「順次」の意味とは?使い方から英語や類語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「順次(じゅんじ)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「順次」をざっくり言うと……

読み方順次(じゅんじ)
意味あることを順序に従って行うさま
類義語順々に、順繰りに、次々に、逐次
英語訳sequentially(順次)

「順次」の意味をスッキリ理解!

順次(じゅんじ):あることを順序に従って行うさま

「順次」の意味を詳しく

「順次」とは、「あることを順序に従って行うさま」という意味です。

ただし、この「順序」はあらかじめ決まっているものではありません。例えば、「早く来た人から」や「準備ができたものから」というように、ある条件の下にその場で決まっていく順番で物事を行うさまを表しているのです。

「順次」の使い方

「順次」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。

  1. 議会の決定によって、市の公共施設にバリアフリーの設備が順次導入されていく予定だ。
  2. 今回行われた突然の変更の経緯については、順次明らかにしていくという。
  3. この事故に関する最新のニュースは、情報が入り次第順次お伝えしていきます。

上記の例文のように、「順次」は「順次○○する」というように使われるのが一般的です。○○には、例文にある他に「実施」「発売」「廃止」といった「取り組み」を指す言葉が入ります

①の例文では、予算や受け入れ態勢など、準備の整った施設から設備設置の工事を行っていくさまを「順次」で表しています。

②の例文では「出して良い情報から」、③では「入ってきた情報から」という順序に従って物事を行っていますね。どれも、あらかじめ完全に順番が決まっていない順序を指していることが分かるでしょう。

「順次」の類義語

順次には以下のような類義語があります。

  • 順々に:順序を追ってすること
  • 順繰りに:順序を追っていくこと
  • 次々に:物事が次から次へと続くさま
  • 逐次(ちくじ):順を追って次々に物事がなされるさま

これらの熟語は、「順を追って進むさま」を表しているという点で「順次」と共通しています。ですが、使い方はそれぞれ異なっています。

まず、「順々に」と「順繰りに」は、「順次」と意味は全く同じです。しかし、「順次」が書き言葉であるため、代わりのくだけた表現として用いられます。「次々に」は、「順序に従う」という意味を持たず、「間をおかずに続く」というさまを強調しています。

「逐次」は「一つ一つ順を追って行うさま」のことで、「順次」よりも厳密な順序を指しています。例えば、「逐次刊行物」は、号数や巻数などの「数字」という「あらかじめ決まっている順序」に従って定期的に発行されている出版物のことです。

「順次」の英語訳

順次を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • sequentially
    (順次)

「順次」を最もシンプルに英語で表現したい時は、副詞の sequentially を用います。例えば「改革は計画に従い、順次実施されていきます」は、 “The reform will sequentially be implemented according to the schedule.” と英語で表現できます。

また、「来た人から順次○○をする」という意味を表したい場合は、“do ○○ on first come first served basis” という言い回しも使うことができます。

まとめ

以上、この記事では「順次」について解説しました。

読み方順次(じゅんじ)
意味あることを順序に従って行うさま
類義語順々に、順繰りに、次々に、逐次
英語訳sequentially(順次)

「順次」と「逐次」の違いを知っている人は少なかったのではないでしょうか。「あらかじめ決まっている順番かどうか」というのが使い分けのポイントです。

いざ「順次」という言葉を使う場面が来た時のために、意味と使い方をきちんと理解しておきましょう。