「覚書(おぼえがき)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「覚書(おぼえがき)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳・法律分野においての覚書についてわかりやすく解説します。

「覚書」の意味をスッキリ理解!

覚書(おぼえがき):当事者同士が納得した契約内容について、文章の形でまとめたもの

「覚書」の意味を詳しく

覚書とは、契約において当事者同士が合意した内容を文章としてまとめた書類のことを指す言葉です。

この覚書は契約内容を当事者双方が確認したり変更するために必要な書類であり、法的効力を持つ場合もあります。一般的には契約書の下に続く効力を覚書は持つとされています。

また、契約を変更する際に、契約書を書き直すほどではない変更点に関しては、覚書を新たに書くことによって契約内容を変更することがあります。

 

そして、覚書はこうした契約における文書以外にも、必要な事柄を忘れないように書き留めたちょっとしたメモに対しても使います。

他にも、自分の評論や論文を謙遜する際に覚書という表現を使ったり、日記や軍記物(ぐんきもの)に分類される歴史上の記録的資料のことを覚書と呼んだりすることがあります。

覚書の構成

契約内容を文書化してまとめる覚書には、書き方のパターンが存在します。ここではそのパターンについて解説していきます。

表題

表題とは、その書類のタイトルのことです。単純に「覚書」と書く場合もありますが、契約内容をより分かりやすくするために「〇〇に関する覚書」のように書くこともあります。

前文

ここでは、契約内容についての簡単な要約を書いた後、略称として使われる「甲乙」を当事者のどちらに対して使用するかを明記します。

この「甲乙」は、一般的に「甲」と記されている人の方が立場が上であるとされています。また、ビジネスでは相手側をたてるために、自分に対して「乙」を使い、相手のことを「甲」と呼ぶことが多いです。

本文

表題・前文を書いた後は、契約の具体的な内容について記述していきます。

後文

本文を書いた後は、当事者同士が互いに覚書の内容を合意していることの確認や、覚書が全部で何部作られたのか、またその覚書を誰が所持するかなどのことを明記していきます。

日付

覚書を制作した日付を記入します。通常覚書の内容は、覚書を書いたその日から効力を持ちます。そのためある特定の日付から覚書に効力を持たせたい場合は、その日付を明記する必要があります。

当事者名

当事者双方の名前を記載します。覚書を作るにあたり、署名と捺印(なついん)は不可欠なものになっています。

印紙

通常の覚書には印紙は必要ありません。しかし、覚書が請負契約(うけおいけいやく)や売買契約(ばいばいけいやく)のために作られたものであり、かつ一万円以上の金銭の移動が発生する場合には印紙が必要となります。

補足

覚書の内容を修正もしくは変更したくなった場合には変更するための覚書が必要となります。そのため、再び覚書を作る必要があります。

「覚書」の使い方

  1. 覚書を取り交わしたため、契約が成立した。
  2. この契約に関して覚書を作成する。

上記の一つ目の例文のように、覚書は後ろに「取り交わす」という言葉を付けて「覚書を取り交わす」という表現で使われることもあります。

「覚書」の類義語

覚書には以下のような類義語があります。

  • 控書(ひかえがき):後日の必要に備えて書きとめたもの
  • 備忘録(びぼうろく):忘れた時に備えて、要点を書き留めておく手帳
  • メモ:忘れないように、要点を書き留めたもの

「覚書」の英語訳

覚書を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • note
    (覚書)
  • aide-memorie
    (覚書)
  • memorandum
    (覚書)

法律分野における覚書


法律分野においては、代表的な覚書としてポリシーメモ了解覚書という物が存在します。これらについても解説をしていきます。

ポリシーメモ

ポリシーメモとは、政策分析のためのメモのことです。ポリシーメモでは、政策を利点と問題点の双方から考えて議論し、行うべきか否かの最終的な結論を出します。

了解覚書

了解覚書は、行政機関などの組織間の合意事項について書かれた文書のことです。了解覚書には法的な拘束力はないとされています。

また、了解覚書は英訳すると “Memorandum of understanding” となります。そのため、MOUなどの略称で呼ばれることもあります。

まとめ

以上、この記事では「覚書」について解説しました。

読み方覚書(おぼえがき)
意味当事者同士が納得した契約内容について、文章の形でまとめたもの
類義語控書、備忘録、メモなど
英語訳note(覚書)・aide-memorie(覚書)・memorandum(覚書)

このように、覚書は契約をする際に必要になるものです。ビジネスを行う際、この言葉に触れる機会は多いため、確実に意味と使い方を覚えましょう。