ことわざ「殷鑑遠からず」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「殷鑑遠からず(いんかんとおからず)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語について分かりやすく解説します。

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「殷鑑遠からずの意味をスッキリ理解!

殷鑑遠からず(いんかんとおからず):戒めとすべき手本は、ごく身近なところにあるということ

「殷鑑遠からず」の意味を詳しく


「殷鑑遠からず」とは、「戒めとすべき手本は、ごく身近なところにある」という意味のことわざです。これは、「わざわざ古い歴史を辿(たど)ったり、遠くのものを探さずに、身近なものの失敗例を参考にせよ」という教訓でもあります。

「殷鑑」は、戒めとすべき失敗の前例という意味で用いられる熟語です。「殷」とは、古代中国の王朝の名前です。また、「鑑」は鏡のことです。ここでいう「鏡」は、手本のたとえを表しています。

なお、「殷鑑遠からず」は四字熟語で「殷鑑不遠(いんかんふえん)」とも言います。

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「殷鑑遠からず」の使い方

  1. 殷鑑遠からずというので、身近で起こった出来事を教訓として心に留めておく。
  2. 私は今日、一ヶ月前に同僚も起こしていた同じミスをしてしまった。まさに殷鑑遠からずであった。
  3. 見たことのある失敗を繰り返さないよう、殷鑑遠からずを意識している。

「殷鑑遠からず」の由来

「殷鑑遠からず」は、中国最古の詩集である『詩経(しきょう)』に由来します。

『詩経』は、いくつかの分類から構成されています。「殷鑑遠からず」は、それらの分類の中の「大雅(たいが)」に収録されている詩から生まれたものです。

 

「殷鑑遠からず」の由来となった詩は、古代中国の「殷」という国の政治を批判したものです。殷の国王の政治は、とても暴虐なものでした。その結果、殷を自ら滅ぼしてしまったのです。

時代は遡(さかのぼ)り、殷の1つ前の王朝である「夏(か)」でも暴虐な政治が行われていました。殷の王と同じように暴虐非道な政治を行った結果、国を滅ぼしていました。

つまり、殷の王は、1つ前の王朝である夏の最後の国王と全く同じ失敗を繰り返してしまったのです。

 

この詩の一節に、「殷鑑不遠、在夏后之世」という部分があります。これを書き下すと、「殷鑑遠からず、夏后(かこう)の世にあり」となります。これは、「殷が手本とすべき戒めは、はるか昔のことではなく、夏の時代にあった」という意味です。

つまり、「殷が滅びたのは、直前の王朝である夏の失敗を戒めとしなかったからだ」という教訓がこの詩で述べられているのです。

そこから、「戒めとすべき手本はごく身近なところにある」という意味の「殷鑑遠からず」が生まれました。

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「殷鑑遠からず」の類義語

殷鑑遠からずには以下のような類義語があります。

  • 人のふり見て我がふり直せ:人の行いの善悪を見て、自分の行いを反省して改めるべきであるということ
  • 前車(ぜんしゃ)の覆る(くつがえる)は後車(こうしゃ)の戒め(いましめ):先人の失敗は、後の人の教訓になるということ
  • 人こそ人の鏡:他人は自分の姿を映す鏡のようなものであるから、他人の行いを見て自分自身を正す手本にせよということ

まとめ

以上、この記事では「殷鑑遠からず」について解説しました。

読み方殷鑑遠からず(いんかんとおからず)
意味戒めとすべき手本は、ごく身近なところにあるということ
由来『詩経』「大雅」
類義語「人のふり見て我がふり直せ」など

何かに迷うことや問題を抱えることがあった時は、「殷鑑遠からず」で、身近な失敗を参考にしてみましょう。そこに、問題解決の糸口となるヒントがあるでしょう。

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