今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「メンター」です。
「メンター」の意味・使い方・語源・類義語について分かりやすく解説します。
☆「メンター」をざっくり言うと……
英語表記 | メンター(mentor) |
---|---|
意味 | 指導者 |
語源 | 英語の mentor |
類義語 | チューター、ティーチャー、ロールモデルなど |
「メンター」とは?
「メンター」の意味を詳しく
「メンター」は「指導者」というのが主な意味のカタカナ語です。その他にも「助言者」「人生の相談役」という意味があります。特に人生経験や専門知識を豊富に積んだ人たちのことです。
学生生活で例えてみましょう。入学してから、将来のキャリアなどについて指導してくれる教授などが該当します。入学説明会のように授業の取り方など事務的なことではなく、将来や学生生活の悩みを聞いて助言を与えてくれます。これが「メンター」です。
こうしたメンターは、大学教育の一環として取り入れているところもあります。
「メンター」の使い方
- メンターに今悩んでいる問題を相談する。
- 私のメンターは人柄が良くて尊敬ができる。
- 人生のメンターを作ると、人生に役立つ。
「メンター」をよく使用するのは、ビジネスに関する場面が多いです。特に自分の仕事やキャリア設計に関する場面です。
また「メンター制度」という単語で使うことが多いです。「メンター制度」とは、企業において新入社員などの若い社員が、経験を積んだベテラン社員から指導や相談を受けることです。
この制度で、年齢や社歴が近い先輩が仕事上の不安や悩みに対してアドバイスをくれることもあります。こうすることで、会社に馴染みつつスキルを身につけることを目的としています。アメリカで始まり、日本でも多く受け入れられています。先ほどの学校の例と似ていますね。
「メンター」は、「メンターになる」「メンターと相談する」というような使い方をよくします。「メンター」は人を指しているので、「相談する」という意味で「メンターする」と言わないので注意しましょう。
③の例文に登場する「人生のメンター」は、仕事や勉強以外のことでお金や生き方全般に対してアドバイスをくれる人のことです。
「メンター」の語源
「メンター」の語源は英語の mentor です。カタカナ語とほぼ同じ意味です。他にも「恩師」「指導する」という意味があります。動詞になるのがカタカナ語との違いです。
この単語の語源をさらにたどると、ギリシア語になります。昔ギリシア人のホメロスという人が『オデュッセイア』という物語を書きました。その物語に、メントールというとても深い知識を持った老人が登場します。
メントールは王様の子どもにその知識を使用して教育しました。それが語源となって、「助言者」「指導者」のことを mentor と呼ぶようになったのです。
「メンター」の類義語
「メンター」には以下のような類義語があります。
- ティーチャー:教師
- チューター:指導者
- ロールモデル:模範人物
一方の「チューター」は学校や業務に関することだけアドバイスすることが一般的です。そのため、「メンター」に比べてそこまで相談者と深い関係になることはありません。
「ティーチャー 」は「教師」という意味のカタカナ語です。「メンター」との違いは、指導する物や内容です。「メンター」の場合は何かについての知識ややり方だけではなく、精神面でのアドバイスなどを行うことが多いです。
しかしながら、「ティーチャー」は教科書を用いて授業を行ったり知識を教えたりするだけです。精神面でのアドバイスを行うとは限りませんよね。
「ロールモデル」は「模範人物」という意味のカタカナ語です。「ロールモデル」について考える人がそうなりたいと思える人物のことですね。無意識のうちに真似をしたり、憧れの存在だったりする場合、「ロールモデル」にあたります。
「ロールモデル」と「メンター」は同一人物の場合もありますが、そうとは限りません。たとえば、職場に「メンター」はいますが、堀江貴文を「ロールモデル」にしているという場合もあります。なりたい人物にはさまざまなパターンがありますね。
まとめ
以上、この記事では「メンター」について解説しました。
英語表記 | メンター(mentor) |
---|---|
意味 | 指導者 |
語源 | 英語の mentor |
類義語 | チューター、ティーチャー、ロールモデルなど |
「メンター」は少し馴染みのない単語ですよね。学校であまり使わない単語です。しかしながら、社会に出るとこの「メンター」の存在がとても貴重なものになります。
ぜひこの記事で「メンター」の意味や使い方を理解して実際の生活でも役に立てるようにしましょう。