「レゾンデートル」とは?意味と使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「レゾンデートル」です。
「レゾンデートル」の意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。

「レゾンデートル」の意味をスッキリ理解!

レゾンデートル(Raison d’etre):哲学において、存在理由・存在意義を表す言葉

「レゾンデートル」の意味を詳しく

「レゾンデートル」とは、哲学において、存在価値・存在意義を表す言葉です。

「存在価値」とは、「その者が存在していることの意味や価値、重要性」のことです。

他者の価値と比較して認められる存在価値ではなく、あくまで自己完結した価値を意味しています。つまり、「人に認められる価値」ではなく、「自分が自分で感じる価値」のことです。

「レゾンデートル」という言葉は、哲学の「実存主義」という考えが流行した際に使われるようになりました。

「実存主義」の意味

「実存主義」とは、「世界における人間の実存(人間が現実に存在することの意味や現状)を説明しようとする哲学の一派」のことです。

代表的な哲学者は以下の3人です。

  • キルケゴール
  • ハイデガー
  • サルトル

同じ実存主義でも、3人の考え方は異なります。

それぞれの実存主義の考えを見ていきましょう。

キルケゴールの実存主義

デンマークの哲学者であるキルケゴールが、実存主義を提唱したと言われています。

彼は、「人間は個人として現実に存在している」という考えを主張しました。

彼の言う実存とは、「他人とは取り替えられない唯一の自分」という考えを表したものです。

ハイデガーの実存主義

ドイツの哲学者であるハイデガーは、「死に向き合いながら現在を生きる生き方」を「実存的生き方」としました。

人間の存在は過去・現在・未来という時間の流れの中に存在しており、「死」とは、その中の未来の可能性であると主張しました。

サルトルの実存主義

サルトルは、実存主義の定義を始めて明確に定めた哲学者です。

サルトルの「実存が本質に先立つ」という言葉が有名です。

「人間には本質がなく、自分の行為が自分自身の本質を作っていく」という意味の言葉です。

私という人間は、生まれた時から「こういうものだ」と決まっているものでは無く、自分の行為によって作り上げられていくと主張したのです。

 

このような「人間の存在」について考える実存主義の中で使われた言葉が「レゾンデートル」です。

「レゾンデートル」の使い方

「レゾンデートル」には以下のような使い方があります。

  1. レゾンデートルを問い続ける。
  2. 自分のレゾンデートルを確立したい。

「レゾンデートル」の語源

「レゾンデートル」の語源はフランス語の “Raison d’etre” です。

フランス哲学の「実存主義」が流行した際、議論の場等では「存在理由」という意味で “Raison d’etre” という言葉が使われていました。

日本でもあえて翻訳語を使わず、フランス語由来のカタカナ語として「レゾンデートル」と言ったり書いたりすることが流行しました。

日本になかった新概念については日本語での正確な表現が難しいということもあり、そのままカタカナで表現するということが多いです。

 

英語では、 “reason of being” と表記されます。

「レゾンデートル」の類義語

「レゾンデートル」には以下のような類義語があります。

  • アイデンティティ:自己同一性のこと

「アイデンティティ」との違い

「アイデンティティ」とは「自己同一性」を表すカタカナ語です。自己同一性とは、「自分が時間の経過や環境の変化に影響されず、連続する同一のものであること」という意味で使われます。

つまり、「自分は自分というひとつの存在である」という考えです。

「アイデンティティ」は「自分は自分である」という「存在の基盤」についての考えで、「レゾンデートル」は「自分は何のためにあるのか」という「存在に対しての問い」という違いがあるのです。

まとめ

以上、この記事では「レゾンデートル」について解説しました。

英語表記レゾンデートル(Raison d’etre)
意味哲学において、存在理由・存在意義を表す言葉
語源「存在意義」という意味のフランス語 “Raison d’etre”
類義語アイデンティティ

「レゾンデートル」は難しいカタカナ語なので、実存主義の考えも合わせてしっかりと理解しておきましょう。