今回ご紹介する言葉は、故事成語の「春宵一刻値千金(しゅんしょういっこくあたいせんきん)」です。
この言葉はとてもリズムがいい言葉ですよね。ついつぶやきたくなってしまいます。
そして、小説などには出てくることがあります。
出てきた時に意味が分からないと、読む手が止まってしまいますよね。
そこで、「春宵一刻値千金」の意味、由来、例文、類義語、英訳についてわかりやすく解説します。
☆「春宵一刻値千金」をざっくり言うと……
読み方 | 春宵一刻値千金(しゅんしょういっこくあたいせんきん) |
---|---|
意味 | 春の夜は趣深く、その時間はとても価値があるということ |
由来 | 蘇軾の「春夜」という詩から |
類義語 | 一刻千金 |
英語訳 | a moment of time in a spring evening is worth a thousand pieces of gold |
このページの目次
「春宵一刻値千金」の意味をスッキリ理解!
「春宵一刻値千金」の意味を詳しく
「春宵一刻値千金」とは、春の夜は趣深く、その時間はとても価値があるということです。
ちなみに、「一刻」とはわずかな時間のことです。
具体的には、昔の一時の4分の1で、30分のことです。
また、「値」は本来は「直」と表記されます。
そして、「千金」とは千両のことで、大金の例えです。
ちなみに、「春宵一刻値千金」は日本では春の夜のすばらしさを表す句です。
しかし、中国では男女の恋の気持ちを表す時に用いられます。
「春宵一刻値千金」の由来
「春宵一刻値千金」の出典は蘇軾(そしょく)の『春夜』という詩です。
この詩は「春宵一刻値千金、花に清香(せいこう)有り、月に陰有り 。歌管楼台声細細(かかんろうだいこえさいさい)、鞦韆院落夜沈沈(しゅうせんいんらくよるしんしん)」というものです。
これは、「春の夜は、ひとときでも千金の値があると思えるほどすばらしい。花は清らかに香り、月はおぼろにかすんでいる。歌声や楽器の音が鳴り響いていた楼閣も、今はかすかに聞こえるのみで、ブランコのある中庭では、夜が静かにふけてゆく」という意味になります。
蘇軾は、中国の北宋の時代の政治家、詩人、書道家です。
彼は北宋最大の詩人とされ、書道でも高い評価を与えられています。
「春宵一刻値千金」の例文
- あまりにも夜桜が美しいので、「春宵一刻値千金」という言葉が思い浮かんだ。
「春宵一刻値千金」の類義語
「春宵一刻値千金」には以下のような類義語があります。
「春宵一刻値千金」の英語訳
「春宵一刻値千金」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- a moment of time in a spring evening is worth a thousand pieces of gold
(春の夜の一瞬は、金1000粒の価値がある)
まとめ
以上、この記事では「春宵一刻値千金」について解説しました。
読み方 | 春宵一刻値千金(しゅんしょういっこくあたいせんきん) |
---|---|
意味 | 春の夜は趣深く、その時間はとても価値があるということ |
由来 | 蘇軾の「春夜」という詩から |
類義語 | 一刻千金 |
英語訳 | a moment of time in a spring evening is worth a thousand pieces of gold |
「春宵一刻値千金」はとても風流な言葉だったんですね。