四字熟語「隠忍自重(いんにんじちょう)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「隠忍自重(いんにんじちょう)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「隠忍自重」の意味をスッキリ理解!

隠忍自重(いんにんじちょう):怒りや悲しみを表に出さず、我慢して、軽々しい行動をしないこと。

「隠忍自重」の意味を詳しく

「隠忍自重」は、「隠忍」と「自重」という2つの語句から成り立っている四字熟語です。

「隠忍」は「隠れて忍ぶ」と訓読されます。「怒りや苦しみを表に出さず、耐え忍ぶこと」を意味します。

「自重」は「自ら重んじる」と読み下すことができます。意味を噛み砕くと、「品性を保ち、自分自身を大切にするために、軽率な行為を控えること」となります。

 

つまり、「隠忍自重」は、この2つの語句の意味を合わせて、「自身の思いをぐっとこらえて、軽率な行為を控えること」を意味します。

「隠忍」を「陰忍」と書いたり、「自重」を「じじゅう」と読んだりしないように気を付けましょう。

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「隠忍自重」の使い方

  1. 彼に見下されて悔しいが、今はひたすら隠忍自重することが大切だ。
  2. いくら頭にきたからと言って、隠忍自重せずに言いたいことを全部言ってしまうのは、問題だ。
  3. 今まで長いあいだ隠忍自重してきたが、もうそろそろ限界だ。
  4. 隠忍自重し続ければ、彼女にも必ずチャンスが回ってくるはずだ。

「隠忍自重」の由来

「隠忍」も「自重」も、最初に出てきたのは『史記』という歴史書です。『史記』は、中国前漢の時代、司馬遷(しばせん)によって編纂(へんさん)された歴史書です。

 

まずは、「隠忍」が出てくるエピソードから説明します。『史記』に、伍子胥(ごししょ)という人物についての話があります。

伍子胥は楚(そ)の軍人です。彼の父と兄は、自国の平王(へいおう)という人物に殺されてしまいました。伍子胥は、家族を失った怒りをぐっとこらえ、呉(ご)という国へ亡命しました。

その後、伍子胥は、呉で機会をじっとうかがい、兵を率いて、楚へ乗り込みました。この侵攻により、伍子胥は、無事に父と兄の仇(かたき)を打つことができました。

作者の司馬遷は、この出来事を「伍子胥は隠忍して功名を就せり」とつづりました。「隠忍」はこの記述に由来します。

 

次に、「自重」が出てくるエピソードを解説します。『史記』の「酷吏伝」に「罪を畏れて(おそれて)自重す」という表現が出てきます。

法律を盾に、人に罪をなすりつけて、処罰する酷い役人を畏れて、貴族が行動を慎む様子を表しています。

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「隠忍自重」の類義語

隠忍自重には以下のような類義語があります。

  • 克己復礼(こっきふくれい):私情や私欲に負けず、社会の規範に見合った行動をすること。
  • 忍之一字(にんのいちじ):何かを達成するために、最も重要なことは耐え忍ぶことであるということ。
  • 自戒自重(じかいじちょう):自分の衝動や欲望を自分の意思で抑えこむこと。

「隠忍自重」の対義語

隠忍自重には以下のような対義語があります。

  • 軽挙妄動(けいきょもうどう):軽はずみに何も考えることなく行動すること。
  • 短慮軽率(たんりょけいそつ):結果がどうなるかをよく考えずに、行動や物事を決めてしまうこと。
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「隠忍自重」の英語訳

隠忍自重を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • behaving with patience and prudence
    (辛抱強さと慎重さ)
  • putting up with something
    (何かを我慢する)

patience は辛抱強さ、 prudence は慎重さを表します。

behaving with patience and prudence の behaving with は省略可能です。

まとめ

以上、この記事では「隠忍自重」について解説しました。

読み方 隠忍自重(いんにんじちょう)
意味 怒りや悲しみを表に出さず、我慢して、軽々しい行動をしないこと。
由来 『史記』
類義語 克己復礼、忍之一字、自戒自重
対義語 軽挙妄動、短慮軽率
英語訳 patience and prudence(辛抱強さと慎重さ), putting up with something(何かを我慢する)

生きていると、悔しい出来事や苦しい出来事に直面することもあります。このような場面においては、感情的になり、やみくもに行動したところで、うまくいかないものです。

「隠忍自重」して、機が熟すのを待ちましょう。

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