「時下(じか)」とは?意味や使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「時下(じか)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「時下」の意味をスッキリ理解!

時下(じか):この頃、現在

「時下」の意味を詳しく

「時下」は、この頃、現在という意味です。

 

「時下」の意味自体はとても単純なのですが、使う場面に特徴があります。

「時下」は、季節関係なく使うことのできる万能な時候の挨拶です。

時候の挨拶とは、かしこまった手紙の冒頭に、季節や気候に応じた季語を用いて心情を表す言葉です。「立春の候」「残暑の候」などが代表例です。

わざわざ季節に応じた時候の挨拶を考えるのが面倒なとき、文章を手短に済ませたいとき、何度もメールのやりとりをしたことがある人に送るときなどは、「時下」を用いると大変便利です。

 

実際には「時下」のみで用いることは少なく、なお一層という意味の「ますます」と組み合わせた「時下ますます」が多く使われています。

「時下」の使い方

  1. 拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
  2. 拝啓 時下ますますご清栄の段、大慶(たいけい)に存じます。

まずは「時下」を使う場所について説明します。

手紙は「前文→主文→末文→後付け」の順で構成されます。「時下」は時候の挨拶であるので、前文に書きます。ただし、「時下」の前に「拝啓(はいけい)」や「謹啓(きんけい)」などの頭語を添えることを忘れないようにしましょう。

 

続いて「時下」を使う際の代表的な定型文の形を説明します。

①の例文のように、「時下ますます〇〇のこととお慶び申し上げます」の形が最も多く用いられます。

〇〇に入る言葉とその意味を以下でご紹介します。

  • ご清栄:会社や組織といった団体の無事・健康・繁栄を喜ぶ挨拶
  • ご清祥(せいしょう):相手方(個人)の健康・幸せを喜ぶ挨拶
  • ご健勝:相手方(個人)の健康・元気であることを喜ぶ挨拶
  • ご隆盛:会社や組織といった団体が勢い盛んに栄えることを喜ぶ挨拶

「ご清栄」と「ご隆盛」は団体に向けて、「ご清祥」と「ご健勝」は個人に向けて使用する場合が多いですが、これは決まりではありません。場面によって使い分けることが可能です。

また、「お喜び」と「お慶び」の違いですが、「お喜び」は日常の喜びを表すのに対し、「お慶び」は結婚式などの慶事で使います。

 

②の例文は、「時下ますます〇〇の段、大慶に存じます」の形です。

「段」は「こと」「次第」という意味です。

「大慶に存じます」は「非常にめでたいと思うこと」を意味します。

より喜びを強調して伝えたい場合には②の形を用いると良いでしょう。

「時下」の語源

「時下」のもともと漢語であり、そのまま日本に入ってきたことが語源であるとされています。

現在の中国語でも「今」を表す言葉として使われているそうです。

「時下」の類義語

「時下」には以下のような類義語があります。

  • 最近:少し前から現在までの時期
  • 目下:目の前の時
  • 現在:過去と未来の間

「時下」の英語訳

「時下」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • now
  • these days
  • nowadays

「時下」を英訳すると、意味的には上記の言葉が当てはまります。

ただし、「拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」などの表現は英語には存在しません。これを英訳する場合は、基本的に訳さないことが多いです。

まとめ

以上、この記事では「時下」について解説しました。

読み方時下(じか)
意味この頃、現在
語源「今」という意味の漢語から
類義語最近、目下、現在など
英語訳now, these days, nowadays

「時下」はかしこまった手紙やメールなど、ビジネスシーンで用いられます。失礼な使い方をしてしまうことがないよう、正しい意味を理解しましょう。