ことわざ「転ばぬ先の杖」とは?意味と使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「転ばぬ先の杖」の意味をスッキリ理解!

転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ):万が一に備えて、事前準備を怠らないこと

「転ばぬ先の杖」の意味を詳しく

「転ばぬ先の杖」とは、「失敗しないように、前もって十分な準備をしておくこと」です。

「先」とは、時間的にある基準より前という意味です。「転ぶリスクを想定して、前もって手に杖を持つべきだ」ということで、用心していれば失敗することがないということの例えです。

文法的には「転ぶ先の杖」と言っても意味は変わりませんが、ことわざでは「転ばぬ先の杖」と言う方が一般的です。「転ばぬ先の杖柱」「倒れぬ先の杖」とも言います。

「転ばぬ先の杖」の使い方

  1. 災害に備えて、防災グッズを事前に準備しておくことは転ばぬ先の杖だ。
  2. 現在は営業部に所属しているが、転ばぬ先の杖として会計の勉強もしておく。
  3. 降水確率は30%だが、転ばぬ先の杖で折りたたみ傘を持っていこう。

「転ばぬ先の杖」は「杖」という名詞で終わっているため、「転ばぬ先の杖だ」「転ばぬ先の杖として」という風に名詞と同じ使い方をします。

「転ばぬ先の杖」の類義語

「転ばぬ先の杖」には以下のような類義語があります。

  • 用意周到(よういしゅうとう):準備がぬかりないこと
  • 備えあれば憂(うれ)いなし:前もって準備しておけば、いざというとき安心だということ
  • 石橋を叩いて渡る:用心を重ねて物事を慎重に行うこと
  • 濡れぬ先の傘:失敗しないように前もって準備すること
  • 良いうちから養生:日ごろから用心すれば、失敗しないですむということ
  • 用心には網を張れ:用心を十二分にすること

「用意周到」の「用意」は仕度(したく)や準備のことで、「周到」は「手落ちがなく、すべてに行き届いていること」です。

「備えあれば憂いなし」の「憂い」は、「不安に思うこと」です。中国宋(そう)代の古典『書経(しょきょう)』に記載されている、「日頃から準備万端であれば心配することはない」という一文が由来となっています。

「濡れぬ先の傘」は、「降らぬ先の傘」とも言います。「雨が降る前に傘を準備すること」で、失敗しないように仕度することを意味しています。

「用心には網を張れ」は、用心の下にさらに網を張るという、二重の用心を指した言葉です。

「転ばぬ先の杖」の対義語

「転ばぬ先の杖」には以下のような対義語があります。

  • 盗人を見て縄を綯(な)う:事が起こってから慌てて準備を始めること
  • 渇(かっ)して井を穿(うが)つ:必要を迫られてから、慌てて準備をしても間に合わないこと

「渇して井を穿つ」は、「喉が渇いてから井戸を掘ること」で、「日頃の準備を怠ると手遅れになる」ということを表します。

「転ばぬ先の杖」の英語訳

「転ばぬ先の杖」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Forewarned is forearmed.
    (警戒は警備)
  • Prevention is better than cure.
    (予防は治療にまさる)
  • Look before you leap
    (飛ぶ前に前を見なさい)

まとめ

以上、この記事では「転ばぬ先の杖」について解説しました。

読み方転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ)
意味万が一に備えて、事前準備を怠らないこと
類義語用意周到、備えあれば憂いなし、石橋を叩いて渡るなど
対義語盗人を見て縄を綯う、渇して井を穿つ
英語訳Forewarned is forearmed.(警戒は警備)、Prevention is better than cure.(予防は治療にまさる)、Look before you leap(飛ぶ前に前を見なさい)

「転ばぬ先の杖」は、日常的に用いられる言葉です。正しい意味を改めて確認しましょう。

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愛読書は広辞苑。 日本語の持つゆかしさや含み、趣深さが大好きです。大学では音声学・日本語学を専攻しました。 慣用句や四字熟語が得意分野です。