今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「アイロニー」です。
「アイロニー」の意味・使い方・語源・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。
☆「アイロニー」をざっくり言うと……
英語表記 | アイロニー(irony) |
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意味 | 皮肉、反語 |
語源 | 英語のirony |
類義語 | シニカル、天邪鬼、風刺など |
対義語 | ストレート、素直など |
このページの目次
「アイロニー」の意味をスッキリ理解!
「アイロニー」の意味を詳しく
「アイロニー」は「皮肉」「反語」という意味のカタカナ語です。表現とは反対の意味が込められている文章の用法です。
たとえば、全然可愛くないゆるキャラがいたとします。誰から見ても可愛くありません。それであえて、「超可愛いゆるキャラ」「とてもキュート」と表現することが「アイロニー」です。
思っていて伝えたいことと真逆の事を言って、軽蔑するようなニュアンスも含まれています。
「アイロニー」の使い方
- アイロニーのある表現を多用する。
- 彼の言っている事には、アイロニーが含まれている。
- ソクラテス的アイロニーのおかげで他人の頭のよさが分かる。
「アイロニー」は文章や会話の説明の部分で使用します。「アイロニーする」とは言わないので注意しましょう。
ちなみに「皮肉的だ」と言いたい時は、「アイロニック」と形を変えて使うこともあるので覚えておきましょう。
①の例文は文章に関してです。「皮肉表現をよくする」と言いかえられます。②も①と同じで「皮肉が含まれている」ということです。
③の例文に出てくる「ソクラテス的アイロニー」は少し難しい表現です。遥か昔にはソクラテスという人物がいました。教科書などに載っているとても有名な人物です。彼は哲学者で知識についてよく議論をしていました。
彼は知識を持っていないフリをして、他の人に説明をさせていました。知らないフリをして質問責めします。
そうすることによって、相手の知識量を計ったのです。よく、「理解できていないと説明できない」と言いますよね。ソクラテスはその実際の知識とのギャップを突いたのです。
ごく稀に使用することもあるので、覚えておきましょう。
「アイロニー」の語源
語源は英語のironyです。意味は日本語と同じように「皮肉」です。英語の場合は、ユーモアを含んだ穏やかな皮肉というようなニュアンスもあります。
また、「意外な結果」「当てこすり」という意味もあります。
ちなみに、語源をさらに辿るとギリシア語になります。ギリシア語の「エイローネイア」という単語です。これは「虚無」「仮面」を指します。なんとなく、「アイロニー」との関連が分かります。
「アイロニー」の類義語
「アイロニー」には以下のような類義語があります。
シニカル
「シニカル」は「皮肉な態度を取る様子」という意味のカタカナ語です。具体的には、鼻で笑うような嘲笑が「シニカル」の具体例として挙げられます。
「シニカルな態度」「シニカルな笑い」というような、少し小馬鹿にした感じを表す時に使います。
天邪鬼
「天邪鬼」は、「あまのじゃく」と読みます。意味は「何でも逆らった行動を取る人」です。分かりやすいのが、子どもの例です。たとえば、小さい子どもがキャンディーを欲しがっているとします。本当は欲しいのに、「欲しくない」と言い張ることが「天邪鬼」です。
風刺
「風刺」は、「遠回しに社会や人物を批評する事」という意味です。よく、「風刺画」という単語で見かけます。絵を書く芸術家が作品を通して政治を批判することです。
たとえば、1枚の絵の中で日本やアメリカの力関係を表した作品などです。
このように、アメリカが日本に言う事を聞かせている絵などです。
「アイロニー」の対義語
「アイロニー」には以下のような対義語があります。
- ストレート:真っ直ぐ
- 素直:考えや態度が真っ直ぐなこと
ストレート
「ストレート」は「真っ直ぐ」という意味のカタカナ語です。これはよく使う人が多いのではないでしょうか。
「ストレートに伝える」と言えば、「嘘や反対の事を言わないで、思っていることを伝える」という意味になります。
素直
「素直」とは、「考えや態度が真っ直ぐなこと」という意味です。こちらもよく使います。「素」は飾り気のない様子を表していて、「直」はまっすぐのことです。
まとめ
以上、この記事では「アイロニー」について解説しました。
英語表記 | アイロニー(irony) |
---|---|
意味 | 皮肉、反語 |
語源 | 英語のirony |
類義語 | シニカル、天邪鬼、風刺など |
対義語 | ストレート、素直など |
「アイロニー」は難しいカタカナ語です。あまり日常的に使うことは少ないです。多くの人が「皮肉」という言い方をします。
しかし、あえて「アイロニー」を使えば表現の幅も広がります。ぜひ、みなさんも参考にしてみてください。