「糾弾」の意味とは?読み方は?使い方から類語や英語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「糾弾(きゅうだん)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「糾弾」をざっくり言うと……

読み方糾弾(きゅうだん)
意味罪や責任について追及し、非難すること
語源「問いただす」や「罪を暴く」という漢字の意味から
類義語非難、指弾、論難、弾劾
英語訳denunciation(公然の非難)、blame(非難する)

「糾弾」の意味をスッキリ理解!

糾弾(きゅうだん):罪や責任について追及し、非難すること

「糾弾」の意味を詳しく

「糾弾」とは、「罪や責任について追及し、非難すること」という意味です。

主に、「法律」や「一般的な価値観」に対する違反について問いただす際に使われます。また、「糾弾」が意味するのは「公の立場」からの批判であって「私的」なものではありません。例えば、家族内で批判することを「糾弾」という言葉で表すことはありません。

「糾弾」の使い方

「糾弾」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。

  1. メディアは、わいろを受け取ったとされる大臣を一斉に糾弾した。
  2. この映画は、独裁的な政治家を糾弾する目的で製作された。
  3. この動物愛護団体は、ペットへの虐待を糾弾している。

上記の例文のように、「糾弾」は「糾弾する」というように動詞の形で使われるのが一般的です。

①の例文にあるように、「糾弾」を行うのは新聞やテレビなどの「メディア」や、学者などの「専門家」であることが多いです。

①から③の例文ではそれぞれ、わいろを受け取る、独裁的な行動を取るという「犯罪」、そしてペットへの虐待という「一般的な価値観に反する行為」を非難するのに、「糾弾」を用いています。

「糾弾」の語源

「糾弾」という熟語は、用いられている漢字に注目すると、その意味をより理解しやすくなります。

「糾」は、「問いただして調べる」という意味を持っています。次に「弾」には、鉄砲に使われる「銃弾」のような意味の他に、「罪を暴く」「責めたてる」という意味もあります。

このように、似た意味を持つ2つの漢字を合わせて、「糾弾」は「罪や責任を問いただして、非難すること」という意味となっているのです。

「糾弾」の類義語

糾弾には以下のような類義語があります。

  • 非難:人の欠点や過失などを取り上げて責めること
  • 指弾(しだん):非難して排斥(はいせき)すること
  • 論難(ろんなん):相手の誤りや欠点を論じて非難すること
  • 弾劾(だんがい):犯罪や不正をはっきりさせて、責任をとるように求めること。

これらの4つ熟語の意味は、「欠点や過ちを責める」という点で「糾弾」と共通しています。ですが、細かいニュアンスは異なっています。

 

まず「非難」は、この中で最もシンプルな単語です。人の欠点や過ちを責めることを表すのに、広く一般的に用いることができます。次に「指弾」は、人を責めた上で「排斥する、押しのける」という意味合いも持っています。

「論難」は、「論」という漢字が用いられていることから、特に人の悪い点を論理的に筋道を立てた上で非難することをいいます。最後に「弾劾」には、「糾弾」と似て「犯罪や不正を追及する」ことを表すのに用いられます。

また、「弾劾」は、裁判官など、身分が保証されている人の非行を裁く法的な手続きのことも指しています。

 

時と場合によって、これらの類義語を上手く使い分けましょう。

「糾弾」の英語訳

糾弾を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • denunciation
    (公然の非難)
  • blame
    (非難する)

denunciation には「強い非難」から「告訴」まで幅広い意味があります。例えば、動詞の形の denounce を用いて “The opposition party denounced the government policy.” といえば、「野党は政府の政策を糾弾した」という意味になります。

blame は「間違いへの責任を問う」という点で「糾弾」と意味合いが似ています。しかし、公的な立場からの非難を表す「糾弾」と違い、blame は私的なものも含めてより一般的に用いることができます。

まとめ

以上、この記事では「糾弾」について解説しました。

読み方糾弾(きゅうだん)
意味罪や責任について追及し、非難すること
語源「問いただす」や「罪を暴く」という漢字の意味から
類義語非難、指弾、論難、弾劾
英語訳denunciation(公然の非難)、blame(非難する)

「糾弾」は公の場で責任を追及することを指すため、ニュースや新聞等でよく見かける言葉です。是非、意味や使い方等を覚えてみてください。