今回ご紹介する言葉は、熟語の「モットー(もっとー)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。
☆「モットー」をざっくり言うと……
意味 | 行動する際の指針 |
---|---|
語源 | ラテン語の「muttum」 |
類義語 | 標語・理念・スローガン・座右の銘 |
「モットー」の意味をスッキリ理解!
「モットー」の意味を詳しく
モットーとは、人が何か行動したり、生きていく上での指針や信条を表したものです。
日常生活だけでなく、ビジネスシーンでもたびたび使われている言葉です。就職活動の面接などで聞かれることは少なくないですし、企業が自社を経営していく上でのモットーを定めていることもあります。
有名なものでは、コスモ石油の「ココロを満タンに」があります。広告やCMなどで、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「エネルギ-を安定的に供給することを通じて、顧客の心も満たされるように」という意味が込められています。
モットーは、私たちの生活にとって非常に身近なものであることがわかりますね。
「モットー」の使い方
- 私のモットーは、「一期一会」の精神を忘れないことです。
- 彼は自分のモットーを忘れることなく、一貫性を持って行動している。
- わが社は、「常に誠実であれ」というモットーを掲げています。
①では、自分のモットーを説明しています。人との出会いを大事にするという考え方が読み取れます。
②の例文からは、自分の軸を絶対にブレさせないという意志の強さが伝わってきます。モットーというのは、基本的にあまり変わらないことが多いです。
③では、企業が自社のモットーについて説明しています。モットーは「掲げる」ものであり、「モットーを持つ」などという言い方は不自然であるため、注意が必要です。
「モットー」の語源
もともとは、ラテン語の「muttum(声・発声)」という単語が語源となっています。この単語がイタリア語に取り入れられて、「motto(言葉)」という単語に変化しました。現在と同じスペルです。
更にその後、1589年から英語としても使われるようになります。その時に初めて、現在の「行動する際の指針」という意味で使われるようになりました。
イタリア語から英語に取り入れられたのが1589年のことですから、もともとのラテン語として使われていたのはかなり昔のことであると推測できます。今では日常的に使われていますが、実はとても歴史の長い言葉であることがわかりますね。
ちなみに、英語の「mutter(不平などをブツブツ言う)」も「muttum」に由来しています。
「モットー」の類義語
モットーには以下のような類義語があります。
- 標語:行動の目標や信条などを簡潔に表した語句のこと
- 理念:物事や計画の根本にある、「こうあるべきだ」という考え方のこと
- スローガン:団体や運動の目標・主義・主張を簡潔に表した語句のこと
- 座右の銘:常に覚えておき、自分への戒めや励ましにする言葉のこと
意味がとても似ているため、日常生活では混同して使われています。「標語・理念・スローガン」は団体、「座右の銘」は個人、「モットー」は団体と個人の両方が使うことが多いです。
また、標語やスローガンは具体的な言葉によって示された指針であり、文字数も含めて不変なものです。
それに対して、モットーは具体的な言葉を指すこともあれば、「~という姿勢がモットー」というようにやんわりと定義された行動様式を意味することもあります。
まとめ
以上、この記事では「モットー」について解説しました。
意味 | 行動する際の指針 |
---|---|
語源 | ラテン語の「muttum」 |
類義語 | 標語・理念・スローガン・座右の銘 |
「モットー」について理解していただけたでしょうか?
何か自分のモットーがあると、普段の生活で気を付けるべきことを明確にすることができます。この機会に、自分のモットーを考えてみるのもいいかもしれませんね。