なんJ用語「クレメンス」の意味とは？元ネタから使い方まで解説！

クレメンスとは依頼や要望を表す「くれ」に掛けたダジャレ表現です。

クレメンスは一部のインターネット上で限定的に使われるスラングなので、意味を知らない人も多いでしょう。

難しい言葉ではないですが、その由来は面白いので詳しく見ていきましょう。

☆「クレメンス」をざっくり言うと……

「クレメンス」の意味

意味は、「～～してくれ」「～をくれ」と同様の依頼を表す表現です。

クレメンスを使うことで、単純に「くれ」と言うよりもマイルドな印象を与えることができます。

インターネット上、特に５ちゃんねる(元２ちゃんねる)などの匿名掲示板では、以下の3つのパターンでインターネットスラングが生まれることが多いです。

クレメンスは、➂の付けたしによって生まれたインターネットスラングです。

「許してちょうだい」を「許してちょんまげ」と言うダジャレと同じです。

実際に、「許してクレメンス」という表現は、インターネット上でよく目にします。

「クレメンス」の使い方

「～してくれ」や「～をくれ」と同じ使い方をします。

「～してくれ」という表現では、命令口調で強い印象を与えすぎてしまうというときに使用します。

挑発的な意味で使われる言葉ではないので、安心して使うことができます。

ただし、5ちゃんねるなどの匿名掲示板で使われることがほとんどで、日常会話で使うことは少ないです。

「クレメンス」の由来

クレメンスは元プロ野球選手のロジャー・クレメンス氏の名前が由来です。

△ロジャー・クレメンス氏

[出典：https://www.jiji.com/jc/d4?p=sio630-jpp00971083&d=d4_qq]

クレメンスは、匿名掲示板５ちゃんねる(元２ちゃんねる)で生まれたインターネットスラングです。

５ちゃんねるの中には、テーマやジャンルごとにいくつもの掲示板が存在します。

クレメンスは、その中でも、野球好きのユーザーが集まる「何でも実況J」という掲示板で生まれた表現です。

このような背景もあることから、クレメンスはひらがなで表記されることはありません。

また、クレメンス(Clemens)はヨーロッパでよくある人名ですが、その由来は「慈悲深い」という意味のラテン語 “Clemens” です。

そのため、「許してクレメンス」はラテン語の語源を考えても、正しい意味で使われていると言えます。

「クレメンス」の類義語

クレメンスには以下のような類義語があります。

すべて匿名掲示板から生まれたインターネットスラングです。

それぞれの詳しい意味や由来を見ていきましょう。

「キボンヌ」についてもっと詳しく

もともと、匿名掲示板では「～してほしい」という自分の希望や願望を伝えたいときに、以下のように「～希望」という表現をすることがありした。

クレメンスと同様に、この表現を威圧的にせず、よりマイルドな表現にするために生まれたのが「キボンヌ」というダジャレ表現です。

キボンヌは、「希望」という単語と陸上選手である「金沢イボンヌ」選手の名前を掛けたものです。

金沢イボンヌ選手は2000年のシドニーオリンピックに、女子100mハードルの代表としても出場した選手です。

キボンヌはクレメンスより以前に流行した少し古い表現であるため、現在使っている人は少なくなっています。

「画像ハラディ」についてもっと詳しく

画像ハラディとは、「画像貼れ」という言葉と「ハラディ」という人名を掛けたダジャレ表現です。

アメリカの元プロ野球選手のロイ・ハラディ氏の名前からとっています。

もともとは、画像を貼るべきテーマのスレッド(ひとつのテーマに関する投稿をするための場)を立てたにも関わらず、画像を貼っていない人に対して使われる言葉でした。

その後使われる用途が広がり、現在では単に「画像が欲しい」と言うときにも使われます。

また、同様の表現として、画像を貼ってほしいときに以下のような表現が使われます。

「画像マダックス」についてもっと詳しく

「画像マダックス」は、「画像まだ？」と「マダックス」という人名を掛けたダジャレ表現です。

元メジャーリーガーのピッチャーであるグレッグ・マダックスが由来になっています。

画像を催促する表現をマイルドにするために使われます。

「クレメンス」の英語訳

クレメンスは依頼を表す表現なので、英語に訳すと次のような表現になります。

また、「クレメンス」を人物名として捉えた場合は、次のような綴り(つづり)になります。

クレメンスという表現は、プロ野球選手のロジャー・クレメンスという人名に基づいているので、英語表記は “Clemens” になります。

しかし、この表現は日本語の「してくれ」に掛けたダジャレ表現になるので、他の言語でそのまま使用することはできません。

「クレメンス」のまとめ

以上、この記事ではクレメンスについて解説しました。

クレメンスと似た表現がいくつもあることがわかりましたね。

類義語と合わせて、クレメンスをマスターしましょう。