「勘案(かんあん)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「勘案(かんあん)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「勘案」の意味をスッキリ理解!

勘案(かんあん):あれこれを考え合わせること

「勘案」の意味を詳しく

「勘案」とは、あれこれを考え合わせることという意味です。

「勘」という漢字からもわかるように、さまざまな条件や事情をつき合わせ経験した上で身についた推測であるため、これまでの経験則と照らし合わせながら考えることを言います。

「勘案」の使い方

「勘案」は官公庁や企業が発表する公的文書などで使われるお役所言葉であるため、日常的に使用することはなくビジネスシーンで用いられることがほとんどです。

「勘案」は以下の言い回しで使用されます。

  • 勘案する

  • 勘案して

  • 勘案した結果

  • 勘案した上で

  • 勘案事項

例文は以下の通りです。

  1. 調査やヒアリング実施後に、それらの結果を勘案する。

  2. システム復旧の重要性と緊急性を勘案して、緊急時対応計画を立案する。

  3. 相手側の諸事情を勘案の上、今後の対応を検討する。

  4. 双方の事情を勘案した上で、最適な方針を決定する必要がある。

  5. 経済状況等を総合的に勘案しながら、今月中に最優意思決定する予定だ。

 

また、「勘案」は敬語表現として目上の人に使用しても失礼に当たりません。

勘案を尊敬語として使用する場合、尊敬語を表す接頭語「ご」を付けて使用します。

例文は以下の通りです。

  • 次回の会議までにご勘案いただけると幸いです。

 

自身が相手に対してへりくだって使用したい場合には、「~いたします」「~させていただきます」という謙譲語を用います。

  • 勘案させていただきます。

「勘案」の語源

「勘案」を構成する漢字は、それぞれ以下の通りです。

  • :考え合わせてよく取りしらべる。
  • :考える。調べる。

それぞれの漢字の意味からも、さまざまな事情や条件などを考え合わせるという意味だと解釈できます。

「勘案」の類義語

「勘案」には以下のような類義語があります。

  1. 考慮:そのことをよく考えてみること。
  2. 熟考:よくよく考えること。十分に思いをめぐらすこと。
  3. 検討:物事をいろいろの面からよく調べ、それでいいかどうか考えること。

①の「考慮」と「勘案」の違いは以下の通りです。

  • 勘案:「さまざま」な要素を考え合わせること
  • 考慮:要素が複数でも一つでも考え合わせること

「勘案」は複数の要素に対して使用する言葉ですが、「考慮」は 1つの事象を掘り下げて考える場合にも使用できるという違いがあります。

一般的には、「考慮」の方がよく使用される表現です。

 

②の「熟考」の「熟」という文字には、「煮える」「完全な状態になる」という意味があり、しっかり煮詰まるまでよくよく考えるということを表します。

 

③の「検討」は、それぞれ以下の漢字から構成されています。

  • 検:調べる。
  • 討:問いただす。くわしくしらべる。

それぞれの漢字の意味からも、「よく調べて究めること、吟味すること」という意味となっています。

「よく調べる」という意味では似ていますが、「検討」はさまざまな面からアプローチして考えるというニュアンスが強く、多方面から調べて良し悪しを判断することを指します。

「勘案」の対義語

「勘案」には以下のような対義語があります。

  • 浅慮(せんりょ):思慮が浅いこと。また、浅はかな考え。

「勘案」の英語訳

「勘案」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • take 〜 into account
    (勘案して、〜を勘案した上で)

「勘案する」という場合には、 “consider” を使用することもできます。

例文は以下の通りです。

  • I will take into account the opinion of many people.
    (多くの人から意見を聞き、勘案する。)

まとめ

以上、この記事では「勘案」について解説しました。

読み方勘案(かんあん)
意味あれこれを考え合わせること
語源「考え合わせてよく取りしらべる。」と「考える。調べる。」という意味の漢字から
類義語考慮、熟考、検討など
対義語浅慮など
英語訳take 〜 into account(勘案して、〜を勘案した上で)

日常会話ではほとんど使用する言葉ではありませんが、ビジネスシーンでは耳にする言葉です。類義語とのニュアンスとの違いに注意しましょう。