今回ご紹介する言葉は、熟語の「無頓着(むとんちゃく)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「無頓着」をざっくり言うと……
読み方 | 無頓着(むとんちゃく) |
---|---|
意味 | 物事を気にかけないこと |
語源 | 仏教用語の「貪着」から |
類義語 | 無関心、無気力、不熱心 |
対義語 | 興味津々、執着、心配 |
英語訳 | indifference(無関心、気にしない) |
「無頓着」の意味をスッキリ理解!
「無頓着」の意味を詳しく
「無頓着」とは、物事にへのこだわりがない、少しも気にしないということを表す言葉です。物事にこだわることを表す「頓着」に、打消しの「無」をつけることによって、「こだわりがない」「気にしない」という意味を表します。
一般的に、「無頓着」は「もっと気にかけるべきだ」というネガティブな言葉として使用されます。
また、「無頓着」は「むとんじゃく」と読むこともあります。「むとんちゃく」「むとんじゃく」のどちらで読んでも、意味に違いはありません。
「無頓着」の使い方
- 彼はファッションに対してあまりに無頓着だ。
- 父は家庭に対して無頓着だったが、退職後は家事を率先してやるようになった。
- お金に無頓着な人は、いつか後悔する。
①の例文では、「ファッションをまったく気にしていない」という意味に加え、「もう少し気にするべきだ」というニュアンスを含んでいます。
また②③の「無頓着」は、類義語の「無関心」と言い換えても問題ありません。
「無頓着」の語源
「無頓着」の「頓着」は、仏教用語である「貪着(とんじゃく)」が語源です。
- 貪:いくらあっても満足しない
- 着:執着する
これらの意味が合わさり、「貪着」は「いくあっても欲望のままに執着すること」という意味の言葉になりました。こうした「頓着」に対して、打ち消しの「無」を加えた言葉が「無頓着」です。
仏教用語としての「無頓着」は、「物事に執着せず、無欲で美しい心」を表しており、ポジティブな言葉として使われています。
一方で、日常会話においては「物事への関心が足りない」「恥や外聞を気にしない」といったネガティブな言葉として使われています。
「無頓着」の類義語
「無頓着」には以下のような類義語があります。
- 無関心:心にかけないこと、興味がないこと
- 無気力:何をする気力もないこと
- 不熱心:熱意にかけること
また、「無頓着」と「無関心」は「物事を気にかけない」という意味は共通しています。
一方で、「無頓着」が物事に対してのみ使われるのに対し、「無関心」は人に対しても使用することができるという違いがあります。
そのため、「他人に無頓着だ」と表現することはできません。この場合、「他人に無関心だ」というのが適切です。
「無頓着」の対義語
「無頓着」には以下のような対義語があります。
- 興味津々:物事への関心が尽きないこと
- 執着:ある物事に心がとらわれるさま
- 心配:気にかけること、心を悩ますこと
- 固執:自分の意見を主張し譲らないこと
「無頓着」の英語訳
「無頓着」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- indifference
(無関心、気にしない) - unconcerned
(気にかけない) - careless about~
(~を気にしない)
まとめ
以上、この記事では「無頓着」について解説しました。
読み方 | 無頓着(むとんちゃく) |
---|---|
意味 | 物事を気にかけないこと |
語源 | 仏教用語の「貪着」から |
類義語 | 無関心、無気力、不熱心 |
対義語 | 興味津々、執着、心配 |
英語訳 | indifference(無関心、気にしない) |
「無頓着」は日常会話でもよく使用する言葉です。「無関心」の意味と混同しないよう、注意しましょう。