「以降(いこう)」とは?意味や使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「以降(いこう)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「以降」の意味をスッキリ理解!

以降(いこう):ある時から後ずっと

「以降」の意味を詳しく

「以降」とは、「ある時から後ずっと」という意味です。

つまり、「ある出来事を含んで、その後のこと」を指しています。

たとえば、「10日以降に提出してください」と言われた場合、提出するべき日時は「10日、11日、12日…」となります。

もちろんこの場合、9日は範囲に入っていません。

「以降」の使い方

「以降」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。

  1. ボーリングの4ゲーム目以降は、腕が疲れてくる。
  2. 日本で洋服が普及していったのは、明治時代以降である。
  3. 原告に有利な判決が下された以降は、反対運動も徐々に収まっていった。

①の例文は、「3ゲーム目までは平気であるが、4ゲーム目になると疲労がたまってくる」というさまを表しています。

②の例文は、明治時代の一つ前の時代である江戸時代までは洋服が普及していなかったという意味になります。

洋服は明治時代に日本にもたらされ、それより後に少しずつ一般的になっていきましたよね。

 

③の例文では、「判決が下される」という出来事があった後に「反対運動が収まっていった」という時間の流れを表しています。

「以降」の語源

「以降」という熟語は、用いられている漢字に注目すると、語源からその意味をより理解しやすくなります。

「以降」の漢字はそれぞれ以下のような意味になっています。

「以降」の漢字の意味
  • :「ある時・所を起点としてそれより」という意味
  • :「その時からあと」という意味

これら2つの意味の漢字を合わせて、「以降」は「ある時を起点としてそれより後」という意味を持っているのです。

「以」の漢字の意味を理解していれば、「以後」や「以下」などの熟語の意味も混乱することなく理解できるようになります。

「以降」の類義語

以降には以下のような類義語があります。

  • その後:ある事があったあと
  • 爾後(じご):ある事があったあと
  • 以後:これから先。また、その時よりのち
  • 以来:その時から引き続き
  • 今後:今から後。この後

これらの熟語は、「それよりのち」という意味を表しているという点で「以降」と共通しています。

ですが、それぞれの使い方は異なっています。

それぞれの意味と「以降」との違いについて詳しく見ていきましょう。

「以降」と「その後」の違い

「以降」は基準になっている出来事を含みますが、「その後」は基準になっている出来事を含みません。

たとえば、「プラモデルを注文したその後、届くのがずっと楽しみだった」という場合、「プラモデルを注文した時」のことは含みません。

「以降」と「爾後(じご)」の違い

「爾後」は「その後」を書き言葉にした表現です。

そのため、「爾後」も基準になっている出来事を含みません。

基準になっている出来事を含む「以降」とは微妙に意味が異なります。

「爾後」は難しめの言葉なので、あまり使われることは多くありません。

「以降」と「以後」の違い

「以降」は基準となっている出来事がはっきりしている時に用いられます。

一方、「以後」は基準となっている出来事があいまいな時に用いられます。

 

たとえば、「以後気をつけます」という表現は正しいですが、「以降気をつけます」という表現は間違いです。

基準となっている出来事がはっきりと示されてないからです。

「以降」を使う場合には、「〇〇以降」として、基準となる出来事を示す必要があります。

なお、「以降」と「以後」はどちらも基準になっている出来事を含む表現です。

「以降」と「以来」の違い

「以降」は過去のことも未来のことも表せますが、「以来」は過去のことしか表せません。

「以来」は基準になっている出来事を含んでその時から、過去の一地点か現在までの範囲を表します。

たとえば、「入社以来、一生懸命頑張ってきた努力が報われた」という文の場合は「入社」という出来事から現在までのことを表しています。

「以降」は「来週からは9時以降外出禁止になる」のような形で未来のことを表せます。

意外と間違えてるかも…?「以降」と「以来」の違いとは

2019年12月3日

「以降」と「今後」の違い

「以降」は基準になっている出来事がいつでも使えますが、「今後」は基準になっている出来事が必ず現在です。

たとえば、「今後もよろしくお願いします」と言った場合は現在を起点として未来のことを指しています。

「以降」の対義語

以降には以下のような対義語があります。

  • 以前:その時よりも前。また、今より前の時点

「ある時点よりも前」という意味である「以前」は、「以降」の対義語であるといえます。

「以前」は通常、基準となる出来事のことを含みます。

しかし、基準となる出来事を含まない場合もあるので注意が必要です。

たとえば、「明治時代以前」という場合は、「明治時代を含まずに、その前の江戸時代から前のこと」を指す場合もあります。

「以降」の英語訳

以降を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • from ~ on
    (~から)
  • no earlier than
    (~以降に)
  • since
    (~以降に)
  • on and after
    (~以降に)
  • as of
    (~以降に)

英語で「以降」の意味を表したい場合、 “from ~ on” を用いましょう。

たとえば、「平安時代以降」は英語で “from Heian period on” となります。

“on” の代わりに “onwards” という単語が用いられていることもありますが、意味は同じです。

 

また、 “no earlier than” という言い回しもあります。

たとえば、「願書は、3月10日以降に提出されなければならない」という文章は “The application must be filed no earlier than the 10th March.” と訳すことができます。

 

その他、 “on and after” などの表現で「以降」と表現することができます。

ただ、単に “after” と言うと、基準となる出来事を含まない場合もあり、「以降」とは微妙に意味がずれてしまうので注意が必要です。

まとめ

以上、この記事では「以降」について解説しました。

読み方以降(いこう)
意味ある時から後ずっと
語源「ある地点を起点としてそれより」「後」という漢字の意味から
類義語その後、以後、以来 など
対義語以前
英語訳from ~ on(~から)など

「以降」という言葉が指している範囲が分からず、混乱してしまう人も多いと思います。

この記事を読んで以降、困ることがなくなれば幸いです。

いざ「以降」という言葉を使う場面が来た時のために、しっかりと意味と使い方を理解しておきましょう。