今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「パッション」です。
「パッション」の意味・使い方・語源・類義語・パッションフルーツについてわかりやすく解説します。
☆「パッション」をざっくり言うと……
英語表記 | パッション(passion) |
---|---|
意味 | ①熱情、情熱 ②イエス・キリストの受難、受難劇、受難曲 |
語源 | ラテン語 “Passio” |
類義語 | パトス、エモーション |
パッションフルーツ | 三つのめしべがイエス・キリストが磔にされている様子を連想させることから名づけられた |
「パッション」の意味をスッキリ理解!
「パッション」の意味を詳しく
「パッション」とは、情熱や熱情、また激情のことです。他にも、イエス・キリストの受難や受難劇、受難曲といった意味ももちます。
「情熱、熱情」という意味について
一般的には情熱を表す際にこの表現は用いられます。似たような言葉である「熱情」や「激情」は以下のような意味をもっており、どちらも情熱と似て物事に対して大きく感情が動いている様子を表します。
- 熱情:物事に寄せる激しく血がたぎるような感情、また燃えるような決意
- 激情:とどめがたいほど激しく強い感情
「イエス・キリストの受難や受難劇、受難曲」という意味について
この言葉の特徴的な意味としては、もう一つの「イエス・キリストの受難、受難劇、受難曲」という方にあります。
「受難」とは肉体的・精神的苦痛を表しています。キリストの受難は具体的に以下のような内容です。
普段の会話でこの意味合いでパッションが使われることはあまりありません。しかし、「キリストの受難」という意味の方が、「苦しみ」というパッションの語源に近いです。
「パッション」の使い方
- 与えられた仕事に対し、パッションをもって取り組む。
- 部活で自分が望む成績を達成するために、パッションを意識して練習する。
- キリスト教におけるパッションは、イエス・キリストが受けた精神的・肉体的苦痛を表している。
上の例文の一つ目や二つ目のように、一般的には「情熱、やる気」といった意味合いでパッションは使われます。
しかし、三つ目の例文のように、イエス・キリストが受けた受難という意味でパッションを使用することもできます。
「パッション」の語源
「パッション」の語源は、以下のような変遷があります。
- インド・ヨーロッパ語の “Pati/Patior”
- ラテン語の “Passio”
- 英語の “Passion”
パッションの語源はラテン語の “Passio” です。この言葉はインド・ヨーロッパ語の “Pati/Patior” が元となっています。
この言葉は「苦しむ、許す、黙認する」という意味をもち、キリスト教と関連しています。ここから派生して現在のようなカタカナ語のパッションが生まれました。
「パッション」の類義語
パッションには以下のような類義語があります。
- パトス:欲情、怒り、恐怖など快楽や苦痛を伴う一時の感情
- エモーション:情緒、感情、感動
「パッション」と「パトス」の違い
パッションとパトスの違いは以下の通りです。
- パッション:激しく強い感情を表す、程度が強い
- パトス:欲情や怒りなど、特定の感情を表す
「パッション」と「エモーション」の違い
パッションとエモーションの違いは以下の通りです。
- パッション:自然と湧き上がる強い感情を表す
- エモーション:心が揺さぶられる様子、感動を表す
パッションフルーツ
パッションという言葉が使われるものとして、パッションフルーツが有名です。パッションフルーツの「パッション」は、「イエス・キリストの受難」という意味があります。
パッションフルーツはトケイソウ科に分類されており、時計の針に見えるような三つのめしべをもっています。このめしべが十字架など、イエス・キリストが磔にされている様子を連想させることから、パッションフルーツと名付けられたとされています。
まとめ
以上、この記事では「パッション」について解説しました。
英語表記 | パッション(passion) |
---|---|
意味 | ①熱情、情熱 ②イエス・キリストの受難、受難劇、受難曲 |
語源 | ラテン語 “Passio” |
類義語 | パトス、エモーション |
パッションフルーツ | 三つのめしべがイエス・キリストが磔にされている様子を連想させることから名づけられた |
このように、パッションは普段よく使われている「情熱」という意味以外にも、「イエス・キリストの受難、受難劇、受難曲」という意味をもっています。意味や使い方をしっかりと覚えておきましょう。