今回ご紹介する言葉は、ことわざの「一寸先は闇(いっすんさきはやみ)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「一寸先は闇」をざっくり言うと……
読み方 | 一寸先は闇(いっすんさきはやみ) |
---|---|
意味 | 少し先のことですら、予測ができないことのたとえ |
由来 | 京都の「いろはかるた」に由来 |
類義語 | 昨日は人の身、今日は我が身、明日知らぬ世など |
英語訳 | Nobody knows the future.(誰も先のことはわからない) |
このページの目次
「一寸先は闇」の意味をスッキリ理解!
「一寸先は闇」の意味を詳しく
「一寸先は闇」とは、「人生は、ほんの少し先のことでも予測はできない」という意味です。
一寸は、約3.03cmです。中国から伝わった単位で、古くから日本で使われていました。
現代において「一寸先は闇」は、「先は不幸」という意味で使われることが多いです。これは、闇という言葉をネガティブな意味合いで捉えるためです。
しかし、本来の意味は「先のことは予測できない」です。このことわざで言う闇とは、単に真っ暗で何も見えないというたとえです。したがって、本来の意味にネガティブな意味合いは含まれていません。
どちらの意味で使われているかは、文脈で判断しましょう。
「一寸先は闇」の使い方
- 我々のビジネスは順調だが、一寸先は闇だ。心して対策しよう。
- 不幸続きで、何をやってもうまくいかない。一寸先は闇だ。
➊は、先が予測できないという意味で使われています。➋では、不幸だという意味で使われています。
「一寸先は闇」の由来
「一寸先は闇」は、京都の「いろはかるた」に由来します。
「いろはかるた」は、江戸時代に始まったかるたのことです。いろはから始まり、京という字も含めて48札あります。地域によって内容が異なるため、京都のものは京都いろはかるたと言います。
その中で、いから始まる札に「一寸先は闇」があります。かるたとして広まり、ことわざとして全国で知られるようになりました。
「一寸先は闇」の類義語
一寸先は闇には以下のような類義語があります。
- 昨日は人の身、今日は我が身:運命はどう変わるかわからないということ
- 明日知らぬ世:先のことはわからないということ
- 無常の風は時を選ばず:人の死は、いつ訪れるかわからないということ
- 一寸先の地獄:いつどんな災難にあうかわからないということ
- 塞翁が馬:人生の幸せや不幸は、予測できないということのたとえ
「無常の風は時を選ばず」と「一寸先の地獄」は、ネガティブな意味合いが強いことわざです。
それ以外の類義語は、予測できないという意味合いになります。
「一寸先は闇」の英語訳
一寸先は闇を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Nobody knows the future.
(誰も先のことはわからない) - The future is a closed book.
(先のことはわからない) - unpredictable
(予測できない)
closed bookとは、物事や人などがわからないことを表します。「閉じられた本」、つまり中身がわからないという表現です。
unpredictableは、先のことなど予測ができないことに対して使います。 “The future is unpredictable.(未来は予測できない)” のように使います。
まとめ
以上、この記事では「一寸先は闇」について解説しました。
読み方 | 一寸先は闇(いっすんさきはやみ) |
---|---|
意味 | 少し先のことですら、予測ができないことのたとえ |
由来 | 京都の「いろはかるた」に由来 |
類義語 | 昨日は人の身、今日は我が身、明日知らぬ世など |
英語訳 | Nobody knows the future.(誰も先のことはわからない) |
「一寸先は闇」は、テレビや小説などで多用される表現です。時代とともにニュアンスが変化し、ネガティブな意味で使われることが多くなりました。しかし、本来の意味は少し異なります。そちらも覚え、使い分けられるようにしましょう。