今回ご紹介する言葉は、ことわざの「好きこそ物の上手なれ」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「好きこそ物の上手なれ」をざっくり言うと……
読み方 | 好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ) |
---|---|
意味 | 好きでやっていることは自然に上達するものだという意味の言葉 |
語源 | 係り結びを用いた言葉 |
類義語 | 道は好む所によって安し |
対義語 | 下手の横好き 下手の馬鹿好き 下手の悪好き |
英語訳 | What one likes, one will do well.(好きなことなら上手にできる) Nothing is hard to a willing mind.(夢中で取り組んでいる人に困難なことはない) |
このページの目次
「好きこそ物の上手なれ」の意味をスッキリ理解!
「好きこそ物の上手なれ」の意味を詳しく
「好きこそ物の上手なれ」とは、好きでやっていることは自然に上達するものだという意味の言葉です。
「『やらなくてはならない』という義務感でやっていることよりも、自分が好きで自主的に取り組んでいるものの方が、上達の速度が速い」という意味のことわざです。
「好きこそ物の上手なれ」の根拠
「好きなことが上達しやすい」というこの言葉には、根拠があります。
人は、好きでやっていることには「やらなくてはいけない」と思ってやっていることよりも夢中になることができます。
好きなことに関する勉強や練習は楽しく行えるため、単純な勉強時間や練習時間が長くなります。また、強い関心をもって一生懸命に取り組むことができるのです。
「好きこそ物の上手なれ」の使い方
- 好きこそ物の上手なれと言うのだから、どうしても練習したくないときは、やらなくてもいい。
- 好きこそ物の上手なれとは言うが、やはり好きでいるだけでは上達しない。
「好きこそ物の上手なれ」の語源
「好きこそ物の上手なれ」は、古文の「係り結び」と言われる表現が使われています。
「こそ」は、直前の言葉を強調する働きがあります。つまり、ここでは「好きなこと」を強調する働きをしています。
そして、「こそ」が使われた文章は「なれ」で結ばなけばならないのが「係り結び」のルールです。「~だ」という断定の意味である「なり」が係り結びによって「なれ」に変化しているのです。
つまり、「好きこそ物の上手なれ」は、命令形の文章ではないのです。
「好きこそ物の上手なれ」の類義語
「好きこそ物の上手なれ」には以下のような類義語があります。
- 道は好む所によって安し:好奇心を持って熱心に取り組めば道を極めるのが容易だということ
「好きこそ物の上手なれ」の対義語
「好きこそ物の上手なれ」には以下のような対義語があります。
- 下手の横好き:下手なのに物事をすき好み熱心なこと
- 下手の馬鹿好き:下手なのに物事をすき好み熱心なこと
- 下手の悪好き:下手なのに物事をすき好み熱心なこと
これらは、「好きこそ物の上手なれ」とまったく逆の意味になっています。
しかし、「好きだからといって、かならず上達するとは限らない」という意味には納得できるでしょう。
「好きこそ物の上手なれ」の英語訳
「好きこそ物の上手なれ」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- What one likes, one will do well.
(好きなことなら上手にできる。) - Nothing is hard to a willing mind.
(夢中で取り組んでいる人に困難なことはない)
まとめ
以上、この記事では「好きこそ物の上手なれ」について解説しました。
読み方 | 好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ) |
---|---|
意味 | 好きでやっていることは自然に上達するものだという意味の言葉 |
語源 | 係り結びを用いた言葉 |
類義語 | 道は好む所によって安し |
対義語 | 下手の横好き 下手の馬鹿好き 下手の悪好き |
英語訳 | What one likes, one will do well.(好きなことなら上手にできる) Nothing is hard to a willing mind.(夢中で取り組んでいる人に困難なことはない) |
類義語や対義語までしっかりと覚えておけるといいですね。