今回ご紹介する言葉は、ことわざの「水は方円(ほうえん)の器(うつわ)に随(したが)う」です。
言葉の意味、使い方、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「水は方円の器に随う」をざっくり言うと……
読み方 | 水は方円(ほうえん)の器(うつわ)に随(したが)う |
---|---|
意味 | 人は環境や周囲の人によって善くも悪くも変わるということ |
由来 | 孔子の著書「韓非子」の「人君為る者は猶盂のごときなり。民は猶水のごときなり。盂方なれば水方に、盂圜なれば水圜なり。」が由来 |
類義語 | 麻の中の蓬、朱に交われば赤くなる、善悪は友によるなど |
英語訳 | Water leads itself to its vessel.(水はおのれをその容器に導く。) |
このページの目次
「水は方円の器に随う」の意味をスッキリ理解!
水は方円(ほうえん)の器(うつわ)に随(したが)う:人は環境や周囲の人によって善くも悪くも変わるということ
「水は方円の器に随う」の意味を詳しく
「水は方円の器に随う」は、人は環境や周囲の人によって善くも悪くも変わるという意味のことわざです。「随う」を「従う」と書く場合もあります。
「方」とは四角形のことで、「円」とは円形のことです。
四角い器に水を入れれば、水が四角い形になっているように見え、円形の器に入れれば、水が円形になっているように見えることから、このことわざができました。
「水は方円の器に随う」の使い方
- 水は方円の器に随うのだから、友達付き合いは選んだ方が良い。
- 水は方円の器に随うというし、チャレンジして色々な世界を知ることは大切だ。
「水は方円の器に随う」の由来
孔子の著書「韓非子」には、次のような言葉があります。
「人君為る者は猶盂のごときなり。民は猶水のごときなり。盂方なれば水方に、盂圜なれば水圜なり。」
意味は、「あなたは水を入れる鉢のようなものです。人民はその鉢の中の水のようなものです。鉢が四角なら水も四角い形となり、鉢が丸ければ水も丸い形を作るのです。」となります。
この言葉が元となり、「水は方円の器に随う」ということわざができました。
「水は方円の器に随う」の類義語
「水は方円の器に随う」には以下のような類義語があります。
- 麻の中の蓬(よもぎ):良い人と関われば、自然と感化されて良い人になることのたとえ
- 朱に交われば赤くなる:人は付き合う人の良し悪しによって善悪どちらにも感化されるということ
- 善悪は友による:人が良くなるか悪くなるかは、付き合う友達次第だということ
「水は方円の器に随う」の英語訳
「水は方円の器に随う」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Water leads itself to its vessel.
(水はおのれをその容器に導く。) - The human being is good or bad depending on environment.
(人間は環境によって良くも悪くもなる。)
まとめ
以上、この記事では「水は方円の器に随う」について解説しました。
読み方 | 水は方円(ほうえん)の器(うつわ)に随(したが)う |
---|---|
意味 | 人は環境や周囲の人によって善くも悪くも変わるということ |
由来 | 孔子の著書「韓非子」の「人君為る者は猶盂のごときなり。民は猶水のごときなり。盂方なれば水方に、盂圜なれば水圜なり。」が由来 |
類義語 | 麻の中の蓬、朱に交われば赤くなる、善悪は友によるなど |
英語訳 | Water leads itself to its vessel.(水はおのれをその容器に導く。) |
芯を持っているつもりでも人に流されてしまうことはあります。自分のいる環境を見つめてみるのも大切かもしれません。