今回ご紹介する言葉は、熟語の「客観的(きゃっかんてき)」です。
言葉の意味・語源・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「客観的」をざっくり言うと……
読み方 | 客観的(きゃっかんてき) |
---|---|
意味 | 第三者として物を見たり考えたりすること |
語源 | 「当事者ではなく、第三者の立場から観察し、考えること。」と「その様子」という意味の漢字から |
類義語 | 俯瞰的、客体的、分析的など |
対義語 | 主観的 |
英語訳 | objective(客観的な、客観の) |
「客観的」の意味をスッキリ理解!
「客観的」の意味を詳しく
「客観的」は、第三者として物を見たり考えたりすることという意味です。
詳細には2つの意味に分けることができます。
- 主観または主体を離れて独立に存在する様
- 特定の立場に捉われず物事を見たり考えたりすること
「客観的」の語源
「客観的」を構成する漢字の意味は、それぞれ以下の通りです。
- 観察・認識などの精神活動の対象となるもの。
- 主観から独立して存在する外界の事物。客体。
- 当事者ではなく、第三者の立場から観察し、考えること。また、その考え。
「的」は、そのような性質をもったものという意を表します。
「客観的」の使い方
今回の議題で大切なのは個人の意見ではなく、客観的な意見だ。
前回のプロジェクトの失敗を受けて、自分の性格を客観的に見て悪いところを直そうと思った。
- 新商品の開発には客観的な視点が不可欠である。
- テキストデータを客観的に評価する。
「客観的」は具体的な数字や前例をもとに、第三者の立場から物を見たり考えたりする状況で使用します。
たとえば、③の「客観的な視点」とは、自分の意見だけでなく、多くの人の意見からアイデアを募るということです。
「客観的」の類義語
客観的(きゃっかんてき)には以下のような類義語があります。
- 俯瞰的(ふかんてき):広い視野で物事を見ること。物事の全体像を捉えること。
- 分析的(ぶんせきてき):ある事象をその構成要素に即して考察するさま。
①の「俯瞰的」は、「客観的」と下記の点でニュアンスが異なります。
- 客観的:第三者の立場に立って物事を見る
- 俯瞰的:全体を見ている。誰の立場にも立っていない
②は、科学的な数値やデータに基づいている場合に使用します。
「客観的」の対義語
客観的(きゃっかんてき)には以下のような対義語があります。
- 主観的:自分視点で物を見たり考えたりすること
「主観的」は、自分から見た目線や基準が全てとなります。
「客観的」の英語訳
客観的(きゃっかんてき)を英語に訳すと、次のような表現になります。
- objective
(客観的な、客観の)
例文は以下の通りです。
- I don’t think that the press coverage is always objective.
(日本語訳報道機関の報道が常に客観的であるとは思わない。) - You must be more objective.
(君はもっと客観的に物事を見るようにしなくてはいけない。) - You must analyze the data objectively.
(君はデータを客観的に分析しなければならない)
「客観的に」と表現したい場合には、例文③のように副詞の“objectively”を使いましょう。
まとめ
以上、この記事では「客観的(きゃっかんてき)」について解説しました。
読み方 | 客観的(きゃっかんてき) |
---|---|
意味 | 第三者として物を見たり考えたりすること |
語源 | 「当事者ではなく、第三者の立場から観察し、考えること。」と「その様子」という意味の漢字から |
類義語 | 俯瞰的、客体的、分析的など |
対義語 | 主観的 |
英語訳 | objective(客観的な、客観の) |
「客観的」は、ビジネスシーンにおいてよく使用される言葉ではないでしょうか。他人の視点を取り入れることも重要ですよね。類義語との使用場面の違いや、対義語「主観的」の使い方も合わせて覚えましょう。