「横暴」の意味とは?読み方は?使い方から類語や英語まで例文付きで解

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「横暴(おうぼう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「横暴」をざっくり言うと……

読み方横暴(おうぼう)
意味権力や腕力を利用して、身勝手に振舞うさま
類義語専横、独断専行
英語訳tyranny, domineering

「横暴」の意味をスッキリ理解!

横暴(おうぼう):権力や腕力を利用して、身勝手に振舞うさま

「横暴」の意味を詳しく

「横暴」とは、自分に権力や腕力があるのをよいことに、身勝手に振舞うことを指します。「横」には「勝手気まま」、「暴」には「あばれる、あらい」という意味があります。

「横暴」と言う場合、単に自分勝手なのではなく、自分が持っている力を悪い方向に利用して振る舞うことを指します。

たとえば、「班長だからと言って、班員の声に耳を傾けないのは横暴なやり方だ」といった使い方があります。班のリーダーとしての権限を振りかざして、班員の声を無視する身勝手さを「横暴」と表現しています。

「横暴」と「横柄(おうへい)」の違い

「横暴」と字面が似ている言葉に「横柄」がありますが、両者の意味は異なります。

「横柄」は、偉そうな態度をとるさまを表します。一方、「横暴」には、暴力に頼ってでも自分のやり方を貫くというニュアンスがあります。

したがって、「横柄」に比べて、「横暴」にはより乱暴なニュアンスがあります

「横暴」の使い方

  1. 部下の意見をまったく聞き入れないあの上司のやり方は、まさに横暴な振る舞いだと思う。
  2. 腕力で威圧して人を黙らせようなんて、とんだ横暴だ。
  3. 世論にまったく耳を貸さないで事を進めては、政府の横暴だと言われかねない。

①では、上司としての権限を不当に行使して、部下の言い分にまったく耳を傾けないさまを「横暴な振る舞い」と表現しています。②では、人を従わせるために腕力を利用するさまを「横暴」と言っています。

③の「政府の横暴」とは、国民の声を無視して、政治的な権限を振りかざす政府の姿勢を表している言葉です。

「横暴」の類義語

横暴には以下のような類義語があります。

「専横」は、主に書き言葉として用いられます。また、「独断専行」の「独断」と「専行」は、どちらも「自分勝手に判断すること」を指しています。

「横暴」の英語訳

横暴を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • tyranny
    (横暴、圧政)
  • tyrannical
    (横暴な、専制的な)
  • domineering
    (横暴な)
  • high-handed
    (横暴な、高圧的な)

上記 4つの表現を用いた例文は以下の通りです。

例文
  • The public complains of the tyranny of the government.
    (世論は、政府の横暴を訴えている)
  • A tyrannical boss bothers him.
    (横暴な上司に彼はうんざりしている)
  • I heard that her husband is very domineering.
    (彼女の夫は亭主関白だそうだ)
  • Obviously, the children were uncomfortable with his high-handed attitude.
    (彼の横暴な態度は、明らかに子供たちを不愉快にさせた)

まとめ

以上、この記事では「横暴」について解説しました。

読み方横暴(おうぼう)
意味権力や腕力を利用して、身勝手に振舞うさま
類義語専横、独断専行
英語訳tyranny, domineering

「横暴」な態度は、人を不愉快にさせるだけでなく、信用を失うことにもつながりかねません。権力を不当に振りかざすことのないよう、注意しましょう。