今回ご紹介する言葉は、ことわざの「勿怪の幸い(もっけのさいわい)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「勿怪の幸い」をざっくり言うと……
読み方 | 勿怪の幸い(もっけのさいわい) |
---|---|
意味 | 思いがけない幸運のこと |
類義語 | 「棚から牡丹餅」、「開いた口へ牡丹餅」など |
英語訳 | godsend(天の賜物、思いがけない幸運) |
「勿怪の幸い」の意味をスッキリ理解!
勿怪の幸い(もっけのさいわい):思いがけない幸運のこと
「勿怪の幸い」の意味を詳しく
「勿怪の幸い」とは、「思いがけない幸運のこと」です。「物怪の幸い」と表記することもあります。
「勿怪」とは、もともと「物の怪(もののけ)」のことです。「物の怪」とは、人に祟り(たたり)をすると言われている死霊や生き霊のことを表しています。
「もののけ」が「もっけ」と読まれるようになり、室町時代に「意外なこと」「思いがけないこと」という意味で使われるようになりました。そこから、「勿怪の幸い」は「思いがけない幸運」「降ってわいたような好機」という意味を表しています。
「勿怪」には、意外なことや思いがけないことという意味のほかに、「不思議なこと」「不吉なこと」「けしからぬこと」などの意味があります。
「勿怪顔(もっけがお)」
「勿怪」を含む言葉に、「勿怪顔」という言葉があります。
「勿怪顔」とは、意外そうな顔つきや不思議そうな顔つきのことです。
「勿怪の幸い」の使い方
- 落選していたコンサートのチケットを譲ってもらえたとは、まさに勿怪の幸いである。
- 地道な努力が実り、やっと大会で優勝することができた。それなのにも関わらず、周囲から「今回の優勝は勿怪の幸いだ」と言われ、なんだか腑に落ちなかった。
- 道を歩いていたら、偶然有名な女優とすれ違った。勿怪の幸いとはまさにこのことである。
「勿怪の幸い」の類義語
「勿怪の幸い」には以下のような類義語があります。
- 棚から牡丹餅(たなからぼたもち)
- 開いた口へ牡丹餅(あいたくちへぼたもち)
- 開いた口へ団子(あいたくちへだんご)
- 寝ていて餅(ねていてもち)
ご紹介したことわざは、全て「思いがけない幸運が舞い込んでくること」という意味です。
これらは、苦労せずに良いものを得ることのたとえを表しています。
「勿怪の幸い」の英語訳
「勿怪の幸い」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- godsend
(天の賜物{たまもの}、思いがけない幸運) - windfall
(意外な授かり物、棚から牡丹餅) - manna from heaven
(思いがけない天からの恵)
まとめ
以上、この記事では「勿怪の幸い」について解説しました。
読み方 | 勿怪の幸い(もっけのさいわい) |
---|---|
意味 | 思いがけない幸運のこと |
類義語 | 「棚から牡丹餅」、「開いた口へ牡丹餅」など |
英語訳 | godsend(天の賜物、思いがけない幸運) |
「勿怪の幸い」に遭遇したことはありますか。日頃、頑張っていれば頑張っているほど、思いがけず訪れた幸運が嬉しく感じられるものです。
「勿怪の幸い」の意味や使い方をきちんと押さえ、正しく使いこなせるようにしましょう。