「無為無策」の意味とは?使い方から英語や対義語や類義語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「無為無策(むいむさく)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳などについてわかりやすく解説します。

☆「無為無策」をざっくり言うと……

読み方無為無策(無為無策)
意味なんの対応策もとれず、ただただ傍観していること
類義語拱手傍観、無為無能、無芸無能など
英語訳do nothing, plan nothing

「無為無策」の意味をスッキリ理解!

無為無策(むいむさく):なんの対応策も講じないで、ただただ傍観していること。

「無為無策」の意味を詳しく

「無為無策」とはなんの対応策も講じないで、ただただ傍観していることを意味します。

無為無策は「無為」と「無策」の2語から構成される四字熟語です。それぞれの語の意味は以下のようになっています。

  • 無為(むい):自然のままで、作為的でないこと。
  • 無策(むさく):方策や対策が立っていないこと。
無為はもともと良い意味で使用される語ですが、無策のような否定的な語がつくことによって悪い意味を示すようになります。

無為無策の場合は、2語の否定的な意味を兼ね備えることで、効果的な対策や方法がとれず、人の手も借りることができないというお手上げの状態を指しています。

「無為無策」の使い方

  1. 試合は無為無策のまま惨敗してしまった。
  2. 戦争において、圧倒的な技術力の前では誰もが無為無策になってしまう。
  3. 経営状態が悪化する中、無為無策でいることは倒産につながる。

①は試合において劣勢であるにも関わらず、策を講じないまま試合に負けてしまったことを意味しています。

②と③においても、①とほとんど同じ意味で用いられています。②はなすすべが見つからず、呆然としている様を表します。③は経営状態がが悪化しているにも関わらず、策を講じないことが悪い結果につながるということを示しています。

日常においては否定的な場面で使われることが多く、肯定的な状況で使われる場面はほとんどない言葉となっています。

「無為無策」の類義語

無為無策には以下のような類義語があります。

  • 拱手傍観(きょうしゅぼうかん):手をこまねいて何もせず、ただそばで見ていること。
  • 無為無能:何もできないこと。行うこともやり遂げる力もないということ。
  • 無芸無能:何の取り柄や才能もないこと。

いずれの言葉も否定的な意味で使われることが多いです。「拱手傍観」は「無為無策」の意味に最も近く、手をこまねいている状況を表しています。

一方、「無為無能」や「無芸無能」は能力に言及しており、より否定的な意味合いが強くなっています。

「無為無策」の英語訳

無為無策を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • do nothing
    (何もしない)
  • do nothingism
    (何もしない)
  • plan nothing
    (何も計画しない)

“do nothing” は直訳すると何もしないことを意味します。英語圏で使われる際は “do-nothing” と名詞表現に置き換えて使用されます。(例:a do‐nothing government(無為無策の政府))

また、”do nothingism” の “nothingism” は常用で使われるような言葉ではなく、無為無策や他の特殊な造語などで用いられる語となっています。(例:know nothingism(不可知論主義))

まとめ

以上、この記事では「無為無策」について解説しました。

読み方無為無策(無為無策)
意味なんの対応策もとれず、ただただ傍観していること
類義語拱手傍観、無為無能、無芸無能など
英語訳do nothing, plan nothing

無為無策は否定的な言葉ですが、生活する上で使用する場面は多いはずです。

チームで物事を遂行することが多い社会人や、チームプレイの求められる部活動に従事している学生などは、今回紹介した無為無策に当てはまる状況が多いと思います。

そのような場面を一言で表す言葉として、無為無策は実用性の高い言葉と言えるでしょう。