「ピンキリ」とは?意味と使い方を例文付きで解説

言葉

ピンキリとは「最上級のものから最低のものまで」という意味です。

ピンキリという言葉を使用する機会は多いと思いますが、正しい意味や由来などを知っている方は少ないのではないでしょうか。

この記事では、ピンキリの意味や由来を分かりやすく解説しています。

「ピンキリ」の意味

ピンキリ

  1. 最上級のものから最低のものまで
  2. 最初から最後まで
ピンキリは、「ピンからキリまで」という言葉の略称で、最上級のものから最低のものまでという意味の言葉です。

ものごとのクオリティーや内容などに対し、最高に良いものから最低のものまで総称する場合によく使用されます。

また、ピンキリには、ものごとの「最初から最後まで」「頂点から底辺まで」という意味もあります。

「ピン」と「キリ」どちらが上?

ピンキリの上下に関して、上を表すのが「ピン」、下を表すのが「キリ」です。

また、「ピン」はサイコロの目の「一」、「キリ」は「十」を表しています。

そのため、「最初から最後まで」という意味の場合も同様に、「最初」が「ピン」で、「最後」「底辺」が「キリ」となります。

「ピンキリ」の上下が分からなくなってしまった場合には、「ピンからキリまで」という元々の言い回しを思い出しましょう。

ピンキリは差別用語ではない

一部では、ピンキリを差別用語とすることがありますが、これは誤りです。

しかし、場面によっては失礼になることもあります。

たとえば、相手が手間をかけて作った作品などに対して「この作品はピンキリだ」というのは、「クオリティの高いものから低いものまである」「当たりはずれがある」という意味になってしまい失礼になります。

たとえ、正当な評価であっても、作品を作った本人に対して「ピンキリですね」というのは避けましょう。

「ピンキリ」の使い方


ピンキリは以下のような場面で使用されます。

  1. 値段を表す場面
  2. 質を表す場面
  3. 時間などの幅を表す場面

①値段を表す場面

ピンキリは、物の値段に対しても使うことができ、「高価な物から安価なものまで」という値段の範囲を言い表すことができます。

お店の商品や、所有物などに対して、日常的に使用されています。

例文
一口にワインといっても、値段はピンキリなので簡単に購入はできない。

②質を表す場面

ピンキリを物に対して使用する場合、あるカテゴリーのなかにおいて「最上から、最低までいろいろなレベルがある」という意味で使用されます。

一方で、「ワインはピンキリだ」のように、値段と質のどちらに対して使用しているのか、分からいづらい場合もあります。

こうした場合は、「味はピンキリだ」「値段はピンキリだ」と対象を明示するのが無難です。

③時間などの幅を表す場面

また、ピンキリを時間の幅に対して使用することもあります。

この場合、「最初から最後まで」などと同じニュアンスとして扱われます。

一方で、ピンキリは値段や質に対して使用することが一般的なため、時間に対して使用する場合は、「終始」などと言い換えるのも無難です。

例文
彼の講演会に、ピンキリまで出席することはできない。

「ピンキリ」の由来


ピンキリは、16世紀頃の初めに、ポルトガルから伝わった「天正カルタ」が由来であるとされています。

「ピン」「キリ」、それぞれの語は以下のような意味です。

  • ピン
    サイコロの目の「一」
  • キリ
    十字架
それぞれの由来について、詳しく見てきましょう。

「ピン」の由来

「ピン」は点を意味するポルトガル語の “pinta(ピンタ)” が語源です。

サイコロの目の「一」を表しており、次第に「始め」「最上の」という意味へ変化しました。

「ピン」を使用した言葉には、以下のようなものがあります。

  • ピン芸人
    一人で活動する芸人
  • ピンポイント
    正確に目標を捉えること、一点のみ
  • ピンハネ
    1割を奪い取る

すべての言葉に、「一人」「1割」などのニュアンスが含まれています。

「キリ」の由来

「キリ」は十字架を意味する “cruz(クルス)” が語源で、次第に「十」を表すようになり、転じて「最後」「最低」という意味になったと言われています。

「キリ」を使用した言葉には、以下のようなものがあります。

  • キリがいい
    物事が区切りよく終わること
  • キリがない
    終わりが見えないこと、絶え間ないこと

どちらの「キリ」にも、「物事の終わり」という意味が含まれています。

「キリ」は花札を由来とする説

「キリ」には、花札の12月の絵札である「桐に鳳凰(きりにほうおう)」の「桐」からきているという説もあります。

12月が一年の終わりであることから、「終わり」という意味で「桐(きり)」が使われるようになったとも言われています。

「ピンキリ」の類義語


ピンキリには以下のような類義語があります。

  • 当たり外れ
    良い物もあれば悪い物もあること
  • 色々
    さまざまな、種々の
  • 玉石混交
    優れたものと劣ったものが混ざっていること
  • 大小さまざま
    大きさが色々あること、大きいものから小さいものまであること
すべての類義語に、「さまざまなものがある」というニュアンスが共通しています。

「良し悪し」「一か八か」を類義語とするのは誤用

ピンキリの類義語として、「良し悪し」「一か八か」を使用することがありますが、これは誤用です。

それぞれ以下のような意味です。

  • 良し悪し
    良いか悪いか
  • 一か八か
    結果の予想がつかないこと、運や天にまかせること

次に、意味について詳しく見てみましょう。

「良し悪し」について

「良し悪し」は、「良いことと悪いこと」「良いか悪いか」という意味の言葉です。

ピンキリのように、「良いものもあれば悪いものもある」という意味ではなく、「良いか悪いかの二択」という意味で使用されます。

「一か八か」について

「一か八か」は、「どうなるか予想のつかないこと」という意味です。

ピンキリのように、「質や値段がさまざまである」という意味とは異なるため、類義語とは言えません。

「ピンキリ」の対義語

ピンキリには以下のような対義語があります

  • 一定
    決まっていて変わらないこと
  • 安定
    激しい変化がなく、落ち着い状態であること
  • 画一
    個々の事情や性質を考慮せず、全体を一様にそろえること

すべての対義語に、「常に同じ」というニュアンスが共通しています。

「ピンキリ」の英語訳


ピンキリには、以下のような英語訳があります。

  • all sorts
    (全種類)
  • good ones and bad ones
    (良いものと悪いも)
  • from the best to the worst
    (ピンからキリまで)
  • from top to bottom
    (上位から下位まで)
  • from expensive to cheap
    (高価なものから、安価なものまで)

物事の良し悪しや、質や量の幅を表す言葉が英語訳にあたります。

「ピンキリ」のまとめ

以上、この記事ではピンキリについて解説しました。

読み方ピンキリ
意味最上から最低まで
由来ポルトガル語の「ピン」「キリ」から
類義語当たり外れ
色々
玉石混交など
対義語一定
安定
画一
英語訳all sorts(全種類)

ピンキリは、日常会話でもよく使用する言葉です。

似た意味の言葉も多いため、誤用についてもしっかり確認しましょう。

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活字中毒の男子大学生。 本・雑誌から食品の成分表までつい読んでしまいます。 取り込んだ知識を活かして、敬語や熟語を中心に執筆しています。