」は日本で古くに使われた重さの単位で、一鈞は約7.7 kg を表します。「釣(つ)る」とはよく似ていますが違う漢字なので注意してください。

「一縷」の使い方

「一縷」は文中では以下のように使われます。

  1. この試合に、決勝トーナメント進出の一縷の望みが掛かっている。
  2. 一縷の望みにすがって作戦を続行する。
  3. ふいに煙突から一縷の煙が上がった。

「一縷」は「一縷の望み」という慣用句として使われることが多くあります。ほんのわずかな希望、という意味です。

「一縷」の類義語

「一縷」には以下のような類義語があります。

  • 一抹(いちまつ):ほんのわずかであること、微かであること
  • 一条(いちじょう):細長い一本の物、ひとすじ
  • 一筋(ひとすじ):細長い一本の物、一つの物に傾倒する様子
  • 一髪(いっぱつ):髪の毛一本ほどにかすかなこと、余裕のないこと

「一縷」が「一縷の希望」というフレーズで使われるのと同様に、「一抹」と「一条」も「一抹の不安」「一条の光」というフレーズがあります。また「一髪」は「危機一髪」「間一髪」といったように使われます。

それぞれの具体的な使い方は、以下の例文を参考にしてください。

例文
  • 彼の不審な様子に、一抹の不安を覚える。
  • そのときにわかに一条の光が差し込んだ。
  • 陶器の師匠は、その道一筋四十年の職人だ。
  • 一髪で課題の提出に間に合った。

「一縷」の英語訳

「一縷」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • a ray
    (一筋の)
  • slightest 
    (ほんの少し)
  • slender 
    (細い、ほんのわずかな)

ray は「光線」を表す英単語で、「一縷の望み」は “a ray of hope” と表されます。これらを使った例文は以下のようになります。

例文
  • There is not a ray ob hope.

    (一縷の望みもない状況だ。)

  • I didn’t have a slightest idea.

    (私はひとつのアイディアすら持っていなかった。)

  • I got slender wages for part-time jobs.

    (アルバイトによってほんのわずかな収入を得ていた。)

まとめ

以上、この記事では「一縷」について解説しました。

読み方一縷(いちる)
意味ごくわずかであること、ひとすじしかないこと
類義語一抹、一条、一筋など
英語訳a ray、slightest、slender

「縷」はかなり難しい漢字ですが、「一縷」という熟語は本の中などでよく使われます。意味や読み方をしっかり覚えて、使えるようにしましょう。